ヒロインだって転生します!
「おい、もうすぐ辺境領につくぞ」
ガタガタと激しく揺れている馬車に、何も考えずに座っている。殿下から国外追放先が魔境だと告げられて1日後………。私の国外追放は魔境に一番近い、辺境領で魔法陣によって送られるそうだ。辺境領は長年、王国を魔族から守ってきている。
見えてきた。辺境領の入り口で砦、大きな石でできた砦だ。
「ついたな。それじゃ、俺はさっさと戻る」
「………………」
「なんか言えや……」
御者の人はそそくさと戻っていった。砦についても、出迎えはない。と思っていたら——
イケメンが来た。
「貴方がメリア・ステード様ですか?」
「あっ、はい……」
えっ、やばいほどのイケメン!白髪に輝いた青色の瞳。辺境領の領主は戦闘狂である50代のおじさんだと聞いていたが、いつの間にか代替わりしていたんだ……。
とか思っていても、相手は私をよく思ってはいないみたい。そりゃそうか。私は第一王子に国外追放を言い渡された、罪人だから。
「貴方を魔境へ送り込むのは明日となります。今日はお休みください」
「えっと、1日ですがよろしくお願いいたします」
なんだか変なことを言っている自覚はあるけども!いや〜、それにしてもすっごいイケメン!
とか思いながら凝視していたら、怪訝そうな顔をされた。このタイプの人って女性に言い寄られていて、軽度の女性恐怖症が多いもんな。
「それでは、こちらの者についていってください」
そう言って領主様に紹介されたのは腕の立ちそうな騎士。罪人の私が何かしでかさないようになんだろうな。
それよりも、この人もイケメン……。ちょっとイケおじ風の騎士。この人にも警戒されてるよ〜。
砦の中、メイドさんも意外といるんだな。いつも魔族への警戒状態だろうに、メイドさんたちも戦えるような人なのかな?
っと、ついたところ、豪華すぎる!罪人に対する部屋ではない!もう客間でしょ!
「ここが、私が今日過ごす部屋ですか?」
「あぁ………。なんだ?粗末すぎたか?」
「いえ!逆に、罪人としてきた私に、こんな豪華な部屋………」
「は?」
え?何に驚いているんだろう?え、もしかして砦の中では質素な方なのか!?私は貧しい子爵家なのでこの部屋でも豪華だと思いますよ!
あ、騎士の人部屋出ていった。まぁいいや!今日はこの部屋に引きこもりだ〜!
「ベッドがふかふか……」
ベッドに勢いよく飛び込んだ。と、瞬間に知らない記憶が流れ込んできた。
私、転生者だわ。




