CodeⅥ:探求する者・SEEKER『ギーナ』
「私は、…できないとは一言も言っていない。……スサノオのそのオイルには、アンバー粒子が…豊富に含まれている。
……私は、お前たちと出会う前。
それよりも前から身体に、…毎日注入していた液体。これは……アンバー粒子を拒絶しないように……ゆっくりとそのエネルギーを
……受け入れる準備を整えるための、液化アンバー・コンパウンド。
……私は一度たりとて、……自身の命を諦めたつもりはない!」
ギーナは無くなった右手を見て、アーカージを起動し、リリィの穴の開いたその胸に、慈しむようにそのボロボロの左手を翳す。
そして、自身の身体、その首に、アーカージに入れていた、黄色の液体を注入した。
眩い光と共に、不敵な笑みと共に、リリィのその穴を確かに埋めて、同時に、メビウスが、『再起動』した。
『Systemcall.Architect.ALLGREEN
SEEKER.Code.ARC・Mebius起動』
今までの黒い全身アーマーではない。
所々肌が見えており、黄色のエネルギーを放っている蒼黒のアーマー。
もう一つ、ガラハッドと同じ青いエネルギー、その粒子が体に纏わりついていた。
「助かったよリリィ…。
スサノオ。信じてくれてありがとう。
シリウスが、分解アンバー粒子を克服できた。
そして、ガラハッドを止める算段がこれで完全に整った。
説教は後にしてくれ。
敵を騙すなら、まずは味方から、と言うだろう?」
そう言って、何も言わずに起動するアーカージ、周囲に出てくるのは。
「さあ!初陣だ!漸く!派手に動けるぞ!
メビウス!!
ゆくぞ!ミラーズ!!」
『ピピーん!!主!帰還!歓喜!
このメビウス.とシーカー死んだと思った?
ざんねん!いきてました!
あ!まちがえたん♪
蘇りましたん!』
ミラーズと呼ばれたそれらが一斉に腹立たしい高めの声で高らかにそう宣告した。
ピコピコとその青のモノアイを光らせる何処かデコイーズに似たその機体を20個程同時に操作し、「右腕」を青に光らせて、シリウスの隣に立って、ガラハッドに新たな剣を向ける。
「モデレート・ガラティーン!!」
ガラハッドは感じ取ったのだろう。
先程のエネルギーと同じ波動を放つその剣を、防ぐのではなく避けることで対処するガラハッド。
シリウスはギーナに憎々しい表情を向けながらも、何処か嬉しそうにその手に持った斧をガラハッドに投げつけた。
それを弾いたガラハッドだが、その斧にはバーニアが搭載されている。
弾かれた斧が、剣を弾き、ガラハッドは無防備に晒された。
「円卓の騎士と言えば、このお方を忘れてはいけないなぁ!!
モデレート!!」
髪を金色へと変化させ(光ってるだけです)、装甲が青くなり、ドレスアーマーのように変化する。(そう見えているだけです)
『この光は星のピー(自主規制)。地を照らすピー(自主規制)。
見るがいい!!
エクス・ぴー(自主規制)バーーーー!!!!!』
なぜかミラーズ達の合唱が始まり、盛大な言葉と共に放たれる黄金に輝く光の柱。
「コピード・アーサー・ペンドラゴン!!」
高らかに黄金の光を放つ剣を天に掲げ、何処までも綺麗な笑顔を浮かべるギーナは、前世を含めて一番、輝いていた。
なんちゃってエクスピーリバーをモロに受けたガラハッドはそれでも立ち上がる。
(ほう。起き上がるか。
アンバー粒子を拒絶するほどのエネルギーなんだが…、つくづく規格外なマッドだ)
「コピード・ランスロット!
ほらほら!お前のモデルのお父さんだ!
ああ!そこで意味もなく寝てる骸骨とは全くの別だがね!」
あまりにも一方的。
肉体的にダメージを与え、精神にもダメージを与えるギーナ。
「ミラーズ!絶劇スモッグを遮断しろ!!」
この地の天井から漏れ出てくる絶劇スモッグを遮断し、ガラハッドに回復の機会を与えない。
「モデレート・コレイズーズ!!」
意味はない。ただの演出だ。
実際にそれを見たことはない。
だが、自分のモデル、円卓の騎士達が救世の純潔の騎士であるガラハッドを蹂躙するというのは、それだけで演算能力にダメージを与える。
「コピード・アーサー・ペンドラゴン!
モデレート・カーンウェナン!!」
ガラハッドの剣を紙一重で反らし、その短剣を腹に叩き込む。
「ゆくぞ!カリバーン!!」
ミラーズ達がピコピコして、またあの約束された勝利の光を放つ準備を始める。
『この光はピー(自主規制)希望。ピー(自主規制)命の灯り。
見るがいい!!
エクス・カリ ピー(自主規制)!!』
この二度目の勝利の光を受けられる程、ガラハッドは強くはない。




