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178.蟹って実はヤドカリもいるんです

冬場の蟹は美味しいですよね~~~煮てよし焼いてよし生でよし。こんな万能選手な食材は珍しいと思います。そして、実は蟹を装うこいつがいたりなんかするんです。

 焼いて美味しいものはどうやって食べても美味しいの法則からかんがみて、蟹って……美味しいですよね。焼き蟹で日本酒なんか頂いた日にゃあ明日の事なんかどうでも良くなります、例えそれが平日であったとしても。もう、自暴自棄にさせる威力が有るのが蟹なんじゃないかと思います。


 弘前城桜まつり、私が子供の頃には天守閣エリアへの入場は無料だったんですが最近は祭り期間中は入場料大人(単独券)320円、子供100円が必要です。園内の券売機で購入可能なそうですので是非お求めの上、東北春の絶景をお楽しみください。ほんっとに奇麗なんですよ、桜があちこちで咲いてて見渡す限りピンクの絨毯みたいな景色に私はどこか異世界に転生したんじゃないかってホントに思わせてくれます。そして、そこでの必需品は……お酒とそして蟹です。蟹は『棘栗蟹《とげくりがに》』。ぱっと見た目は毛蟹なんですが毛蟹が全身に毛が生えてるのに対して棘栗蟹は甲羅の部分に生えてて、やや小ぶりで、味噌が濃厚でめちゃめちゃ美味しいんですよ。弘前のお花見には棘栗蟹とガサエビ(シャコ)が必須ですのでお越しの際はぜひ味わってみてくださいね、日本酒も美味しいよん。


 と、この辺まで取り合えず前置きしておいてここからが本題。先日知ったお話なんですが、日本で流通してる所謂『蟹』はほぼ『やどかり』なんだそうですよ。ほぼっていう表現は少し誇張が入ってるかもしれませんが、蟹だと思って食べてたものが実はヤドカリなんだぜぇっていう物があるんだそうです。


 蟹とヤドカリの一番の違いって分かります?


 ま、姿形が全然違うから見れば分かるだろって突っ込まれそうな気がしますが、一番の違いはと問われると、蟹が10本脚なのに対してヤドカリは脚が8本なのが一般的なんですって。そして、脚が8本で蟹に見えるヤドカリは『タラバガニ』『ハナサキガニ』『アブラガニ』です。ただ、タラバガニは後ろの脚2本が小さくて見えにくいたけで実際には10本ありますので脚の本数が決定的とは正確には言えませんけど。しかしながらタラバガニは『異尾類《いびるい》』というグループに属していて、これは ヤドカリやヤシガニと同じ仲間なんだそうで、これだけはちょっと脚の本数では見分けがつかない種族です。


 それで、ヤドカリの仲間って言うのは進化の過程でカニ化(Carcinization)って言う現象を起こすんだそうです。実は甲殻類の進化史では『カニっぽい形』への進化が何度も々起きていてタラバガニの進化もその一例なんだそうです。じゃぁなんでそんな現象が起こるのかと言いますと、蟹の体は 平たくて横に広い甲羅 を持ってますよね。これって敵が現れた時に敵にひっくり返されにくい上に岩の隙間に潜り込みやすいと言う特性があって、捕食者の多い環境で生き残りやすい強力な防御力に成り得るのですよ。ヤドカリは本来、柔らかい腹部を貝殻に隠して生きる生き物ですが貝殻に頼らず生きるためには腹部を縮めて硬い甲羅の下に収納し敵に狙われる“弱点”を減らして自前の鎧で生きる選択をするしかなかった訳ですよ。それが蟹の体型だったと言う訳なのです。


 じゃぁ蟹はどこから来たのか、と言う疑問が浮かびます。蟹は元々、海老みたいな細長い体型だったんだそうで、所謂カニ化を経て今の身体に進化して、その進化していく過程でヤドカリと枝分かれしたんだそうです。大元のご先祖様は蟹もヤドカリも同じなんですがある日、音楽性の違いからこの二人は袂を分かち、バンドを解散することになったのです。


 そして、ヤドカリは一度は貝殻で自分の身を守ると言う他力本願の道を選んだものの、これではいかんと再び思い直して進化をやり直した結果、自力で生きようとカニ化への道を再選択して今日に至ったと言えるのです、つまり、一度や二度程度の間違いで人生投げちゃイケないと私達人間にメッセージを送ってくれているのです。一度やのどに失敗で人生終わったりはしませんから切り替えて行きましょう。その時は辛くても後で思い返せば良い思い出になってると思います。


 私の人生最大の失敗って何だろう……って思い返したときにぱっと思いつかないのはいかに平坦な生き方をしてきたかを物語ってるんでしょうねぇ。でも、思い返すことが多過ぎるのも考え物だとは思います。劇的過ぎる人生を人と分かち合うのって意外と難しいんじゃないかしら?程々と言う言葉もありますよねぇ、生ぬるい生き方って非難されそうな気がしなくもありませんが、その人が満足してるなら他人が口を出す問題じゃないし干渉されたくも無いと私は強く訴えたいです。迷惑かけてないならば自由に生きていいじゃない、そして好きなんだからいいじゃない。そう胸を張って言っても捕まらない国に生まれた幸せだけは嚙み締めないといけないですね。


 え~~~蟹のお話でしたよね。蟹は煮てよし焼いてよし、勿論生でも美味しくて、

 食べてるとよくぞ地球に生まれけりなんて思ったり致します。そうそう、本物の蟹も美味しんですが、ここ最近のカニカマのなんと素敵なこと。本物に肉薄する味と食感を兼ね備えているものが出回ってて、しかもそれがコンビニで買えちゃう事実に驚愕してしまいます。フランスでは『すりみ』として高い消費量を叩き出しているそうで日本も負けちゃぁいられません。本物の蟹を頂きつつ、カニカマにも注目していきたいと思います。カニカマは人間が作り出した蟹の進化の道なのです。


 ……いいのか、こんな結論で。

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