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鬼切与力つなもり事件帖  作者: ミミック
四章 京橋狐猫口寄騙

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第九十話


「失礼いたします」


 夕餉の膳を下げに来たのは、お鈴だった。


 襖が開けられる。源一郎が目配せすると、お鈴は少しだけ躊躇い──それから、静かに座敷に入った。天狗の前に膝をつき、頭を下げる。


「……お鈴と申します。お師匠様のことは、旦那様からお聞きしておりました」


 お鈴の声は緊張で固くなっていた。目の前の人物が山の神に近い存在であることまでは知らなくとも、纏う気配が尋常でないことは、お鈴にも感じ取れたのだろう。


 天狗はお鈴をじっと見た。


「まぁ、そう固くならず、まずは顔を見せてみよ」


 お鈴が顔を上げると、天狗は無言でお鈴の顔を──いや、お鈴の中にあるものを探るように見つめた。鼻がかすかにひくついている。匂いでも何かを読み取ろうとしているのだろうか。


 暫くの沈黙が流れた。天狗の黒い目が、お鈴の奥を透かし見るように細められ──やがて、ゆっくりと開かれる。


 天狗が低く唸る。それから源一郎の方を向いた。


「……ふむ。まだ正体が分からんという話だったが──おおよその見当がついた」

「なんと!では、いったいどのようなものが?」

「まぁ、待て。そう逸るな。この娘の血に宿るモノは──おそらく、『御先狐』と呼ばれるものであろう」


 御先狐──お鈴の表情が緊張で強ばる。自分の中にいるモノの正体が、初めて名前を与えられた瞬間だった。


「白狐殿は『若い狐だ』と仰っていましたが、それは──」

「若いというのは、その通りだろう。まだ目を覚ましきっていない。宿主の血の中で眠ったり起きたりを繰り返しておるのだろう」


 天狗は頷き、それからお鈴と源一郎の双方に目を向けた。


「御先狐について詳しく教えてやろう。お前たちに関わることだからな。耳にしたくない話もあるだろうが、良く聞け」


 天狗は声を落とし、丁寧に説明した。


「まず、御先狐とは特定の家系に代々憑き、その血筋と共に受け継がれてゆく狐のことだ。特に関東八州──上野国や下野国、武蔵国に多い。御先狐を持つ家は狐持ち──俗に言う憑き物筋と呼ばれる」


 天狗は指を立てた。


「『御先』の名の由来には幾つかの説があってな。一つは姿にちなむ。御先狐は尾の先が二股に割れておる。それ故に尾裂──オサキと呼ばれるようになったという説が一つ」


 ──尾の先が二股に割れている。


 源一郎はその言葉を聞いた瞬間、あることに思い至った。灰狐──屋敷の狐塚に棲まうことになった同居人とも言える狐。あの狐の尾も、先端が二股に分かれていた。珍しい尾だと思う以上には気に留めていなかったが……もしや灰狐もまた、その御先狐と呼ばれるものなのではないか、と。


 源一郎は胸の内にその考えを留め、続く天狗の話に耳を傾けた。


「もう一つは、神の使いとしての役割にちなむ。古来、神の出現に先立って現れる霊獣を御先──ミサキと呼んだ。主人の意を汲んで先に動き、道を拓く。稲荷神の眷属として主人を守り、その願いを叶える──その役目を負う狐が御先と呼ばれるようになったという説」


 天狗はそこで一拍置いた。


「更にもう一つ。那須野ヶ原で九尾の狐が退治されて殺生石となった折、その尾の金毛が各地へ飛び散った。関東八州に飛来した尾の欠片が狐の元になったことで、尾先と呼ばれるに至った──そう伝える土地もある」


 それからまた少し間を置き、声の調子を変える。


「──で、だ。憑き物筋と聞くと、話も聞かず身構える者が多い。だが、源一郎に、お鈴よ。心して聞け。結果から言えば、御先狐持ちの家は憑き物筋の中では障りも周囲からの扱いもまだ軽い部類と言える」


 源一郎は僅かに目を見開いた。お鈴も顔を上げる。


「それは……幸いと捉えてよいのでしょうか?」

「いや、そういう訳でもない。まぁ聞け──」


 天狗は腕を組み、天井に視線を向けた。諸国を渡り歩いてきた修験者の顔が、そこにはあった。


「俺は長いこと山を歩き、里に降りて話を聞いてきた。諸国の津々浦々を巡るうちに、様々な憑き物筋の家も見た。巡ったどの土地にもそれぞれの名で呼ばれる憑き物があり──その土地に住まう者の気質にもよるが……憑き物筋の家は多かれ少なかれ忌み嫌われる風潮があった」


 天狗は指を折り始めた。


「まず、最も気の毒なのは信州のクダ狐持ちと、出雲のジン狐持ちだ。俺が木曾の谷を歩いた折のこと──谷間の村に、四十戸ばかりの集落があってな。その中の数軒が『あの家はクダを飼っておる』と言われ、その数軒は癩の出た家と比べても縁組することが忌まれていた」


 癩──つまりはハンセン病のこと。そして、師曰く、クダ狐は元は伏見稲荷から請けた竹筒に入る程度の小さな狐かイタチのようなものだという。


 その語り口に、お鈴は緊張に息を詰め、源一郎は師の不安を煽るような口調に僅かに眉を顰めた。


「クダ狐に憑かれた者は、狐になったかのような言動になる──。油揚げばかり食べるようになったり、生魚をかじったり、『何某が死んだのは、おれが締め殺したからだ』とか言い出す──。周囲の者はそれを聞いて恐れ避け、クダ狐持ちと噂された家の者はクダ狐持ち同士でしか婚姻出来ぬようになる」


 天狗が深刻そうに息をつく。続けて、それ故にクダ狐持ちと噂された家は縁組相手が中々見つからず、いずれ途絶える定めにあると。


「出雲のジン狐持ちはもっと酷い。山陰を歩いた折に耳にした話だが──婚姻の際には、相手の家にジン狐持ちがいないかを徹底的に調べる。もし、その家に嫁いだ後にジン狐持ちが出たり、関わりがあると分かれば……親類縁者一同から縁を切られ、付き合いは絶たれる。それほどにジン狐持ちとは忌まれていたのだ」


 ジン狐──それは鼠の顔に、体はイタチ、しかし狐のように長い尾を持つ不気味な姿だという。座敷が静まり返る。憑き物筋の話を聞く内に、お鈴の顔色は悪くなってきていた。


「四国には狐がおらぬと言われておる──。その代わりに犬神が跋扈しておる。犬に恨みを抱かせ、術で縛り、霊を使役する──その家系に伝わる憑き物だ」


 曰く、犬神とは大陸から伝来した呪術である蠱毒を由来とする呪でもあると。


「土佐では領主が犬神持ちを吟味して死罪にし、家を絶やしたこともあったという。蛇を祀るトウビョウ、人の生き霊である牛蒡種、蛇や蔓を意味する吸葛──名は違えど、いずれも持ち筋の家は婚姻を忌まれ疎まれる」


 天狗は片手の指を広げて見せ、一本ずつ折ってゆく。


「こうした憑き物筋に共通する俗信がある。一つ、憑き物は増えるということ。二つ、憑き物筋の家の子女が他家へ嫁ぐ折に、他家に移るということ。三つ、持ち筋の者が他人を害したいと思うと、憑き物が害を成すということ。四つ、持ち筋の者は裕福であることが多く、勝負運が強いこと。五つ、一度持ってしまうと、落とすのに苦労するということ。──どの土地でも、大筋はこの五つ」


 お鈴の手が震えている。自分もまた、そうした家筋の者なのだと──天狗の話を聞くほどに、その事実が重くのしかかっているのだろう。


 だが、天狗はそこで声を和らげた。


「──だがな。御先狐は、これらとは少し事情が異なる」


 お鈴が不安気に縋るような顔を向けた。


「下野国あたりでは──他の憑き物筋ほど忌み嫌われてはおらんのだ。通婚にも、付き合いにも、さほどの差別はない。クダ狐やジン狐や犬神のように、嫁に貰うなとか、口も利くなとか、そこまでの仕打ちは受けてはおらん」


 お鈴の目が、わずかに揺れた。


「無論、気の毒な目に遭う者が皆無とは言わん。だが、他の持ち筋──ことにクダ狐やジン狐やらに比べれば、御先狐の持ち筋は穏やかなものだ。オサキはミサキ──。神に等しい九尾狐や稲荷神の使いとも言われ、恐れられながらも一定の敬意を集めたからであろう」


 天狗はそこで言葉を切り、お鈴を真っ直ぐに見た。


「──とはいえ」


 声が再び低くなる。


「分かっているだろうが、安堵して良いことばかりではない。それは正直に言うておく。御先狐を持つ家が栄えれば、近隣の者は『あの家の狐に運を吸い取られた』と疑う。災いが起これば『あの家の狐が祟った』と噂する。馬鹿馬鹿しいことだが、そうした風聞は理屈ではなく妬みによる。根も葉もないことであっても一度広まれば消えん。そして──そうした風聞が、お家にとって大きな痛手となるのも事実」


 お鈴の表情が明確に暗くなる。


「厳しいことを言って、すまぬな──実際に憑いているかどうかは別として……元を正せば憑き物筋の発生は、修験者や巫女の憑り祈祷にあるとも言われる。病人に対して憑座を立て、狐が憑いておる、蛇が憑いておると行者や口寄せ巫女が無闇に宣うせいだ。その一言で、人は狐憑きとされ、家は憑き物筋に変わり、それが子孫にまで及ぶ。──古くから加持祈祷を生業としていた者達の功罪の内の、罪なのであろうな」


