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【音魔法使い】の魔紋  作者: フリューげリュ
エノワール昏睡中
22/30

17話【フェルノラートにて】

「なんか騒がしくないか?」

「ん?お前知らないのか? なんでも未攻略のダンジョンが見つかったらしいぞ?」

「は!?マジかよ6年ぶりくらい?」

「だと思う! 今騎士団が呼びかけてってから、そろそろ緊急依頼も出るんじゃないか?」

「うわぁマジか! 場所にもよるけど多分俺ら招集されるよな!?」

「前回は確かAランクからDランクだろ?今回もそうなら俺ら呼ばれるよな、こないだDにあがったし」

「な、こんな事なるなら見送っときゃ良かった、」


ラグン王国王都、国名を冠しグランと呼ばれるそこを北東に200キロ登った位置に、そこそこ大きな町がある。

名はフェルノラート。

基本的には農業と魔石産業が盛んで、後は王都に比較的近いもののかなりへんぴな所にある関係上、魔物とのエンカウント率がかなり高く、魔物素材の売買も一大産業となっている。

そんな関係から、冒険者とゆう職業にかなり力を入れているのも特徴の一つと言えるだろう。

魔物を狩り、その魔石や素材をギルドに売ることで金銭を受け取る組織、実質の最高ランクであるAランクから数えてBランク、Cランク、Dランク、Eランク、Fランクの6種類に分けられる。

また、それぞれのランクに昇格予定の準○ランク、とゆうのがあり、次のランクに移る資格はあるものの実力が伴わないと見なされたもの、あるいは自主的に昇格を辞退したものがこの準○ランクに入れられる事となっている。

F〜Eランクでは基本的に登録から1ヶ月中に3回、毎月依頼をこなさなければならない義務以外には特に無いのだが、その上になってくると緊急依頼への強制参加などの縛りがあり、これらを嫌がるものが昇格を蹴ることが多かった。

また、Bランク以上になると更に貴族依頼と呼ばれる貴族から直接の依頼とゆうのが出てきて、これがCランク以上は割が悪いと言われる所以でもあった。

ちなみに、これらランクとは別枠でAより上のSランクとゆうのが用意されているものの、これは古代種や幻想種と呼ばれる世界危機に対処可能な実力を示す必要があり、同時に相応の社会的発言力が求められるため、このランクに着くものはラグン王国には2人しか居ない。

国によっては一人もいないなんてのもざらにあり、そうゆう国の応援要請に応じるのもSランク冒険者の義務とされていた。

また、緊急依頼とゆうのは基本的に、未攻略ダンジョンの発見時や魔物の集落の発見時、また魔族の目撃情報や戦争への徴収などが挙げられ、Dランク以上の冒険者は基本的に強制参加とゆうことになっている。

他にも国際的な指名手配犯が入国したことで発令された前例もあり、基本的に国家的な損失が予想される自体ではすぐ発令されるとゆう認識でいいだろう。

そんな緊急依頼が発令されるとあって、冒険者ギルドは騒がしい。

街を囲む大きな壁とその周りを囲む堀、対角線の2方向に門と橋がある設計のこの街は、首都グランに向かう門と、クリコ山脈を通りクリコ村と呼ばれる村へと向かう門の2つを備えていた。

