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「それなら私がなろう」
ばっと声がする方を向くとそこにはいつも通りモフモフのお髭がチャームポイントなレベット先生がにこやかに微笑みを浮かべながら立っていた。
「いやいや、盗み聞きするつもりはなかったんだがね。君が高堂君と何やら面白い話をしてて、つい」
ほっほっほっと笑うレベット先生。
いや、全然いるの気づかなかったんだが!?話をしててッてことは最初から聞かれていたってことだよね?え、恥ずかしいんだけど!?
「ところで、実は私は生まれてこの方、顧問をしたことがなくてね。君の話を聞いたらもうぜひとも私に顧問をさせておくれ」
「………へ?」
ぽかんと呆けてしまった私の前にある書類にレベット先生は自身の名前を顧問の枠に書き入れてしまう。
これで申請書類が揃ってしまった。
「よし、これらは私が理事長へ提出しておこう。なぁに、"すぐに"判は貰えるさ」
ああ、部費とかは私に任せなさいといってそそくさと去っていく。
呆けていた私が我に返り、先生を止めようとした時にはすでに遅く。
先生はもういなく、残ったのは私と高堂君と未だに寝ている冬夜の三人のみだった。
「というわけでこれからよろしくね。部長さん」
ぽんと肩をたたかれた。
………誰か嘘だと言ってくれ。頼む。
こうして私は見事に部活を設立した。
名前はベタに魔法開発部とかにしようとしたら反対されて『創術部』という凝った名前になった。
部室は丁度良く余っていた一室を借りたが、何故か装飾されていておしゃれな部屋に変わっていた。
本棚や休憩が取れるようにポットとかお菓子などが準備されている。
……まだ申請書を提出してから五日しかたっていないんですが?
なんでこうまで準備がいいんだ?
私は頭の中で疑問が多すぎてクラッシュしている中で皆は部室を見て、凄くテンションが上がっている。
「おお!すっごーい!」
「おしゃれだ!!」
部活の中を見て、きゃあきゃあとはしゃぐ薫ちゃんと志乃ちゃんは相変わらず可愛い。
「凄いね。使いやすいようになっている」
「レベット先生と遠城さんの使い魔のおかげだね」
高堂君の言葉が耳に入り、やっぱりあの猫も一皮噛んでいたのか!!
おかしいと思ったんだよ!あんなに話していて起きないなんて珍しいなと思っていたが狸寝入りしていたのか!
「とりあえず、活動するとしてどうしていくか話をしようか。部長」
「………よし。じゃあ、席に座って会議を始めようか」
もうこうなったらやってやりますよ!!
……そういえば、あの猫どこに行ったんだろう。




