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企業戦士戦線(コーポレート・ウォーフェア)  作者: 凡夫 成


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58/71

第58話 企業戦士、土俵。

本作は「企業×能力バトル」をテーマにした物語です。

商談は戦闘。契約は勝敗。

その結果は株価として市場に反映されます。

現場、会議、市場——すべてが戦場です。

気軽に読んでいただければ嬉しいです。


新潟。


日本海。


巨大港湾都市。


東海港湾建設。


巨大クレーン。


コンテナ。


潮風。


そして——


現場の男たち。


時任 明。


柏木ミツキ。


鳥羽ユウト。


東都側三人。


港へ降り立つ。


鳥羽。


「うわぁ……でっか……」


ミツキ。


「港って男臭いよねぇ」


時任。


周囲を見る。


「現場って感じだな」


その時。


大型トラック。


停止。


降りてくる。


東海港湾建設社員たち。


最初に現れたのは——


大男。


剛田 海斗。


「東都か」


筋肉。


現場焼け。


圧。


鳥羽、ビビる。


「で、でか……」


続いて。


波崎レン。


水を操る企業戦士。


爽やかな青年。


「ようこそ新潟へ」


最後。


細身の男。


天城 空。


静かな目。


「歓迎します」


鳥羽。


「なんかこの人怖い……」


ミツキ。


「空気薄そうだよね」


天城。


少し笑う。


《酸素操作》


潜水作業特化企業戦士。


東海港湾。


海の現場集団。


そして——


その奥。


ゆっくり歩いてくる男。


巨体。


白髪混じり。


現場ジャンパー。


だが。


空気が違う。


剛田海斗。


少し姿勢を正す。


「親父」


東海港湾建設社長。


剛田 海北。


時任。


「社長……?」


海北。


豪快に笑う。


「おう!!」


「東都の若ぇのか!!」


握手。


重い。


時任。


「っ……」


海北。


ニヤッと笑う。


「悪くねぇ」


ミツキ。


「社長っていうか親方だね」


海北、大笑い。


「港屋は現場が全部だ!!」


その夜。


港近くの宴会場。


刺身。


鍋。


焼き魚。


蟹。


そして——


酒。


東海港湾社員。


「ほら飲め飲め!!」


「越後の酒は美味ぇぞ!!」


鳥羽。


一口飲む。


「うっま!!」


ミツキ。


徳利片手に笑う。


「これ危ない酒だわ」


時任。


静かに飲む。


「……たしかに美味いな」


海北。


豪快に笑う。


「港は体力仕事だからな!!」


「飯と酒はガチだ!!」


宴会。


大盛り上がり。


東海港湾社員。


「東都ってもっと堅いと思ってたわ!」


「ミツキさん酒強ぇ!!」


ミツキ。


「植物系だからね」


時任。


「関係あるのかそれ」


海北。


時任を見る。


「お前」


一拍。


「株価より現場見てる目してるな」


時任。


少し止まる。


海北。


酒を飲む。


「嫌いじゃねぇ」


その時。


剛田海斗。


突然立ち上がる。


「よし!!」


会場。


静まる。


海斗。


ニヤッと笑う。


「相撲やるぞ!!」


歓声。


「きたぁ!!」


「東海港湾恒例!!」


鳥羽。


「ええぇ!?」


港湾会社らしいノリ。


即席土俵。


宴会場の真ん中。


第一戦。


鳥羽ユウト。


対。


剛田海斗。


開始。


鳥羽。


即、鳥化。


バサバサッ!!


鶏。


会場。


爆笑。


海斗。


「なんだそりゃ!!」


鳥羽。


「て、手をついてないので負けじゃありませ——」


バサバサ。


そのまま土俵外。


「コケェーッ!?」


負け。


大爆笑。


ミツキ。


腹抱えて笑う。


「弱っっっ!!」


鳥羽。


「理不尽ですよこれぇ!!」


第二戦。


ミツキ。


対。


波崎レン。


開始。


ミツキ。


ニヤッと笑う。


「ゴーレムいけ」


植物と土。


小型ゴーレム出現。


波崎。


苦笑い。


「本人が出てください」


審判。


「反則負けです」


ミツキ。


「えぇー!?」


時任。


「当たり前だろ」


会場爆笑。


ミツキ。


「土俵狭っ!」


第三戦。


時任 明。


対。


剛田海斗。


空気変わる。


海斗。


笑う。


「お前、強ぇだろ」


時任。


「まぁ、それなりに」


開始。


ぶつかる。


ドンッ!!


重い。


海斗。


能力発動。


《筋力圧縮》


全筋力を一点集中。


純粋パワー。


時任。


世界を遅くする。


重心。


呼吸。


勝ち筋。


見る。


海斗、押す。


時任、耐える。


港湾社員たち。


「おお……!」


その瞬間。


時任。


半歩ズラす。


海斗。


バランス崩壊。


押し出し。


勝負あり。


静寂。


そして——


歓声。


海斗。


笑う。


「ははっ!!」


「東都、面白ぇな!!」


時任。


少し笑う。


「そっちもな」


夜。


港。


潮風。


海北。


時任。


ミツキ。


海を見る。


その向こう。


北。


海北。


静かに酒を飲む。


「最近、“ルスカ”の船が増えてる」


時任。


「ルスカ……?」


海北。


「ああ」


「北の海が騒がしい」


一拍。


「港はな」


海を見る。


「国境より先に、戦争の匂いが来る」


遠く。


巨大な影。


外国船。


ナレーション。


海は繋がっている。


物流。


資源。


国家。


企業。


そして——


戦争。


次なる企業戦争は、


北の海から始まろうとしていた。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

本作ではバトルだけでなく、企業の成長や株価の動き、

情報戦なども含めて描いていきます。

少しでも面白いと感じていただけたら、

ブックマークや評価で応援していただけると励みになります。

今後ともよろしくお願いします。

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