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殲滅戦記メギド  作者: 松茸
Episode1.荒廃した世界で
9/45

CodeⅨ:敗者

 既に2分30秒が経過していた。

 何度も逃げられそうになり、それでも私では倒すことができず、膠着状態が続く。

 そして、残り10秒。


「今です!!逃げましょう!!」


 そう言って走り出した、5体の機械。


 5。


 4。


 私は追いかけない。


 3。


 一人のマッドが困惑の表情を向け、こちらを見て、顔を恐怖の表情へと変化させた。


 2。


 私の顔が相当怖かったのか、その場にへたり込んでしまった。


 1。


 もう一人のマッドが叫ぶ。「止まりなさい!!そっちはだめだわ!!」


 0。


「タイムオーバーだ」


 瞬間。全てのマッドとドットの頭と体が離れ離れになってしまった。


「悲しいかな。君達は、逃げる方向を間違えた」


 ディープブルー。深き海。

 これは私が付けた名ではない。


 これはリリィがその機能を見て、顔を歪ませ名付けた、対機械専用幻惑兵器(Deep・Blue)。


 彼等は、外へと、私やシリウスから逃げたのではない。

 私が誘導し方向を変えさせ、景色を

“勘違い”して、再び生成所へと走っていったのだ。

――――――――――――――――――――

「これは…、なんですか…?」


「データを読み取れる生命体が、まるで本物と見紛う、データの空間を生み出す装置だよ。

 デコイーズに仕込むのさ」


「………それは、…怖いですね」


「そうかい?」


「ええ…。全てが、嘘なんですよね?」


「そうだな。何もかもが嘘になる」


「その装置、名はありますか?」


「いいや。まだ決まっていない」


「では、ディープブルー、深き海と名付けてください」


「いいセンスだ」


「…私は使う場面になってほしくないです」


「はは!使うさ。必要だと思って作ってるからね」

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