ヒロインだって追放されます!
「メリア・ステード!貴様を国外追放する!」
「……………え?」
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煌びやかな照明、色とりどりのドレス、多彩な料理。普段とは全く違う、別次元のような場所。けれど、ここは王城であり、今は学園の卒業パーティーの真っ最中だった。
私はまだ2年生。今日は先輩の卒業祝いのためにこのパーティーに訪れた。
けど、それは建前。私の家は、貴族の中では貧乏な子爵家。卒業パーティーでの豪華な料理が目的で来た。正直、先輩たちとは関わりが全然ない。なので、先輩を祝うなどそんな気持ちは一切ない。
皿に装った美味しそうな料理は一口食べる。美味しい……。私的にスイーツの方が好きだけれど、王城の料理人が作った料理、全てが美味しい。
そんな幸福の中、会場がザワザワしてきた。なんだろう。気になってその方向を見ようとしても、私は身長が低い方なので、背伸びをしても見にくい。なんとか人混みをかき分けて前列に行くことができた。ザワザワとしていた原因は、この国の王子と、公爵令嬢の方達だったっぽい。
何が始まるんだろう。何か催し物でもするのかな。と、殿下がこっちを睨んできた。視線の先は、私!?
「メリア・ステード!貴様を国外追放する!」
「……………え?」
国外追放?コクガイツイホウ?国外?追放?
国外追放!?
え、私、何かしたっけ……。殿下や公爵令嬢様と話すことなんてなかったし……。
「えっ、あっ、あの、なぜ……」
「なぜ?だと………。貴様は数多の貴族令息を誑かし、公爵令嬢であるレイアを貶めようとした!」
な、なんだと!?貴族令息を誑かし、公爵令嬢様を貶めようとした!?そんなこと、していませんが!?ただの子爵令嬢である私ができるわけないですよね!?それに私、人見知りな方なのでクラスメイトともあまり話してないし!
「そ、そんなこと……」
「とぼけるな!複数の証言、確実な証拠、逃れられんぞ!衛兵!」
「あっ、ちょっ、やめっ」
殿下ァー!せめて弁明を聞いてください!弁明も聞かずに衛兵に私を捕らえさせないでください!
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そんなこんなあって、現在貴族牢にいます。
「あっ、レイア様……」
落ち込んでいたら公爵令嬢である「レイア・ケルディート」様がローブを着て私の牢屋に来た。パサッっとローブを外したら彼女の顔は、なんとも美しいものだった。んだけドォ!
「私っ、貴方のことを貶めてなんてしてないです!貴族令息の方を誑かしても!ここから出してください!」
「……………………」
あれ?必死に弁明したら、レイア様の顔が一気に氷点下にまで下がった………。何か気の触ることを言った………?
「貴方の……、追放先が決まったわ」
「追放先………?」
あぁ、もう国外追放は決定事項なのか。なんだかレイア様が国外追放についていろいろ説明しているけど、話が全く入ってこない。なんで、私が国外追放されるのだろう。レイア様を貶めようとしていない。貴族令息を誑かしてもいない。全て、
全て、
全て、
冤罪だ。
「おい、レイア。大丈夫か?」
「エリック殿下……。はい……」
カツン、と薄暗い地下牢に、誰かが革靴で歩く音が響いた。その音でハッと前も向く。「エリック・ラント」殿下だった。
エリック殿下はレイア様の肩に手を置き、自らの方へと寄せる。このお二人は、きっと愛し合っているのだろう。
「メリア・ステード、貴様の追放先は魔樹海の近く、魔境となった」
「………………………は?」




