CodeⅢ:Side尖閣軍
「そのマッドは…本当にそう言ったの?」
「間違いありません…。
我々では、アンバー分解爆弾の製造は不可能です…。
何かの間違いではないでしょうか?」
いいや。記録がある。
10年前という、長い年月は経っているけれど、それでも確かに記録が存在している。
私達側から襲ったという記録が…。
時系列的に自作自演はあり得ない。
それどころか、先人が、ネイターに命令を下して、犯した罪である。
虎視眈々と、その機会を伺っていた…?
何れにしても、3人だけで生成所を八つも落とすなんて可能なの…?
「…そこにいるのは本当に3機だけ?
ネイターは?」
「存在の欠片すらありませんでした。
それどころかその施設は我々の遥か先にある技術を…。
率直な意見を申しますと…、我々ではあのマッドに勝ち目は何一つないかと思われます…」
数で攻めるのは得策じゃない…。
何より、3人だけで生成所を落とせるということは、それだけ、質が良くて、数が通用しないってこと…。
それに3人しかいない改造された拠点、そのアイリスとやらを落とした所で、メリットどころか、資源が大量に持っていかれたうえに、貴重なマッドまで大量にやられる。
どう考えてもデメリットのほうが大きい…。
だけど、これで黙っていれば…、敗北を認めたのと同じ。
相手の技術をみすみす逃すことにも繋がる…。
それに目下に迫っている不利な戦いにも影響が出てくる。
ならこちらが取るべき選択は…。
「ふぅ…。相手のデータチップは何を使ってるのよ…。こんなの、ただのマッドの域を越えすぎよ…。
膨大な演算能力…。たった一回の会話で主導権を握られたわね。
完全敗北よ。
まったく…。我らが先代の人間様は、とんでもない事をやらかしてくれた…」
過去に嘆いている尖閣軍のマッドたちは気づかない。
そもそも敵であるギーナをマッドだと思っている時点で既に敗北していたことを。
ギーナが自分達を作った人間共とは、根本から異なる思考をする存在であることを。




