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196.うふふ、甘い…だけじゃないのよね

心が少し寂しい時は甘い物にでれでれに甘えて癒されるのも正しい事だと思います。甘い物ってなんだか幸せにしてくれますよね。

 私は酒飲みな性分なので味覚の嗜好としては甘いよりはしょっぱいが好みなんですが、友人が旅行や帰省で買ってきたお菓子等々の有難すぎるお土産を頂いて、わくわくしながらそれを休憩時に嬉々として口にした時感じる甘さがもたらす幸福感と言うか安心感ってなんか良いと思いません?しょっぱいに偏ってると思考が萎むというか、発想が貧弱になるというか……味変って案外、脳を活性化させてくれるのかも知れませんよ、人間って刺激が多い方が思考も体力も向上するんじゃないかしらなんて思います。それにしても、貰い物のお菓子って、どうしてもあんなに美味しいんでしょうね。自腹のお菓子なんか足元にも及ばないのはプレゼントしてくれた方の苦労や思いが混ざってるからなんでしょうね。


 でね、私ってぱ詳細を知らなかった甘いものについ最近気付いたのですよ。それが何かと申しますと『メイプルシロップ』なんですよ。その味をストレートに言い表すとその答えは単純で『甘い』で表現出来ると思うんですが、砂糖の甘さ、もう少し発展させると『蜂蜜』の甘さとも少し違いますよね。その原因は勿論その原材料にある訳でそれはとてもシンプルでして『楓《かえで》の樹液』だけなんですよ。日本人にとって楓は秋に黄色から橙に色づくどちらかと言うと『愛でて楽しむ植物』と言う認識が強いですがところ変われば食材として認識されてるんですね、世界はホントに広いと思います。


 メイプルシロップの味を文章で表すと『どこか丸みのある穏やかな甘さ』とでも表現すればよいでしょうか。砂糖のような強い甘さではなく、やんわりと包み込んでくれるんですが、そのすぐ後からキャラメルみたいな香ばしさが追いかけてきます。しかも後味が意外と軽くて春の森の香りまで一緒にかけたみたいな味に感じます。このふんわりとした甘さって日本人好みだと思うんですが、意外と浸透してないですよね。パンケーキにかける以外の料理法が思いつかないのはそのお味が広がってない、名前だけは分かるけどその味は?って問われると答に詰まってしまいます。北米ではパンケーキだけでなくベーコンやソーセージ料理の味付けにも使われたりしますが、日本では甘いものにかける特別なシロップというイメージがまだ強めかもしれませんね。


 思うに、メイプルシロップって『味醂《みりん》』の代わりに使うと一味違う風味が味わえるんじゃないかしら。例えば照り焼きは醤油+メイプルシロップ少量、肉じゃがには文句なく溶け込んでくれそうですし、焼いた鮭や豚肉のタレにつかうとその柔らかな甘さが素材の味を引き立ててくれると思います。ただ、茶碗蒸しや薄味でお出汁が主役の煮物の味付けではメイプルの香りが前に出ることがありますのでここは味醂で甘さ付けするのが正解なんだと思います。


 ちょっと面白いのですが、メイプルシロップは『実の収穫時期』ではなくて、『樹液の採取時期』に旬があるんですって。楓の樹液が採れるのは冬の終わり〜春の始まりで、だいたい 2月〜4月ごろ(地域によって違います)。昼は少し暖かく、夜は氷点下になる時期が特に重要です。この気温差で樹液がよく流れるんですってよ。しかも、採取時期によって味まで変わります。一般的にシーズン初期は色は淡めで軽く上品に甘くて花のような繊細さがあります。それが中期になると甘さと香りの調和が良いバランス型の味になって後期には色が濃くなり、キャラメルや黒糖のような深いコクが味わえるそうです。だから『今年の何月のものが最高!』というより、『どんな風味が好きか』の方が価値観としては大切だと思います。たちえば、パンケーキなら中〜後期、ヨーグルトや紅茶なら初期なんて使い分けも出来ると思います。


 ただね、私が調べた範囲内だとメイプルシロップの瓶には『○月○日に採れました!』みたいに細かく書かれていることは実はあまり多くなさそうなんですよ。だからって言って『賞味期限』から採取された時期を逆算するって言うのもあまり賢い手段ではないみたいです。


 実はメイプルシロップは店頭に並ぶまでに『樹液の採取(2〜4月ごろ)→煮詰めてシロップ化→濾過・ブレンド→瓶詰め→輸送・保管→店頭』と言う様にかなり時差が発生してて製造元はそれを加味して賞味期限を決めるので逆算してもかなり採取時期からずれる可能性が高いんですって。


 じゃぁどうすんだいって言う話なんですが、実はラベルをよく見るとどんな味のメイプルかって表記されてます。最近は国際的な分類で下記の様な分類がされてるみたいです。


 ■ゴールデン(繊細な味)

 ■アンバー(豊かな味)

 ■ダーク(しっかりした味)

 ■ベリーダーク(非常に濃厚)


 このあたりから推察するのが一番賢いんじゃないかなって思います。出来れば一種類ずつ味を確かめておくのも良いかも知れませんね。大瓶でど~~~んと購入するんじゃなくて250gくらいの小さな瓶で購入してお味を確かめるの。それに、メイプルシロップの小瓶って、押しなべてかなりお洒落なデザインなんですよね。これがちょこちょこキッチンに並んでたら中々に楽しいんじゃないかなって思います。キッチンがまるで北米の盛り状態、なんてね。


 甘いものが体の疲労を回復するというのは脳や筋肉はエネルギーとして主にブドウ糖を使うので、頭が回る・少し元気が出たって感じるからで完全に正解と言う訳ではありません。でも甘さは幸福感を増幅させると思いません?そういう意味では疲労回復効果って信じてよいのではって思います。心が少し寂しい時は甘い物にでれでれに甘えて癒されるのも正しい事だと思います。

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