表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
19/24

ながされてます

付き合いだした翌日から。


ヒロインが部活にも俺のクラスにも毎日顔を出すようになった。


正直、周りの「よそでいちゃつけ」的な視線や事情を知らずに本気だったらしい攻略対象グループである、風紀委員一同からの嫉妬が酷いのでとても困る。


着信拒否は「うっかり私のアドレス消しちゃった?登録し直してね!」と言って解除させられた。


俺からは出来るだけ返信しないようにしているが「土曜日デートしようよ!駅前で待ってるね!」などのメールには最低限断りの返事をしなければならない。


気が付けば毎日何かしらのメールをしている。

まぁ、それでもテニスという言い訳があるおかげで、完全に二人きりになることはない。


そんな感じで一ヶ月。



このくらいなら、付き合い続けてもいいような気がしている。

どうせ本命もいないし、そこまでしっかりと狙われている感じもしない。イベント狙い説が有力かな。



彼女持ちだと思われることで他の女子に付きまとわれることもないし。出会いもないけど。


あぁでも、このままだとイベントを俺がこなすことになるのか…



バレンタインのチョコは昼食時、クラスまできて皆が見守る中で渡された。やっぱり絶品で、つい絶賛しながら笑顔で食べてしまった。その後の周りの視線が公認カップルを見る生ぬるいものへと変化した。


やらかした自覚はある。当日様子を聞きに電話してきた兄に、失恋したと勘違いされるくらいにはへこんだ。



ヒロインは流石に生徒会に来なくなったから、俺が顔を出す度に遠慮なく話題にされる。


双子らをはじめとする生徒会の面々には笑われっぱなしだ。彼らは最近、ヒロインが俺に絞った理由を賭けにして遊んでいるらしい。「うまく聞き出してみてよ!」と双子弟に言われた。

そんなもん、俺が知りたい。



そしてホワイトデー。テニス大会の決勝戦がある日だ。ヒロインはいつのまにか仲良くなっていた部員たちに試合の日程を聞いたらしく、可愛らしく着飾って応援席最前列にいた。



ストレスをひたすらテニスの練習にぶつけていた俺は自分で思っていた以上に強くなっていて、危なげなく勝ち進んでいる。

このまま、カメラの前で抱き締めるようなイベントが起こるのか?そんな恥ずかしいことはしたくないぞ?


そう思いながらもわざと負ける気はなく、俺は優勝をもぎとった。

周りには俺の顔のせいもあるんだろう、普段の大会よりも多くのテレビカメラが入り、フラッシュで目が眩む。


必死で笑顔を作り、見に来てくれたクラスメイトや生徒会メンバーがいる方向にメダルを掲げた。

うっかりヒロインに抱きつかないよう、もう片手にはラケットを抱き締めている。


大丈夫。抱きつきたくはならないし、そんなイベント起こる気配はない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