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お約束の出会いがあったようです。

お約束は必要だと判断しました。

 移動を開始して一昼夜、判った事と言えば、ここが結構大きな森であるだろうと言う事くらい。

 後は俺が埋まってた所は本当に付近に生物が少なかったって事。

 遭遇したの蚯蚓くらいだったし。


 今は周囲から鳥の鳴声がしている、まだ姿を見たこと無いけど、夜には何処からかフクロウっぽい声も聞こえてきた、似たようなのが居るのだろう。

 【振動感知】さんはさっきから昆虫の立てる微振動を捉えている、掌大のカナブンのような虫が俺の足元の石に尻部分を何度も叩きつけて何やらしている。 丁度いいので【振動感知】の訓練をしている次第だ。

 暇なので実を生み出す、効果は虫の誘引、そういや魔手での投擲も訓練した方がいいかもしれない、せっかくあるスキルだ、しっかりと使いこなしていきたい。

 また少し離れた位置に実を投げる、失敗して自分に虫が集るのは勘弁願いたい。

 そういや実を投げる以外には光合成にしか手を使ってない気がする、枝に繋がった状態から投げるから投げる時はもちろん使うんだけど、それ以外は攻撃手段として使えるような強度も無さそうだし、しっかりとした緑の葉っぱ以外に棘があるわけでもない。

 実際攻撃は魔手があるからいいんだけど、強いかどうかは知らない、なんせ今まで戦った最強の敵が昨日の蛇さんだ、首根っこを魔手で押さえて吸収しかしてない。

 ほんとに魔手無かったら詰んでるね俺。


 カナブンはいつの間にか実の方に引き寄せられたようだ、他にも虫が集まってきている、結構効果強いな。

 その虫を狙った物か今度は肉食と思われる虫が現れる、蜘蛛だ、タランチュラのような土蜘蛛タイプだろうか? カナブンの数倍はあるずんぐりとした黒っぽい毛むくじゃらだ、あのもふもふはちょっと遠慮したい、いや蜘蛛は頭もいいと言うしハエトリさんのような子なら可愛いかもしれないが。

 

 生存の為の戦いが行われている、いや起こしたの俺だけど、襲いかかる蜘蛛、なにやら噴出して身を守ろうと頑張るカナブン、ひょっとして臭い匂いでも撒いたのだろうか、ちょっと蜘蛛が嫌そうだ。

 結局カナブンは蜘蛛の毒にやられたのか動かなくなってしまった、ああなってしまってはもう駄目だろう、蜘蛛が勝ち誇った様に糸をかけ引き摺って行く。 近くに巣でもあるのかもしれない。

 食物連鎖、弱肉強食の世界だ、俺は何処に位置するんだろう? 今は底辺に近い気がする。

 

 よし移動だ、今日もコソコソウネウネだ。

 目的地が無い以上はこれしかない、まだ森の果てすら見えない、果てが見えてもこの姿ではそうそう出て行けるものでもないだろう。


 【振動感知】に反応がある!、初めてまともに仕事をしたよ【振動感知】さん、今後もよろしく! 

 反応は二つ、この振動は歩行だろうか、一定の速度でこちらに接近してくる、木のフリをして見よう。


 「ゲ・・・グゲ・・ゲ?」 「グォ・ゲゲ・・・・ゲグ」


 何言ってるかわかんねーよ!

 繁みの向こうから現れたのは粗末な皮を巻いた二人の小さな人型、露出している肌は薄汚れた灰色、これはアレか、ファンタジーの定番って奴か、即鑑定だ、【小鬼(ゴブリン)】多分俺の認識にあわせた翻訳がされているのだろう、でなければこうも同じ名前のはずが無い。

 

 こいつらは何でここに居るんだろう? 見た感じ高級な装備には見えない、武器も棍棒と木の先端を尖らせただけの槍っぽい何かだ。

 こっちの視線を感じ取っているのか辺りをきょろきょろしている。

 【小鬼(ゴブリン)】はこの世界でもやはり厄介モノ扱いらしい、ほんの僅かに仲間を期待したがこいつらは純粋にモンスター扱いだ、ただし知能もそれなりにあったりする。

 

 魔手を伸ばす、魔力干渉型、これに気付かれるようなら作戦は変えねばならない。

 「ググ、ッゲグォ」「グォゲ」

 気付かれては居ないようだ、ただやはりきょきょろと周囲を見回している、警戒されているようだ。

 【魔力視】、相手の心臓付近に魔力の塊を感じる、そのままその塊を掴む様に魔手を刺す、そのまま魔力を吸収する。

 「・・・ッゲ・・・!」

 魔手が見えなければ何から何をされているか全く不明だろう、そしてそのまま命を失う事になるのだ。

 我ながら厭らしい戦い方だと思う。


 【小鬼(ゴブリン)】は相棒が突然倒れて意味が解らないんだろう、外傷も無いし。

 とはいえこのまま逃がしていい事もないだろう、物理型の魔手をゆっくりと伸ばす。

 「ギャ!ギャ!ギャォゥ!?」

 これでアイツも何が起こったかうっすらと理解できただろう。

 そして目の前に居る木が()だと言うことに気がついただろう。

 

 魔手で即座に脚を拘束、地面に引き摺り倒す、もう片方で口を拘束、悲鳴を漏らさない為に。

 魔力干渉型を伸ばし魔力を吸収、すぐに静かになる。


 こいつらは()()()だろうか? 【小鬼(ゴブリン)】は群れを作るものだと言う、だとすれば近くに更に多くの【小鬼(ゴブリン)】が居てもおかしくない。

 俺はどうするべきだろうか。


 あ、とりあえずこいつらの棍棒と槍は貰って蔦に絡めとこう、武器ゲットだ!

魔手の卑怯さよ…


大分回復しました。

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