フェイクニュースからタルタリア帝国の巨人まで
初出:令和4年3月20日
ロシアのプーチン大統領は4日、ロシア軍の活動に関する報道や情報発信のうち、ロシア当局が「フェイクニュース」(偽情報)と見なした場合に、記者らに対して最大15年の禁錮刑を科せる法案に署名しました。
ここでクイズです。
Q:ロシアのフェイクニュースに対する禁固刑をどう思いますか。
A:賛成
B:反対
言論の自由を妨害するのは民主主義の否定に直結します。だがら私は断固反対。私の回答はBになります。
しかしながら日本の地上波テレビ、大新聞はロシアのプーチン大統領を悪玉、ウクライナのゼレンスキー大統領を善玉として連日ニュースを流しています。一方、ネットでは陰謀論系ジャーナリズムを中心にプーチンを善玉、ゼレンスキーをネオナチの悪玉とする真逆の論調が散見します。
どちらが正しいのでしょうか。
あなたがどちら側を支持するにせよ、次の意見には賛同いただけるものと信じます。
すなわち、メディアから流れる情報は思考停止して受け入れるのでなく、まず真偽を自分の頭で吟味すべきだということです。
1.陰謀論ジャーナリズムとは
ツイッターでは否定的意味だけでなく肯定的意味でも”陰謀論”という語がよくでてきます。最近、「人工地震」がツイッターの人気キーワードになったことがあり、どちらの意味でも話題になりました。
ところで陰謀論とは何でしょうか。定義が曖昧ですが、ここでは地上波テレビ、大手新聞と違う見解を示しているジャーナリズムを広義の陰謀論ジャーナリズムとしましょう。
陰謀論をよく知らない人は陰謀論者に分類されるジャーナリストは全員同一の世界観や見解を持っていると誤解していますが、実は個々人の陰謀論ジャーナリストたちの間で微妙な意見の違いもあります。大手新聞では朝日新聞とサンケイ新聞の論調が微妙に違うことがありますが、こうした差異は陰謀論ジャーナリズム界にもあります。
おそらく最もエスタブリッシュされた?陰謀論ジャーナリストは元首相の鳩山由紀夫氏でしょうか。この他、植草一秀氏、孫崎享氏、副島隆彦氏、板垣英顕氏、宇野正美氏などが有名でしょうか。
しかしながらユーチューブで無料で陰謀論が聞けるジャーナリスト、つまりリチャード・コシミズ氏、ベンジャミン・フルフォード氏、さゆふらっとまうんど(平塚正幸)氏の三名が、私の中では陰謀論ジャーナリズムのメインストリームだと考えています。
ところがこの三氏はいすれもコロナ騒動後、ユーチューブ運営局からアカバンされてしまいました。ベンジャミン・フルフォード氏の場合はこれまで「国家非常事態委員会」という無料で視聴できるユーチューブ番組に出演していましたが、この番組自体が更新しなくなりました。
そしてコロナ騒動後、そのかわりに登場した新しい陰謀論ユーチューバーがたくさんいます。彼らはおそらく売れない芸能人で、番組スタッフはテレビ制作会社のプロが担当していると思われます。
番組自体は面白いですが、真実からミスリードするのが彼ら”陰謀論芸人”の役割かもしれません。つまり彼らのスポンサーは体制側なのです。
番組は面白いし笑えるが、こんな下らないお笑い芸人の言うことだから信用できない。視聴している人たちはそう思うと思います。
ある”陰謀論芸人”によれば、支配者層は大衆に真実を隠せなくなったので、偽情報を拡散させて大衆を混乱させることで、知られてはまずい真実を大衆の目からそれすことができる、とのことです。この発言が彼が語った唯一の真実かもしれません。
私は個人的に気象兵器、人工地震、不正選挙、マスコミの情報操作について真実の情報を開示してもらえばそれでいいと思っています。陰謀論でお馴染みのディープ・ステイトによる児童の誘拐、売春、虐殺などはそれほど興味ありません。ましてやレプティリアンや地底人、ゴム人間などの話題はどうでもいいのです。
2.タルタリア帝国と巨人
最近、ユーチューブではまっているのは一連の「マッドフラッド」シリーズです。
かつてロシア当たりにはタルタリア帝国という巨人がいる国家があったが、200年前に洪水で絶滅してしまった。この事実を各国政府が隠している、という陰謀論です。
地球は実は平面で球状ではないとする、「フラットアース」論を信じる人たちが提唱している歴史観のようです。
下手なSFドラマやロールプレイングゲームよりよくできた世界観ですが、真実かと言われると微妙なところ。おそらくディープ・ステート側が一般大衆から真実をミスリードするためのエセ陰謀論の一種ではないかと考えます。
何が真実で何が虚構か、巨人の写真まで見せられるとわからなくなりますが、マスコミの情報は思考停止して受け入れるのではなく、自分の知性で吟味してみることが重要であることだけは、今の時代、信じられる唯一のことかもしれません。
(つづく)




