宿
バイトは、7月最後の月曜日から。週に月火水の3日間のアルバイトで、日帰りも出来るが部屋に泊まらせてもらえる事になっている。
「母さん、奏ちゃんと友達を連れてきたから頼むよ」
古い食堂“ひまわり”の扉を開けた幸村さんは、大声で中に話しかける。
「はーいはい」
割烹着を着た七実叔母さんが出てきた。
父と兄弟の叔父さんの嫁さんでま、幸村さんの母。
割とふくよかな40代女性で、食堂のオフクロさんと言うべき感じだ。
「あら~奏ちゃんも大きくなって、そっちの彼が海人くんよね?出かける時は、奏ちゃんの事よろしくね」
「はい。まかせてください」
最後に来たのは小学生の頃で軽く三年は経過している。
久しぶりに会う人によろしくされるオレはなんなんだろう。
「「今日からお世話になります」」
海人と同時に決めていた言葉で挨拶をする。
「じゃあ、先に部屋に案内するから付いて来てちょうだいね」
「お願いします」
「すいません。失礼します」
「海人くん気にせずあがりな」
階段を上がり、二階にある和室に案内してもらった。
八畳間が3つ。元々宴会場として使ってるらしく、仕切りの襖を外し二階を丸々が宴会場なると言う。
小さいテレビがある角部屋を二人で使わせてもらう事にした。
同室と言ったら幸村さんはいい顔しなかったけど、宴会場で寝泊まりとかなんかでそうだし(失礼すぎ)
「コンビニは、一キロ先の国道にしかないから、お菓子は裏道に駄菓子屋で買ってきな。夕食は下の食堂にくればオレか親父が作ってくれるから。風呂はもう沸かしてあるから、奏ちゃんは今の内にはいってきな」
一通りの説明をした幸村さんは、また後でなと言い残し階段を下りて行った。
「…口を挟む間もないとはこの事か」
「ウチの家系みんなせっかちらしくてね何かききたい事あったのかな?」
「いや、テレビのリモコンがどこにもないような」
………マジか。
「幸村さん!?リモコンどこ!?」
エアコン効かせてくれてあるけどエアコンのリモコンもないよ!?
『おー!?すぐ戻る』
舞台とカラオケ機器の置かれた部屋で両方発掘。
カラオケ機器の棚下に、昭和の時代のエロ本が入ってた。
見てみたいと思ったが、ナスみたいな輪郭した女性とかで劇画チックだから期待できなそう。
「先に風呂もらってくるから」
「わかった~」
海人を残し、先に一人でお風呂に向かう。
風呂はちょっと広かった。
娘さんが三人いるから、気をつけながらお風呂に向かう。
回る洗濯機に店のロゴ入りの浴衣が数枚。
扉を開けば、湯船に浸かる幸村さんがいたよ。
お風呂空いてんじゃなかったの?
「ええと、一緒に入るか?」
ヤベェばれたみたいな顔されましても?
「…遠慮します」
そっと閉めて部屋に戻る。
戻って海人にその旨を話してみれば「よし、俺が行って話しつけてくる」と、持参した洗面器抱えて降りて行った。
入る気満々だよね。なんの話ししに行くんだよ。
まぁ、待ち時間の時間短縮になっていいけどさ。
まだ4時前だから多分大丈夫だろうけど、女の時に入る事になったら、叔母さんか娘さんの誰かが様子見に来そうだから、マキ(早め)でお願い。
この後は、ラッキースケベ展開が?




