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6-9

投稿、遅れてしまいました。

すみません……。

「イエスと言ってくださればいいのですよ?あとは私に任せてくればいいのです」

これは冬夜のスキルの一つで『蠱惑の囁き』だ。

ゲーム上で天使や冬夜に関しては主人公がレベルアップするとスキルを解放できるのだ。

それによってバトルで有利に進められるから全部解放したから覚えている。

『蠱惑の囁き』は魅力などの相手を洗脳する魔法の最上位魔法レベルで厄介なスキルだ。

これに掛かった相手は洗脳状態となり、掛けた本人の思いのままに操ることができる。

しかも、解除するには最上位の浄化魔法か掛けた本人が解除しない限り解けることがないというまさにチートな魔法だ。しかも、掛かる率は100%である。

こうやって呑気に説明してはいるがまさに私は掛かった状態で大ピンチだ。

浄化魔法を唱えようにも口が動かせない時点でまさに詰んでいる。

「……先生。さあ、お口でちゃんと言ってくださらないと分かりませんよ?」

つうと冬夜の指が私の唇をなぞる。

や、やばい。この猫、本気で私にスキルを使ってきているな。

というか内容が物騒すぎるわ!!なによ、処理って!そこまで迷惑掛けられていないからそんなことしなくていいし!!

けど、どうする?今の現状だと口も自由に動かせないしっ。

ぐるぐると頭を回転させるが全くいい案が思いつかない。

それどころか冬夜が私が動けないことをいいことに髪を梳いたり、頬を撫でたりとやりたい放題するせいで余計に混乱してきた。


あーーーー!!もう!こ、こうなったら……………………。




やけくそじゃぁぁあああああ!!!!




「……………い」

「い?」

「いい加減にしろぉぉぉおおおおお!!!!」

がばっと起き上がり、驚いた冬夜を押し倒した。

「なーに自分勝手に言っちゃってんのよ!!私はそんなこと一切望んでないし、第一に冬夜にそんなことさせる気もないから!!!」

だからそんなこと言うのは禁止!!とはっきりと告げて冬夜から体を離れて風呂場へ直行した。これも疲れているせいだ!早く入ってさっぱりして早く寝よう!!



「………………く、くくっ、す、スキルを破るなんて流石先生ですね」

取り残された冬夜は面白そうに笑っていた。

スキルを破ることは本来だと不可能だ。人並外れた精神力や魔力がないと破ることはできないのにそれをたやすくやり遂げてしまったのだ。そのことを本人は全く分かってない。

「まったく、やはり先生だけですよ。私をここまで虜にするのは………」

ああ、本当。たまらなく愛おしい。




翌朝、いつも通りに登校している。

昨晩の冬夜の行動に関しては彼自身もなんだか反省しているようで夕食を作ってくれたしよしとした。あ、食べ物につられてチョロ過ぎって思ったでしょ?しょうがないじゃん!冬夜の手料理って超一流のシェフ並みに美味しんだもん!!

……………って、私誰に突っ込んでるんだか。

そう思考回路の中で、自分で漫才をしながら歩いていると声を掛けられた。

「遠城さん!」

振り向くと西村さんが走ってきた。

「おはよう、西村さん」

「お、おはようっ。やっぱり朝早いねっ」

ぜはぜはと息を荒くしている彼女に背中をさすって息が整うのを待つ。

「と、遠城さんっ!私、何があっても遠城さんの味方だからね!」

「へっ?」

朝一からそんなことを言ってきたことに呆気に取られているといつの間にか同級生の子たちがやってきた。



「昨日の宮野のこと聞いちゃって。でも遠城さんはそんなことをするはずないって分かるし、彼女が変なこと言っていたし」


「そうそう!遠城さんはいつも助けてくれてすっごくありがたいもん」


「もし宮野が変なことしてきたりしたら止めてあげるから安心して!」



となんとも温かい言葉をかけてくれる。

ああ、本当にいい子たちばかりで嬉しいわ。

「―――皆、ありがとう」

もうその言葉だけでも十分だとにっこりと笑うと何故か皆して顔を両手で覆い天を仰いでしまった。え、なんで?

「か、可愛い。超かわいい」

「ファンクラブ入ってよかったっ!!!!」

「ふおおおおっ」

ど、どうしたの?

「くうっ!さ、流石遠城さんね!!朝から素敵な笑顔ありがとう!!」

なんか西村さんは何で感動しているのか分からないけど号泣している。

おろおろする私に周りにいた子たちが揃ってそんな遠城さんも素敵!と言ってくるもんだから余計に訳分からないよぉ!?


その後やっと状況が落ち着いたからそこにいた皆で、教室でテスト勉強をした。

教えてもらっていいの!?と驚かれたけど先ほどの言葉のお礼をさせてくれと言えば皆しておずおずと教科書を出してきて聞いてきた。私が出来る限り分かりやすいように説明しながら、一時限目が始まるまでテスト勉強をしていた。皆、すぐに理解してくれたしありがとうとお礼を言われてすっごく嬉しかった。

「何かあったら声かけてね!力になるから!」

「ふふっ、ありがとう」

とまた笑うと皆して笑顔、ありがとうございます!と何故かお礼を言ってくるんだか何故なのかな?

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