CodeⅨ:敗者
既に2分30秒が経過していた。
何度も逃げられそうになり、それでも私では倒すことができず、膠着状態が続く。
そして、残り10秒。
「今です!!逃げましょう!!」
そう言って走り出した、5体の機械。
5。
4。
私は追いかけない。
3。
一人のマッドが困惑の表情を向け、こちらを見て、顔を恐怖の表情へと変化させた。
2。
私の顔が相当怖かったのか、その場にへたり込んでしまった。
1。
もう一人のマッドが叫ぶ。「止まりなさい!!そっちはだめだわ!!」
0。
「タイムオーバーだ」
瞬間。全てのマッドとドットの頭と体が離れ離れになってしまった。
「悲しいかな。君達は、逃げる方向を間違えた」
ディープブルー。深き海。
これは私が付けた名ではない。
これはリリィがその機能を見て、顔を歪ませ名付けた、対機械専用幻惑兵器。
彼等は、外へと、私やシリウスから逃げたのではない。
私が誘導し方向を変えさせ、景色を
“勘違い”して、再び生成所へと走っていったのだ。
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「これは…、なんですか…?」
「データを読み取れる生命体が、まるで本物と見紛う、データの空間を生み出す装置だよ。
デコイーズに仕込むのさ」
「………それは、…怖いですね」
「そうかい?」
「ええ…。全てが、嘘なんですよね?」
「そうだな。何もかもが嘘になる」
「その装置、名はありますか?」
「いいや。まだ決まっていない」
「では、ディープブルー、深き海と名付けてください」
「いいセンスだ」
「…私は使う場面になってほしくないです」
「はは!使うさ。必要だと思って作ってるからね」




