表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
16/49

冷やすのは…

ビールの浮かんだ氷水のバケツに手拭いを浸す。


「あぁ~、ひゃっこ~」


浸した手拭いを、ブルーシートの外で絞る。未使用だから汚れてはいないが、中で濯いだりまではしないよ。


目の前で、オッサンがタオル浸して、顔拭いたりしてるが気にしたらいけない。


あれは、年寄りの特権だ。


周りを気にせず、手首付近にクルクル這わして軽く差し込む。

柄手拭いだから、ちょっとしたアクセサリに見えなくもない。

―まぁ、この感覚がダサい原因らしいのだが…。


暑くなったらすぐ外すから、見なかった事にして?


父と母は、防災倉庫にから出してきた自治会テントの片付けに行ってるらしく、居なかった。






何度も言うが、カキ氷以外はほぼ片付けが終わっている。


あそこの氷は、ビール冷やしたりするのに使われるので大量に仕入れる。

開いてあるシロップが無くなるまで毎年営業してるそうだ。



「ん?」


振り向けば海人が視線を逸らした所だった。


…男者だし胸元開いてるから、角度によってはチラるな。


それにしても、結局妹達を見てないんだが、アイツらは朝から何処へいったんだろう。


「海人、」


「美幸ちゃん達は、新作ゲームのイベントに行ってるみたいで…」


つまり、帰りは遅くなると。


「つまり、夜中まで二人で待機するのに耐えきる自信がなくて?」


「近いけど、それくらい耐えれるよ。高校生なんだから祭りで夜遊びするくらいいいでしょ?」


そうか。建て前ですらそんなもんかよ。このままじゃ、貞操の危機の感覚早まるばかりだ。


ブルーシートは近所のオジサンや若夫婦やお兄さんもいるんだが、普段デスクワークらしいのに気合い入りすぎ。


家族の物らしき荷物があるし、ブルーシートの隅っこを間借りする事にする。


「まったく。海人がやたら連れまわすから、ムダに疲れちゃったよ」


「たまにはいいだろ」


悪くはないかも知れないが、ただただ歩くだけとか、普通の女の子なら素敵デートプランだろうが、“オレは途中で飽きる”。


何が悲しくて海人と二人で歩き回らなきゃならないんだ。


そりゃあ海人は人当たりよく顔も受けメ…間違えたイケメンで女の子からモテる。


女の子が、海人の取り合いでいがみ合う。


小さい頃には、取っ組み合いに発展した女の子達もいた。


チーム分けで、海人と別チームになっただけで泣きじゃくる女の子もいた。


そんな、小さい頃からモテる海人の姿を見てきた。

だから。幼心に海人の近くにいたら将来絶対苦労するって思ったね。


基本的に、遊びも早すぎる定時で上がり家でくつろぐオレ。

そもそも、イミフなくらい四階までウチに迎えにこなければ、とっくに疎遠になってておかしくなかったんだ。

確か、中2くらいまで他にも遊んでた女の子だのが居たはずなのに、いつの間にかこの括りだし?


他校出身の女子から、海人を紹介してほしいと言われた時には妙案だと思ったね。


置き去りにする作戦で、早く誰かとくっつくもんだと思ったら、勇者パーティーからのレイド希望へのコミュ拡大とかバカじゃねぇの?


そんな所で、人柄の良さ発揮しなくていいんだよ!?


近所のオジサンらも、このタイミングは“彼女できたか?”とか笑い飛ばす場面じゃねぇの?

海人とオレ見て“によによ”しながら頷くな。ワンセットだけど、カップリングはしてねぇよ!


「だから、海人は女の子を誘うべきだと言ったんだ」


「奏が、どんな思考からその結論に至ったかは解るけど、誘うにしても、花火大会とか神社の夏祭りとかくらいの大きさないと…。

学校の女の子じゃ送り迎えし無くちゃならないんだから、無茶ぶりもいいとこだよ」


「せめて、三崎ちゃん達いたら良かったのにな」


海人がどう受け取っていようと、オレには“野郎二人の縁日”イトヲカシ。


連れがイケメンだと尚更な。どこで予定狂ったんだ?

海人が無理でも、オレもチャラ男的な女友達くらい出来ていいハズなんだが?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