このうち、両方の門近くに冒険者ギルドはあり、どちらを使っても同じ手続が出来た。

今回特に騒がしいのはクリコ山脈側、クリコ村の村長がスタンピードの報告に訪れてまだ2時間も経っていないとゆうのに町は既にその話題で持ち切りであった。

その一因として、そうそうに町外れで編成された約130人もの騎士部隊が挙げりるだろう。


「緊急依頼!緊急依頼です!!Dランク以上の冒険者は至急2階作戦会議室に集まってください!!!」


いつもは温厚な受付嬢の、必死な大声がギルド1階のエントランスに響く。

冒険者ギルドを含む様々なギルド、その大きな建物の中は二階建てとは行っても1部屋1部屋が長大だ、それこそ今いる約60人近い冒険者が全員入っても問題ないほどに。


「やっと来たか!」

「うっし! 腕が鳴る!!」

「アリスたん可愛い、僕のアリスたん、!受付嬢なんてして僕とそんなに話したいんだね、全くいじらしい、、」

「今回は猛るたけるつるぎも参加するらしいぞ!」

「なに!?そいつは心強いな!」

「あの一匹狼、疾風迅雷も参加するんだとよ」

「なに!? よく見つかったな? 依頼帰りだったのか?」

「なんでも武器屋で武器選びしてる所をギルマスに引っ張ってこられたらしい」

「それは、可哀想に」

「ギルマスも参加するのかな?」

「いや、流石に街の防衛に残るんじゃないか?」

「ダンジョンってまじかよちょっとこええ、」

「あの神速の勇者が隠居してる待ちだよな? そんなに心配しなくても大丈夫じゃないか?」

「ダンジョンって言えば山麓のダンジョン攻略!あの時も俺が参加してだな?」

「その話何回目だよソレックの爺さん」

「なにぃ!?Aランク冒険者の体験談を無下にするとは!これだから最近のもんは、」

「ハイハイおじいちゃんも、さっさと会議室行くよ〜」

「腕が鳴る、くくく、」

「ぶちかますぞレオ!」

「騒ぐな、耳が痛いぞジオ」

「あんた達ほんと仲良いわね? 」


エントランスに詰めていた冒険者達が移動するのを遠目で見送り、だいたい移動したのを確認すると受付嬢のアリスも勢い込んで階段を駆け上がる。

緊急依頼と聞き付けて集まった野次馬がギルド前に溜まっているのはをチラリと見て、そして歩き出す男。

その腰には長大な剣、瞳は切れ長、長い黒髪が特徴的だ。

ラグン王国のAランクの中で最もSランクに近いと噂される、疾風迅雷グレイ・マテウスだ。

その隣には筋骨隆々で歳を感じさせない猛々しい顔つきに獰猛な双眸、赤い髪を逆立たせて吠える大男が。

【万力の徒】を有し、前回のダンジョン攻略では片手斧でダンジョンの床をぶち抜き3階層落下した後、ダンジョンボスをソロ討伐したあとゆう伝説みたいなことをして退けるジジイ、怪力ジジイことソレック・ベルグラン。

階段上には猛る剣、4人メンバーとゆう比較的少数でありながらその圧倒的な戦力で持ってラグン王国の最速Aランクパーティーとゆう偉業を生した大黒柱、リーダー、豪剣ベルン・アデルマークがいる。

その金髪と整った顔立ち、それに反して圧倒的暴力の化身としても知られる男である。

その後ろには氷剣姫ローレイン・マクロバー・スクエア、白銀の髪と白銀の瞳、白い肌と白い剣を携えた神秘的な美女。

雷撃機ワルス・レギン、雷魔術の神童と呼ばれ若干16歳にして雷系魔術の極地へ至ったと噂される少女、その金髪は波打つウェーブ、まだBランクではあるもののその火力はドラゴン相手でも引けを取らない。

影の番人クザン・レイライト、【影森】の魔紋で影に潜み、影を伝い影を探る、全てを影に捧げるが故、影さえあれば全てを見通すことが出来る男、この男の前で罠などはあってないようなものだろう。

その前を歩くのはAランク冒険者パーティー、自遊人じゆうじんの3人。

まず双子の兄弟であるジオ・アルバースとレオアルバース、互いにAランク冒険者だ。

くらい茶髪を目元まで伸ばし左に流したウルフヘアーの男がジオで明るい茶髪を右に流したウルフヘアーがレオ。

互いにロングソードを使い、互いに『波紋流・剣技』を収める居合の達人であった。

ジオは剣速最強、レオは斬撃の威力で最強。

互いにそう自負しあい、認め合う。

仲のいい双子だ。

そんな2人と旅をするのは2人の幼なじみであり風魔術への造形が深く学者としての地位も併せ持つBランク冒険者、イリス・テンペスト。

かつては大きな権力を持っていたテンペスト家の3女として生まれた彼女も、家の没落と共に冒険者へと身をやつしてしまった。

その風魔術は強力だ、研究者をしているだけあってその種類も多く攻撃だけでなくバフ担当としても大きな戦力になっていた。

そんな彼らを見つめる一際大きな影、フェルノラート東支部ギルドマスター、ガンク・ヘルヤー。

元Sランクの冒険者であり単独の魔族討伐とゆう華々しい実績を持つ老剣士だ。

かつてはダイール・ベルグランと肩を並べ、並び立つ魔族を切っては投げちぎっては投げの大立ち回りをしたらしい、その体は衰えを知らず未だ成長している事がみてとれた。

そんな名だたる冒険者達が作戦会議室とゆうひかくてき大きな室内の机に着く姿は、それだけで絵になるだろう。

威厳に満ちた空気の中、作戦会議は進む。

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