ヒロインだって腹立ちます!
「失礼します」
「あ、はい!」
やばいやばいやばい!普通にダラダラしてた!声的にあのイケメン領主様のはず!ボサボサした髪を整えて、服の皺も直して……。
「どうぞ!」
「急に来てしまってすみません」
イケメン領主様は何やら深刻な顔だけど、そんな顔もイ・ケ・メ・ン!って、私はぶりっ子ではない。急にどうされたんでしょう。
「貴方に、少し聞きたいことがあり……」
「なんでしょう………」
「貴方は、本当に罪人なのですか?」
おや、まさかそのこととは。第一王子でも聞いてくれなかった弁明を、まさか辺境領にきて、まさかイケメン領主様に聞いてもらえるとは………!この際だから呼び捨てするけど、エリック!あんたよりもこの領主様の方が、何倍のいい男だぞ!
って、いかんいかん。さて、質問へどう答えようか………。とりあえず——
「違います」
否定からだな。
「では、なぜ魔境へと追放を?」
「わかりません。卒業パーティーで、エリック殿下に冤罪で国外追放を……」
「罪については心当たりがないのですね?」
「はい」
イケメン領主様は私の話を信じていそうだな。もし信じていたら、貴族としてはもうちょっと警戒心を持って欲しいけど……。
「それでは」
「はい、また」
さて、また部屋の中で1人になったぞ〜!それじゃ、一時間ぐらい前に思い出して、「転生」について整理していくとしますか。
まず、この世界は「告白は花を持ち」という乙女ゲーム。略して「告花」。ヒロインである私「メリア・ステード」が、学園で身分違いの恋をしていく、なんとも典型的なタイプの乙女ゲーム。悪役令嬢は公爵令嬢である「レイア・ケルディート」様。エリック殿下の婚約者であり、ゲーム中ではメリアへ執拗な嫌がらせをしてくる。
それで、現実では私がレイア様とエリック殿下に断罪されて国外追放されたと。ゲーム自体にこんなバッドエンドな方っということは、レイア様も転生者と考えていいでしょう!
まぁ、身分違いの恋とか、実際にはやばいだろうな〜、とか思っててゲームプレイしてたからいいんだけど。だとしても、国外追放はやりすぎじゃ!
「あ〜!どんどん腹立ってきた!」
八つ当たりで枕を殴ろうとしたけど、ここは人様の部屋だ。危ない危ない。
でも、あと一年の学園生活、楽しみにしてたんだけどな……。腹立ってきて涙出てきた!学園でて、成人して、その後の計画とかずっと前から立ててなのに……。
「ゔぅ〜…………」
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「殿下たちは何を考えてメリア様を国外追放したんだ……」




