CodeⅣ:コード【運命】
「…デディケイト、って、そんなわけーー」
ガラハッドは驚愕と、混乱を露わにしたが、ギーナはそれを食い気味で答える。
「無いと言い切れるか?私は、言い切れない」
(メビウス。
私とお前は繋がっている。
なら、分かるな?)
(…いってらっしゃいませ。救世主様)
シリウスに出会う以前、私はそれを聞かずにシェルターを出て行った。
もし。もしテルがそれを呟いていたのならば、今回の首謀者は、まず間違いなく、デディケイトである【テル】だ。
なんで聞かなかった。
なんで聞いておかなかったんだ。
なんで私は感情を宿しているか確認して満足してしまった。
いいや、これはタラレバだ。
確信のないことで、嘆いても仕方がない。
ならできることをするだけだ。
「アイリスを、囮にしようと思う。
全マッドは撤退陣形を取り、私に脳内コアデータをいつでも送れるようにしつつ、私を全面的に守ってもらう」
全員が驚愕を露わにする。
サンドラが勢いよく立ち上がり、声を荒げる。
「貴方はあの時七万を減らしたじゃない!
それでなんとか!」
「できると思うか?
これが、たったの十万に見えるのか?
私がこの体を準備している間に、いいや、もっと前から奴らは制作に入っていた。
到底間に合う訳はない。
持久戦は明らかに不利。
ここでの時間は1秒にも満たない。
だが、現実で、装備を作るには、時間が圧倒的に足りない。
私が作った施設がアイリスを守れると思うか?
私は無理だと思う。
私が無駄に肌の質感にこだわり、この肉体にこだわっている間に、奴らは着々と準備を進めていた。
己の技術に慢心した付けだな。
私の、失態だ」
全責任は私にある。
だからこそ。
「私に預けてくれ。
なんとかしてみせる。
アイリスでは、時間が足りないが、ここには沢山の物が詰まっている。
最早、私だけのものでは無い。
ここは国だ。
一つだけ言っておいてやる。
私は、何一つ諦めていない。
私の体はマッドだが、心は依然人間だ。
ガラハッド。私が何を言っているか、お前なら、君なら分かる筈だ」
ガラハッドは、机の下で祈るように手を握り、かつてギーナと戦い、ギーナを殺そうとした時、ギーナに言われたその言葉を、紡いだ。
「人間とは、生きようと足掻くものだ…」
「私は一機、いや、一人として失うつもりはない。
やるなら
全て、取りに行く」




