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魔王がポンコツだから私がやる。これ、私の黒歴史。見るな。【10万PV大感謝!】  作者: さくらんぼん
第06章 : リンド村を拠点にしました。名前は「サクラ帝国・湯けむり支部」です。
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#069 : 改札で怒り☆Suicaモード突入!


前回までのあらすじ

→ 作者はめっちゃ恥ずかしかった。


◇◇◇


── モンスター領主は私を睨みつけている。

領主(怪)「さて…鬼の女よ…どう始末してやる…か…ぐははー…」


サクラ「えっと…ぁッはは…あー怖い怖い………辰夫!」


私は領主への警戒はそのままに、横目で辰夫に声をかけた。


辰夫「はい!全力でサポートさせていただきますぞ!」


サクラ「エスト様の気を引いて。理由は分かるな?」


私は小声で辰夫に指示を出した。


辰夫「……なるほど。わかりました。」


私の意図を察した辰夫はエスト様に話しかける。


辰夫「エスト殿。ち、ちょっと相談があるのですが…。」


エスト『なになに?辰夫!今じゃなきゃダメなの?お姉ちゃんのサポートしないと!?』


辰夫「えと……あの……実は…バイト先に最近ちょっと気になる娘がいまして……」


エスト『なになに!?恋バナ?恋バナ?早く!早く!』


エスト様は嬉しそうにはしゃいだ。



サクラ(ッ…ははッ!辰夫 上手い上手い!小娘やっぱり馬鹿だわw大好きw)


サクラ「…よし!辰美は私と一緒に…ッ魔法を放てッ!」私はエスト様と辰夫の恋バナの様子を横目で見ながら、辰美に魔法を放つように指示をだした。


それとエスト様の将来が少し心配になった。


辰美「はいッ!ファイアアロー!!!!!」


辰美が魔法を放つのを確認し、私は魔法を合わせた。


サクラ「よし!ライトアロー!!!!!」


領主の左右から魔法が襲う!


「……ぐ……左右から……避け……くそッ!」


ボンッ!!!ドンッ!!!


領主は左右から魔法を被弾し、体制を崩した。


領主(怪)「ぐっ……がぁ!」


辰美「え!?サクラさん?今のは光魔法?…ゆ、勇…「説明はあとね。」


驚く辰美の肩をポンと叩きウィンクをすると、


サクラ「ジルにも後で説明するから!とりあえず今は動くな!」


領主の隙を伺い今にも飛び出しそうだったジルにも指示をだした。


ジル「は、はい!わかりました!」(気付いてくれてた。嬉しい…)


ジルは驚いて返事をした。


私は体制を崩した領主を確認すると、近くにいた手頃な辰美の両足を掴んだ。


ガシッ!


辰美「え?は?なッ…嬉し…な!なんですかーーーーー♪」


辰美は慌てたが嬉しそうに叫んだ。


私はそんな辰美を見てニヤリと笑ってから領主に叫んだ!


サクラ「……ふっはっはーーー!喰らいなさい!私と辰美の合体技!【ビックバン☆辰美アタック!】


辰美に回転を加えて領主に投げつけた!


辰美「きゃあー!あ!ありがとうございますううううう♪」


何故か喜ぶ辰美が領主めがけて飛んでいく!


ギュルルルルルッ!!!!!


サクラ「そして…避けられないように…念のため【フラッシュ!】」


慎重で美しい私は光魔法で目眩ましをした。


ピカッ!!!!!


領主(怪)「ぐわっ!」


辰美の背後が激しく光り、領主は目を抑えた。


辰美「領主さん!危なッ…いーーーーーィッ!!!!!」



ドンッ…!!!!!


辰美は叫びながら領主に衝突した。


領主(怪)「ぐぁッ!!」


……無事に辰美は領主に命中し、領主は大きくよろけた。


サクラ「にゃッはははー!スットラーーーイク!そしてーーーーー!チャーンス!到☆来ッ!」(決めポーズ)


好機と判断した華麗で美しい私は領主に駆け寄りながら、最後の決め技を繰り出す準備をする。


その足取りは軽く、バレリーナのようだ。


タタッ!


サクラ「へのつっぱりはぁーーーーー!…いらんですよッと!」


ドガッ!


領主にドロップキックをお見舞いした!


領主(怪)「ぐっ!」


領主は倒れかけたが踏みとどまりよろめいた。


サクラ「よし!これでキメる!」


──【スキル:《怪力》── 改札でSuica反応しなかった上に後ろから押されたモード】


ピキィィィィ……!!!


その瞬間、全身の血流が一気にブチ上がる。


Suicaをかざしたのにピッと鳴らず、改札が赤く光るあの絶望。

そして後ろから「進めよ」ってプレッシャー。


私はゆっくりと呟いた。

待って、今焦ってるの。

わかる? 私も早く通りたいの。


お願い、押すな。


サクラ「押すなよ……って言ってんだろうがよぉ!!!!!」


──天の声──

《一度止まって、後退し、再度カードをタッチし直そうとした時に背中を押された絶望から生まれる怒り。これは個の尊厳の叫び。サクラの力が 400% アップする。原理は知らん。》


サクラ「テメーの顔が、改札に見えてきたわァッ!!!」


ドゴォォォォン!!!!


拳で地面を叩き割る!

大理石の広場が割れ、中心から衝撃波が放たれる!


領主の身体が一瞬浮き、バランスを崩す。

そのまま足首をガッチリ掴む!


サクラ「二回タッチしたのに赤ランプ!?お前、私を試してんのかァ!!」


──天の声──

《二度タッチエラーで怒り倍率600%》


サクラ「なんで!なんで反応しない!?どーなってんだコラァ!!」


──天の声──

《システム不具合で怒り倍率900%》


サクラ「んで後ろから舌打ち!?今やっただろ!?表出ろ舌打ち野郎ォオ!!」


──天の声──

《後方から舌打ちが響くと怒りが∞%に跳ね上がる》


サクラ「Suicaが反応しないときの地獄、わかんねぇだろおおおおおお!!!」


そのまま足首を軸に倒れ込む!!!!!


サクラ「ドラゴン・スクリューぉぉおおお!!!」


ギュルルルルッ!!!! ドガァァァァッ!!!!


領主(怪)「ぐはぁ……」


領主の体が宙を舞い、噴水に叩きつけられる。

大理石の縁が砕け、水しぶきが周囲に飛び散った。

領主は地面にめり込み動きが止まった。


私は水しぶきの中を静かに、立ち上がる。


サクラ「──改札で止められて焦ってる時に、後ろから押された経験のない者だけが、私を責めろ。」


静寂。


私は少しだけ間を置いて、しれっと言った。



サクラ「……あ、ごめん。チャージしてなかったわ。」


周囲にいた辰美とジルがぽそっと呟いた。


辰美「……うわー…ちょっと怖かった…」

ジル「カッコいい……」



(つづく)


\\次回予告!//


怒りのSuicaモードで領主をぶっ飛ばしたサクラ!

だが戦いのあとに待っていたのは──無言のエルボー連打!?

そして「覚えてぷ!」で笑いを残す謎の悪魔お姉さん、再び登場!

辰夫の受難、卵と石が雨あられ!


次回、

#070 : 覚えてぷ☆悪魔のお姉さん再登場


\\お楽しみに!//

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― 新着の感想 ―
 改札……苛つくよね ♪ ってチャージしとらんのんかーいっ!  所々にコントが混じり、昭和を感じるこの旨さ……  唯一無二の構成力っ、羨ま脳味噌!!  辰美はやっぱり喜ぶんだねぇwww
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