種であったけど種で無いらしいです。
前話を少し改稿しています。
内容に変化はありませんが少し描写を追加しました。
―― 我は内部への干渉に不馴れ故、我が創造した其処の神の気配を通じて干渉した
なんだかそのせいで可哀想な事になってる気がします。
登場の仕方とか凄い悪役っぽかったですし。
白い女神様は跪いたままもはや半泣き状態で口をパクパクさせている、ひょっとして飛沫様から何か流れ込んでる? ちょっと若いお嬢さんがしちゃいけない顔になってる気がする。
『飛沫様、こちらの女神様に何か干渉してます?』
―― 祖たる母より受け取った他の世界の情報だ、此方にも応用出来るやも知れぬとな
ああ、飛沫様版の「受け入れよ」やられちゃってるのか、ヌシ様は有線だったけどこっちは無線なんだな、と違いを感じてちょっと和んでしまう、いややられてる女神様はきっとたまった物じゃないと思うが。
女神様が跪いたままちょっと可哀想な位ぷるぷるしているので近寄って背中を支える、横から抱き寄せる様な形になってしまっているが勘弁して貰おう。
―― 汝に頼みが在るが聞いて貰えるか
『俺に出来る事なら、ですが』
―― それならば問題あるまい、むしろ汝以外では難しかろう
うん、嫌な予感がしてきましたが。
―― その者達に神としての名を付けてや
『だめです! ヌシ様にも言いましたが俺はただの一般人でここではそれすらも怪しい者です、未だ良く知らない世界の神様への名付けなど出来る筈もありません』
―― ならばその者達が望むようなら神ではなく個別の呼称を与えてやってほしい、汝が我にヌシと飛沫と言う認識を与えたように、新たな目覚めがあるやも知れぬ
『もしその目覚めが好ましくない物であった場合、起こった変化に俺では責任を取れませんが?』
―― 問題ない、どの様な結果も全て祖たる母に持ち帰るのみ
実験データは次なる世界に、か、飛沫様は事務的だな。
『ではあくまでも神々がそれを望まれた場合に限る、と言う事で』
そんな事は無いだろうと思いつつ返答、名を持ちたいなら既に名乗っていてもおかしくない筈だ。
―― それで構わぬ、後はこれを受け取るがいい、我より汝へ渡すように、祖たる母より預かったモノだ
っ! 俺の内部に一気に送りつけられた大量の情報に一瞬目の前が暗くなり息が詰まりそうになる、だがこれはなんだ?
―― では我はこれで干渉を終える、汝は汝で在り続けよ、それが祖たる母の望む事、我の望む姿だ
瞬く間に雲が無くなり、周囲にあった重圧や気配が消える、不慣れとは言えどんだけ力使って干渉してたのやらだ。
─ あ、あの、もう大丈夫です。
おっと、女神様を抱いたままだった。
足元がふらついている様だったので立ち上がるのに手を貸し、テーブルへと戻る。
お茶が新しい物に交換されたのか湯気が立ち昇っている、湯呑みだけど。
一口含み、ほぅと息を吐く、久しぶりに日本茶だ、高級なお茶とか判らないけど懐かしい味にほっとする、女神様も両手で湯呑みをもって珍しそうに飲んでいる、なんか妙に似合ってるな。
さっきまで半泣きだった姿はもう残ってない。
互いに沈黙、あぁお茶が美味しい。
― 恥ずかしい姿をお見せしてしまいました。
恥ずかしそうに縮こまっているので其処には触れないのが大人と言うものだろう、だが気になっていた事を聞いて見る。
飛沫さんは内部干渉が不慣れだと言った、では俺の転生処理や各種の連絡などは今までどうなっていたんだろう? まさか今回が初めての接触と言うわけでもないと思うが。
― これまではメッセージとして数回やり取りがあっただけです、私達はその相手が創造主様だと言う事がすぐに解りましたので特に問題も無く、貴方の魂もそうやって私達の元に届けられました。 今回のように直接対話等と言うのは全く初めての事です。
俺、まさかの添付ファイル扱いだった! 圧縮とかされてたんだろうか?
─ それにしても、創造主様のあの圧力の中でも普通に会話されてましたね? 私はまともに立つ事すら難しかったのですが…
慣れだと思います! 主に神出鬼没なヌシ様への!
向けられたのが敵意ならひとたまりも無かっただろう、だがあそこで感じられたのは好奇、なんだか面白がっている雰囲気すらあった。
俺の推測が正しければ、この世界で俺が活動する事はこの世界、そしてこの飛沫の存続にとってもプラスに働くだろう。
─ レージ様、とりあえずではありますが、今の状況を説明したいと思いますが、説明だけでかなりのお時間を頂く事になります。 なのでこちらをお持ち下さい。
親指大の白い宝石のような物体、こちらの手に移った途端に砕け散りいろんな情報が流れ込んでくる。
─ 基本的なこの世界の知識、今のレージ様の肉体とも言える【混沌の種】についての説明、この世界に生きる者についての説明等をまとめて知識としてお送りしました。
混沌の種?
─ この世界において3例目の存在となります。 転生を受け入れたものの、この世界にレージ様の魂を受け入れるだけの器は存在していませんでした、肉体的に現在最強種である竜種ですら器と成り得なかったのです。 なので魂にあわせて新たに肉体を作り出す【混沌の種】として世界へと送り出しました。 今後の姿がどうなるかは我々にも想像がつきませんが、出来れば世界と共生していただければと思います。
静かに微笑んではいるが眼が笑っていない、まあ敵対するつもりも無いんだけど、混沌の種、ね。
『神としてそこは強制、とかではないんですね』
我ながら意地の悪い事だと思う、が、ここは聞いておかないといけない。
─ 強制など出来ません、創造主様と対等に話せるレージ様に強制をしたところで、世界が嫌われてしまってはどうしようもないのです。 私としては如何かこの世界を嫌わないでほしい、と願うしかありません。 【混沌の種】とはそれだけの力を秘めた存在なのです。
お茶を含む、うん温くなってもいけるなこれ。
ふぅ、女神様を見て微笑んでおこう、おっさんがこんなことしても警戒されるだけか?
『大丈夫ですよ、皆を平等になんて出来るはずも無いですが、世界を敵にする事は無いでしょう』
ただし、俺の命を狙うような存在とは、俺も敵対するでしょうけどね。
ついに主人公の身体の名前が判明!したかもしれない?
俺の魂.zip__________________.exe
明日4日の投稿が遅れる可能性があります。




