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memory  作者: 猫きっく
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ゴンベ

俺は風呂から上がりリビングに出ると、彼女とおばぁさんがご飯の支度し終えて、俺を待ってくれていた。


「おばぁちゃんのご飯すごく美味しいから、いっぱい食べてね!」


そう言って彼女がイスを引いて、俺を招く。


おばぁさん「佳代、お客さんにご飯よそってあげなさい。」


何気なくそういったおばぁさんだけど、はじめて彼女の名前をそこで知った。


「名前佳代さんなんだ、あまりにもいろいろありすぎて、名前聞くことすら忘れてました。失礼しました。」


俺がそう答えると


佳代「あたしもすっかり忘れてた!テヘへ、それと今さら敬語なんていらないから、普通にしゃべってね!あっ!そう言えば、お兄さんて名前わからないんだよね?なんて呼んだらいいのかな?名無しのゴンベさん?ぷっ」


彼女の返事に俺は苦笑いする


おばぁさん「佳代!お客さんに失礼でしょ!あやまりなさい!冗談でも言っていいことと悪いことがあるんだからね!」


と、おばぁさんが佳代を叱る


佳代「ごめんなさーい」


顔が笑ってるよ彼女。でもここまで親切にしてもらってる彼女に俺はなにも言えない。


「気にしなくていいよ!むしろ呼び方に困るならゴンベでも名無しでも、自分は構わないから」


記憶がなくて、名前すら思い出せないんだし、それでいいと俺は答えた。


佳代「じゃあゴンベさんで!名無しだとなんか名前ぽくないし、嫌味みたいだし( 笑 )」


ゴンベでも充分嫌味なんですが、、、、まぁ気にしないけどね。


おばぁさん「ではゴンベさん、ご飯が冷めないうちにいっぱい食べてね!」


しれっとゴンベで確定しましたね。はい、自分はゴンベです。これからゴンベで行くことにします。


そうしてゴンベはご飯を頂いた。


ご飯を食べ終えた俺はリビングで佳代と話をしていた。


「明日は朝からちょっと出掛けようと思うんだけど、もしかしたら記憶の手がかりがあるかもしれないから」


佳代「いいんじゃない?けど、出掛けるにしても、道わかんないんじゃない?」


言われてみればそうだ。記憶もないのに、やみくもに歩き回っても迷子になりかねない。この年で迷子とか笑えない。というか俺何歳だっけ?


鏡で自分を見た感じ、佳代と年が近い感じだが、、、


「そうだなぁ、佳代って明日予定空いてる?もし空いてるなら道案内で色々回ってみたいんだけど」


俺が尋ねると


佳代「おばぁちゃーん!明日畑仕事1人でも大丈夫?」


そう佳代が叫ぶ内容に、俺は慌てて言った。


「えっ?畑仕事あるの?それはまずいよ、俺なんかのためにおばぁさんにしんどい思いさせるならやめとくよ!」


俺がそう言うと、洗い物してるおばぁさんが


おばぁさん「明日ぐらい大丈夫よ!2人で行ってきなさい。けど暗くなる前に帰ってきなさいよ!」


おばぁさんはそう言ってくれたのだが、さすがに悪い。俺が断ろうとしたら


佳代「大丈夫、大丈夫!明日は大した作業じゃないから、1人でも昼には終わるよ!」


佳代のゴリ押しに俺は根負けした。


佳代「ふぁ~ぁ、もうこんな時間!そろそろ寝るかな」


時計を見るともう夜の12時、さすがに俺も眠たくなってきた。


佳代「じゃあ2階に空き部屋あるから自由に使って!それじゃぁあたしそろそろ寝るね!おやすみ~」


そういうと、佳代は自分の部屋に戻っていった。


「おばぁさん、今日は本当にありがとうございます。見ず知らずの自分なんかにこんな親切にしてもらって」


俺が礼をすると


おばぁさん「気にしなくていいのよ、佳代も喜んでるし、家族が増えたみたいでこっちもうれしいもの」


おばぁさんは笑顔でそう俺に言ってくれた。


「本当にありがとうございます。では自分もそろそろ寝ます。おやすみです。」


そう言って俺は空き部屋に行って眠りについた。

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