熱海土石流 発電はメガからパーソナルへ
初出:令和3年7月25日
7月3日、熱海市伊豆山地区で大規模な土石災害が発生しました。記録的な豪雨の影響で、山間部開発のための盛り土が土石流となり、大災害となりました。19日までには18人の死亡が確定されています。
また山間部には太陽光発電所が建設されています。同発電所建設のため多くの森林が伐採され、土地の保水力が低下し、これが土石流の原因になった可能性もあります。
ただし行政の公式見解としては、メガソーラー建設(盛り土も?)は今回の事故と関係ないとしています。
Q:今回の事故でメガソーラーの建設についてどう思いますか
A:土石流の原因の可能性があり、太陽光発電自体がよくない
B:公式見解通り、土石流の原因ではなく、今後も全国にメガソーラー建設を推進すべき
今回、記録的豪雨ですが、私は気象兵器の仕業ではないかと疑いました。
ところがネットではあまり気象兵器の陰謀論は見つかりません。コロナとワクチンの陰謀論で気象兵器どころではない、といったところでしょうか。
1.メガ発電からミニ発電へ
メガソーラーが土石流の原因になったかどうかはともかく、メガソーラー=太陽光発電と考えて、太陽光発電自体を反対する書き込みをネットに見つけましたが、私はこれがどうも気になります。
太陽光発電は再生可能エレルギーであり、環境問題を考慮した発電としは”優等生”のはずです。
ただし自宅の屋根に設置するソーラーパネルでなく、メガソーラー、つまり大規模発電には私は疑問を呈します。
発電所から家庭に電気が送電されるとき、エネルギーは約半分に減っている、という話をネットで見つけたことがあります。そうだとしたら、たとえば小規模発電所を家の側に建てたら発電量がおよそ半分で済むことになります。
石油や天然ガスの火力発電所、原子力発電所を小規模にして各家庭の隣に建てるのは無理でしょうが、太陽光なら屋根がある建物ならば小規模発電システムが設置可能です。
一方、水力発電の場合、山間部に発電機能を設けた水車を作れば可能です。
黒部ダムには殉職者慰霊碑があります。まるで戦争の戦死者のような扱いです。水車を建設してもケガや事故の危険性は全くないわけではありませんが、ここまで多くの死者は出ないでしょう。
巨大なダム建設は地下に水が漏れ、人工地震の原因になるなど、デメリット面が指摘されています。
水車は川に隣接した数軒分の電力量しか供給できないかもしれませんが、環境にやさしいエネルギーと言えます。
2.エネルギー変換にも注目
太陽光発電では直流で電気を発電します。それを交流に変換して家電製品に電気を供給します。直流から交流に変換するときエネルギーは約60%に減少します。
また家電製品の内部ではコンセントから入ってきた交流の電気を直流に変換します。このときエネルギーは約60%に減少します。
こうして、当初ソーラーパネルから生み出されたエネルギーは約36%まで減少して家電製品を稼働させます。
直流の電気を変換せずにそのまま使えたらどうでしょう。
5Vで動くUSB家電製品がいつくか出ていますが、これをソーラーパネルの直流発電で稼働させたらどうでしょう。
エネルギー変換と言えば、熱エネルギーと電気エネルギーの変換も気になります。熱エネルギーで発電したものは熱として使い、電気エネルギーとして発電したものは電気エネルギーとして使えば、エネルギー変換に伴うエネルギーロスがなくなります。
3.資本の集中から分散へ
とりとめもない話になってしまいましたが、エネルギー問題は発電量が問題なのではなく、エネルギー変換効率まで含めて議論すべき、というのが私の意見です。また発電はできるだけ小規模にするとともに家庭でのエネルギーの自給性を高くすべきだと思います。
(つづく)