何かがでてます
プールの話に二人が夢中になるなか、オレは一人氷カキをする幸村さんの手伝いに向かう。
「幸村さん、近くにプールあるって話ホント?」
「あるよ。あまりオススメ出来ないけど」
「お化け?」
「いや、うん。まぁそんなとこかな…」
壁をすり抜ける少女に、ロッカーの中に荷物を入れておくと開いた時に生首が入りこんでいたりと、中学生から高校生のほとんどが体験するとか。
「奏は行かない方がいい」
一度体験したら行くきにはなれないと経験者は語る。
「取り壊すときもけが人でたし、新しく作ってる方も噂がながれてるからあんまりオススメできない」
「らじゃ」
絶対いかない。
「奏、帰る前にプール入ってこうよ」
「一人で行けぇぇっ!?」
なにを爽やかな感じで誘ってきてんだ海人。
お化けでるって言ったよねっ!?
「俺くらいイケメンなら出ないってさ」
―顔基準!?
「女の子の悪戯の線が濃厚だから、下心ない奴は平気なんだって」
「…全部がそうって訳じゃないんだけどね」
ちなみに市留も未体験らしい。
「因みに写真を撮るとこうなります」
「…いや、悪戯説は無理でしょ」
ロッカーから溢れ出るオーブのような物…何ちゃらスポット確定じゃん。
「今度な今度」
いま行かなければ、あるいは永久に行かなくて済む。
「夜間営業が綺麗らしくて色々なとこにアップされてるらしいよ」
シャーシャーと画面を動かして、市留君が色々な画像をみせてくれた。
「…よく見ると写ってますよね」
「「……マジだ」」
かなりの頻度でオーブ写ってたので指摘してやると二人が驚いていた。
なんで、誰も気づかないかな。
「とにかく、泳ぐだけなら害はないって」
よし。調査したのちなら実行してやろう。
結果。
あ
れ は
む り 。
どっかの霊媒師さんじゃないがお持ち帰りされるわ。
―肉食女子にっ!
一言で言うなら“女の園”でした。
海の家でバイトしてるの二人がバラしたから来週のバイトは客が増えそうだ。
「言うなれば、海人は餌のアミエビだよね」
「餌か!?食われろと言うか」
本日ばかりは女人の勢いに海人も引き気味。
大学生が良いって言ってたから中学生小学校のアタックに当てられたらしい。
しかも、見た目にわかる大人はおらず、高校生すら居なかった。
つまりそれ以下かお母さん。地元のプールだから仕方ないよなぁ…。
行く先ざきで結構な時間引き止められた。
「で、こうなる訳」
タタンタタンと音を鳴らしながら進む電車の中。強い日差しの夕日が人と人の隙間から差し込んでいる。
「…ごめん」
人の流れに離されないよう背中に腕をまわした海人が申し訳なさそうに謝ってくる。
帰宅ラッシュのピークに乗り込むだなんて最悪。
「くっ柔らかい」
遠慮のない集団からムギュムギュと冷たい手すり海人の胸板に身体が押し付けられる。
海人の片手は手すりをガッチリ掴んで、全身で踏ん張ってくれている。
それでも、周りの圧力は止まる事は知らず完全に海人に抱き込まれる形に追い込まれた。
鼻息は洗いし、これ以上ないくらい密着している訳だが、痴漢に襲われるよりはかなりましな状況だと思う。
「おもっ、来週は絶対早く帰るからな」
「わかってるから動かないで」
相当辛いのかプルプルと腕が震えている。
「あんま無理しなくていいからな」
「いや、俺が悪いからこうなったんだし」
いやそうじゃなくてな。
身を挺して彼女を守る彼氏じゃないんだから、もっと楽にしたらどうだって話だ。
「別に気にしなくてもいいから寄りかかれよ」
本来、鼻息荒く背中に手を回してる時点でアウトだからな。
「それだけは無理」
至極真面目な顔で無理っていわれた!!?」
「ただ、奏がまだ思春期を嘗めているのはわかった」
「ちょいまて、一体何の話だ」
「…わからないなら言ってやる。これの刺激にはビッグボーイが耐えられない」
…お前の下ネタ最低だなっ!?
「ちくしょう離れろぉぉっ!!」
「こうなるから耐えてたのにっ!」
驚愕してるけど、驚いてるのはコッチだわ。
もっこしです




