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ゴブリンダンジョンの冒険者  作者: わたがし名人


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総力戦



黒い怪獣の攻撃により、片翼を失った黄金竜。


「野郎共一気に畳み掛けるぞ!」


アカネたちが黄金竜へ駆け出す。


「僕たちも続くぞ」


今まで後衛に徹していた御剣はじめとする騎士たちもここにきて前線に出る。


戦いは終盤へと向かっていた。


黄金竜の四方を囲み、ヘイトを分散させつつ攻撃をする。

空中戦を気にしなくてよくなったため、皆心なしか伸び伸びと戦っているように見える。




「コタローさんお疲れ様でした」


戦場から離れた場所にてコタローとメイは戦いを見守っていた。

コタローは全力を出し切り、髪が真っ白。文字通り燃え尽きていた。

回復すれば元通りに戻るのだが、今から戦線に復帰するのは難しい。

メイも同じくあのゴーレムを作るのに魔力を使い果たしたのでコタローと二人で遠くに退避していた。



「おらぁ、どんどん行くぜ」


鬼人覚醒によりアカネたちの力はどんどん増していく。


「ホッ、ハッ、ヤーッ、当たらなければどうってことないぜ」


「フータ、遊んでないでちゃんとやれや」


「わーってるよ」


フータ、ボタンにも余裕が出てきたようだ。



黄金竜は時折ブレスを吐いたりと未だに力は衰えていないが、やはり空を飛べないのは大きな痛手のようで攻撃も回避も上手くいかずイライラしている様子だ。



アカネたちは順調に黄金竜にダメージを与え続ける。

黄金竜の動きは徐々に鈍くなっていくのがわかる。



「あと一息だ、野郎共気張れよ!」


攻撃を強めようとしたその時、黄金竜は最後の力を振り絞る様に咆哮をあげる。


全員の動きが止まる。


その隙をつくかのように黄金竜は包囲網を抜け出す。


「しまった、あっちにはコタロー君たちが」


黄金竜が向かう方角にはコタローとメイがいた。

最後にコタローたちを道連れにするつもりなのだろうか。


黄金竜は脇目も振らずコタローとメイにところへ向かってくる。



「あー、さっさと撤退すればよかったかな?」


「大丈夫ですよコタローさん、ほら」



既に役目を終えたコタローとメイはここに留まる必要はなく撤退していてもよかったのだが、それを止めた者がいた。


「コタローとメイはやらせないよ」


黄金竜の前にリンが立ち塞がる。

背中には巨大な鬼の影。気力体力共に最高潮の状態だ。


「リン、やっちまいな」


「リン君、とどめは君に譲るよ」


「いけっ、リン」


「フィニッシュだ、しっかり決めろよ」


「コタロー、メイ、見ててね。はぁー!」


リンが刀を振り下ろす。

巨大な斬撃が黄金竜に迫る。


黄金竜は避けることなく真正面からそれを受け止めるが、既に耐えられる体力もなく斬撃は直撃する。


身体の半分以上を斬られた黄金竜は倒れその後消えた。

その場には巨大な魔石が一つ。



こうして樹海ダンジョン攻略は無事成功という形で幕を閉じた。








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