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断絶  作者: ゆにお
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3/11

(3)

おまたせです!

高校は別々だったが、当然ながら大学はもっと別々だった。


私は将来を嘱望(しょくぼう)される選りすぐりの学生が集まる大学に無事合格し、花奈子は花奈子のレベルに合った大学に進んだ。


私が「大学生になっても、彼氏ができるまでは性交してくれ」と告げると、花奈子は恥ずかしがりながらもはっきりと頷いたものだ。


しかしそんな折り、花奈子に交際を申し込む男子が現れた。


その話を、私は花奈子の部屋で聞いた。

チョコモナカジャンボとバニラモナカジャンボの両方を食べ終えた花奈子は、状況の報告を始めた。


「私、告白された。サークルの先輩なんだ。

こないだ一緒にドライブに連れて行ってくれて、馬車道でピザをごちそうになって……家まで送ってくれたんだ。すごく、優しい人なの」


その車なら、私も見た。

このところたまに、家の前に見慣れぬスズキの白い軽自動車が停まっている。

あれのことだろう。


馬車道のピザはたしかに美味いし、花奈子なら食べ放題でも軽く元が取れるから、センスのあるチョイスだと言える。


「いいんじゃないか、花奈子。先を越されてしまったな」


「そうだね……でさ、彼氏ができたからさ、私……これから慶太(けいた)とは……」


花奈子はその先を言い淀んだ。

唇を噛んで、顔を赤くしている。


恋人が出来たから、もう私とは交尾はしない。そう言いたいのだろう。


「わかってるよ、花奈子。もう誘わないから、安心しろよ」


「……ごめんなさい」


花奈子が謝ることは何もない。



◇



私は花奈子の頭をぽんぽんと叩き、笑顔を向けた。

まっとうな倫理観を持つ花奈子を、私は好ましく思った。そして大切なことを確認した。


「今はまだ、彼の返事を受け入れてないんだな」


「うん。明後日、食事に行く約束をしているの。カプリチョーザ、連れてってくれるって。その時に、OKを伝えようと思ってる」


「イタリアンが好きな男なんだな」


私は花奈子の肩を抱いた。そして分厚い脂が乗った背中を撫でる。


「うん……」


「カプリチョーザなら、カラスミとイカスミのパスタがオススメだ」


歯が黒くなってしまうから、デートには向かないだろうか。


私は花奈子を布団の上に押し倒した。

花奈子はしばらく無反応でいたが、私が下着をレギンスごと脱がそうとすると、いつものように腰を浮かせて協力してくれた。

花奈子の身体はすでに汗ばんでいた。


花奈子がまだ彼の返事を受け入れていなくてよかった。

おかげで今日と明日はまだ性交ができる。


私もまた、下着を下ろした。


花奈子の部屋にはコンドームが備えつけられてなかったので、途中で私たちは裸のまま窓をくぐり抜け、私の部屋へと移った。


裸体が外気に触れると、不思議な感じがした。

私たちはその肌に、灼けるような太陽の陽射しと、蝉たちが合唱する声を浴びた。


当然ながら、私の部屋にはコンドームが備えつけてある。

なくなるたびにアマゾンで一ダースずつ頼んでいるので、抜かりはなかった。


翌日も性交のチャンスだったが、私は同級生と一緒に夜勉強会に参加することになり、疲れていたので花奈子を部屋に呼び出さなかった。


性交とはストレス発散に行うものだ。

疲労時に行うのは本末転倒である。こんな時はしっかり睡眠をとったほうがいい。


よって、私が花奈子と最後に性交したのはその日が最後になる。


続きます〜

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