CodeⅢ:電子会議
「ギーナ、それほどなのか?」
シリウスは腕組みしながら、疑問を口にする。
電子会議は私がマッドになる前からあった。
だがそれを使うことはなかった。
必要がなかったからだ。
シリウスの表情は、ここが落とされないだろうという、絶対的な自信を体現しているようだった。
「私は密かに、ミラーズを張り巡らせ、限界値で電子線を繋ぎ、遥か遠くにあるとされるネイターだけの街へ、偵察に出かけていた。
そのネイターの街が、たった数機を残して、もぬけの殻。
これが何を意味するか分かるか?」
相変わらず抜け目のないギーナにシリウスは顎に手を当てながらじっくりと考える。
ガラハッドがいち早く、深刻そうに応える。
「…殲滅、かな?」
「具体的なことは分からん。
だが、この状況だ。
議論するまでもない。
この世界でメギドとは、殲滅、終戦を意味する。
まず間違いなく、全ネイターに発令されているはずだ」
ガラハッドは矛盾を提示する。
「数機の残ったネイターは何なの?」
「簡単な話だ。
強固な自我による、自分を守る為の、自身を生かす防衛反応。
つまりネイターは、自我を持っている」
メビウスが同意する。
「ギーナたんの言う通り、あれはまず間違いなく自我だね。
私が言うんだから間違いないよん」
リリィが更なる疑問を提示。
「なら、なぜ今なんでしょうか…?」
「…私や、地下シェルターの排除、或いは、ガラハッドを生み出した技術者のような者が、世界の破壊を目論んだ可能性。
いや…、待てよ」
もっと根本的な部分で、ギーナが犯人の特定をすることは、不可能ではなかった。
千変機構、メギド…。
また、すっかり忘れていた。
メビウスは千変に出さなかった存在。
主人公であるギーナがマッドになるのはガラハッドの戦いじゃない。
ガラハッドも千変機構にいなかったマッドだ。
まさにこのネイターの襲撃により、死にかけた主人公が、リリィの手によって、マッドに変わる。
だから候補を外していた。
だが、たった今思い出した。
「……デディケイト、かもしれない」




