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殲滅戦記メギド  作者: 松茸
EpisodeEnd.終戦記ラグナロク
38/45

CodeⅣ:コード【運命】

「…デディケイト、って、そんなわけーー」


 ガラハッドは驚愕と、混乱を露わにしたが、ギーナはそれを食い気味で答える。


「無いと言い切れるか?私は、言い切れない」


(メビウス。

 私とお前は繋がっている。

 なら、分かるな?)


(…いってらっしゃいませ。救世主様)


 シリウスに出会う以前、私はそれを聞かずにシェルターを出て行った。


 もし。もしテルがそれを呟いていたのならば、今回の首謀者は、まず間違いなく、デディケイトである【テル】だ。


 なんで聞かなかった。


 なんで聞いておかなかったんだ。


 なんで私は感情を宿しているか確認して満足してしまった。


 いいや、これはタラレバだ。


 確信のないことで、嘆いても仕方がない。


 ならできることをするだけだ。


「アイリスを、囮にしようと思う。


 全マッドは撤退陣形を取り、私に脳内コアデータをいつでも送れるようにしつつ、私を全面的に守ってもらう」


 全員が驚愕を露わにする。

 サンドラが勢いよく立ち上がり、声を荒げる。


「貴方はあの時七万を減らしたじゃない!

 それでなんとか!」


「できると思うか?

 これが、たったの十万に見えるのか?

 私がこの体を準備している間に、いいや、もっと前から奴らは制作に入っていた。


 到底間に合う訳はない。


 持久戦は明らかに不利。


 ここでの時間は1秒にも満たない。

 だが、現実で、装備を作るには、時間が圧倒的に足りない。


 私が作った施設がアイリスを守れると思うか?


 私は無理だと思う。


 私が無駄に肌の質感にこだわり、この肉体にこだわっている間に、奴らは着々と準備を進めていた。

 己の技術に慢心した付けだな。


 私の、失態だ」


 全責任は私にある。


 だからこそ。


「私に預けてくれ。

 なんとかしてみせる。


 アイリスでは、時間が足りないが、ここには沢山の物が詰まっている。

 最早、私だけのものでは無い。

 ここは国だ。


 一つだけ言っておいてやる。

 私は、何一つ諦めていない。


 私の体はマッドだが、心は依然人間だ。


 ガラハッド。私が何を言っているか、お前なら、君なら分かる筈だ」


 ガラハッドは、机の下で祈るように手を握り、かつてギーナと戦い、ギーナを殺そうとした時、ギーナに言われたその言葉を、紡いだ。


「人間とは、生きようと足掻くものだ…」


「私は一機、いや、一人として失うつもりはない。


 やるなら


 全て、取りに行く」

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