 天狗の声には、山の者としての苦い自省が滲んでいた。


「俺たち修験者が里の暮らしに深く入り込んだ分だけ、こうした俗信もまた深く根を下ろしてしまった。信仰が人を救う一方で、凝り固まった信心が人を縛りもする。──だからこそ、お前達も用心し、正しい知恵を持たねばならん。何も知らぬままに怯え、言われるがまま自らが悪いのだと思い込み、心を病ませてしまうのが一番よくないのだからな」


 お鈴は俯いた。膝の上に置いた手が、きつく握り締められている。細く白い指の関節が浮き出ていた。


 沈黙が落ちる。秋の虫の声が座敷に響いていた。その中で、ポツリとお鈴が不安気に囁く。


「……やはり、私は……」


 ここに居るべきではないのでしょうか──。


 聞こえたのは絞り出すような声。普通の人とは違う。人の中に獣を飼っている。いくら御先狐が神の使いに連なると言われても、狐憑きであることには変わりない。源一郎や、おたかにも迷惑を掛けている。お家の風聞にも関わる。ずっと心の奥底に蓋をしていたその事実が、重く肩にのしかかっているのだろう。


「──お鈴」


 源一郎が静かに、しかし揺るぎのない声で言った。


「お前が何者であろうと、俺にとっては何も変わらん」


 お鈴が顔を上げた。涙で濡れかけた目が源一郎を見つめている。


「狐が憑いていようと、憑き物筋と呼ばれようと、そんなことはどうでもいい。お前はお前だ。俺がそばにいる限り、後ろ指を指させはせん」


 源一郎の宣言には重みがあった。それは武士としての威厳ではない。お鈴という一人の女と共に生きる覚悟を既に負っている、一人の男の言葉だった。


「あまり俺を見くびってくれるなよ」


 お鈴は目を見開き、暫く源一郎の目をボウと見つめていた。唇が震え、何かを言おうとして言葉にならない。目の縁に溜まっていた涙がひと筋、頬を伝い落ちた。それから──きつく握り締めていた拳を解くと、畳の上に静かに手を置き直し、頭を下げる。声は出さなかったが、その仕草が全てを語っていた。


 天狗は黙ってそのやり取りを見ていた。口元にかすかな笑みが浮かんでいる。


「──よし。まぁ、そういうことだ」


 天狗は改めてそう言った。今度は源一郎の言葉に被せるように。


「先ほどの話は、世間の俗信というやつだ。憑き物筋を恐れ忌み嫌うのは、多くは妬みや何も知らぬ者の無知から来る恐怖に過ぎん。その男は気にせんし、実のところ怪異殺しの血筋に狐がいることなど、ありがちな話でもある。豊川稲荷の使いから狐の制御を学べば、障りも一先ずは落ち着くであろうよ」


 天狗は最後にそう付け足し、喉を鳴らした。


 お鈴は暫く黙っていた。それから──小さく、だが確かに頷く。


「……ありがとう、ございます」

「礼には及ばん。少し見てやっただけだ」


 天狗はそう言うと、空になった徳利を手に取り、逆さにして振った。一滴も落ちてこない。未練がましくもう一度振り、それでも出ないと悟ると、バツが悪そうにお鈴の方を向いた。


「──長い話に付き合わせて悪かったな。ところで、話しすぎて喉が干上がってしまった。酒をもう何本か頼みたい。四合ほど……あ、いや、三合でいい」

「お師匠……」

「何だ。良い話をしてやったのだからそのくらいは安いものだろう。今日は特別に色々喋ったからな、余計に渇いたのだ」


 お鈴は少し呆気に取られたような顔をしたが──直前まで泣きそうだった顔に、思わず小さな笑みが零れた。深刻な話の直後にこの図々しさでは、緊張を保ち続ける方が難しい。


「はい。すぐにお持ちします」


 お鈴は気丈に目元を指で拭い、笑顔を取り繕うと膳を持って台所に下がった。天狗はお鈴の背を見送り、源一郎に目を向けた。


「あの娘──良い目をしておる。芯も強い。中のモノが暴れた時も、そう折れはせんだろう」

「……そうだと、良いのですが」

「案ずるな。お前がそばにおれば、大事にはならん。──それにお前、さっきの啖呵はなかなか良かったぞ。男はああでなくてはいかん」


 天狗は何でもないことのようにケラケラと笑った。源一郎は少し気恥ずかしそうに視線を逸らしたのだった。


 §


 闇の深まった夜──。


 天狗が屋敷の離れに引き上げた後、源一郎はいつものように縁側に座って庭を眺めていた。


 煙草盆から煙管を取り出し、刻み煙草を詰める。火打石で火口に火を移し、吸い口に当てて静かに吸った。渋みと独特の芳香が口の中に広がり、細く長く吐き出される。白い煙が月明かりの中を漂い、秋の夜気に溶けて消えた。


 秋の虫が鳴いている。月が雲の切れ間から覗き、庭木の影を地面に落としていた。祠の鳥居が月明かりに照らされ、真新しい丹塗りがほのかに浮かび上がる。


 背後の寝所からは、お鈴の寝息が微かに聞こえている。天狗の話を聞いて疲弊したのだろう──疲労も合わせて深い眠りに落ちているようで、その寝息は穏やかだった。布団の中でやや丸くなり、不安や緊張の解けた素顔をさらしている──。


 源一郎はその寝息に耳を傾けながら、煙管をゆっくりと燻らせた。


 ──憑き物筋。


 天狗の話を反芻する。クダ狐持ちとの確執、ジン狐持ちへの忌避感、犬神持ちに対する弾圧──どれも、この時代にあっては現実の話だ。血筋に獣が憑くと噂されるだけで婚姻を阻まれ、付き合いを絶たれ、時には命まで奪われる。理不尽としか言いようがない。


 ──源一郎には前世の記憶がある。


 未来においても、人は出自や血筋で差別され続けていた。形を変え、名を変え、それでも人は人を分けたがる。皮膚の色、生まれた土地、信じる神、病──理由は様々。異質なものを恐れ、自分たちの安心を確保するために領域から排除しようとする。それはもはや、自己保存の本能と言える。


 憑き物筋の差別も、恐らくは同じ根から生えている。目に見えぬものへの恐れ。理解できぬものへの拒絶。そして、自分はあちら側ではないという安堵とともに、明確な境界を引く──嗤うべきは、未来においてすら、この構造は大して変わっていなかったということだ。


 煙管の灰を煙草盆の縁で軽く叩き落とし、もう一度詰めた。火を点けて吸い込み、憂いとともに吐き出す。


 この時代に生きる者として、声高に差別はいかぬと説いたところで、それは一笑に付されるだけ。俗信は理屈では消えず、人の恐れは説得では解けない。天狗の言う通りだ。信仰が人を救う一方で、凝り固まった信心──思い込みや偏見が人を縛りもする。


 世は広く、差別を止めることは難しい──ならばこそ、自らの手の届く範囲くらいは守りたい。


 源一郎は背後で眠るお鈴の寝息に耳を澄ませた。


 お鈴の血には狐が宿る。そしてその狐は、お鈴自身の影のようなものだと師は言った。ならば、影ごと守ればいい。御先狐であろうが何であろうが、お鈴はお鈴なのだから。


 世の中を変えることは容易ではない。だが、一人を守ることくらいならば。そのために江戸の世を生き抜く力をつけたのだ──。


 煙管の最後の一服を吸い終え、灰を落として煙管入れに収めた。そこで、ふと気づく──菖蒲がいつの間にか隣に座っていた。


「菖蒲か……驚くだろう」

「──お客さん」

「ああ。俺のお師匠だ」

「……強い。ただの天狗じゃないね」

「分かるか」

「うん。山の匂いがする。とても古い。それに──狐の結界を無視して入ってきた」

「あぁ……それはまぁ、な。父上に山へ連れて行かれて、紹介された時からあんな感じだ」

「ふうん。──あの人がいる間、狐塚の灰狐、緊張してる」

「灰狐殿が?」

「うん。天狗は山の支配者だから。狐にとっては遥か上の存在。びくびくしてる」


 源一郎は思わず笑った。あの飄々とした灰狐が、天狗にびくびくしている様を想像すると、少しおかしかった。


「別に苛めたりはしない。しばらく滞在することになるが、そのうち慣れるだろう」

「そう……かな?」


 菖蒲は小さく首を傾げ、沈黙した。それから、ぽつりと。


「賑やかになった」

「……そうだな」

「前は、私と源一郎と、おたかと、お鈴だけだった。今は、狐が二匹に、天狗が一匹」

「こらこら……お師匠を一匹と数えるな」

「ふふ」


 菖蒲の声に微かな笑みが混じった。


 狐塚から灰狐の気配がし、離れからは天狗の太い寝息が──いや、鼾が轟く。そして、背後の寝所では、お鈴が穏やかに眠り続けている。


 不思議なことだ。人と妖が、同じ塀の中、屋根の下で過ごしているなど──。しかし、これが渡辺家の日常でもある。


「寒くなってきたな──どれ、俺も寝るとするか」

「おやすみ」


 源一郎がお鈴の待つ寝所へと消え、縁側には菖蒲だけが残る。渡辺家の秋は──少しずつ賑やかになり始めていた。

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