『一条山開拓記』第十八話:更地を免れた者たちと、絶対領域の真実どすえ〜♪
【前書き】
※本エピソード(一条山開墾記)は『Bar風花』本編の設定をベースにしたスピンオフ/パラレルストーリーです。
※本編との時期・時系列に一部独自のアレンジやIF要素が含まれますが、白黒赤三人娘と結社長の賑やかな日常をお楽しみください!
※重火器メイドの笑顔と、神々の静かな守護が炸裂する痛快なスカッと回となっております。
身に覚えのない手錠と、冷え切った取調室の闇。
けれど、泥にまみれて前を向く少女の背後には、誰にも侵せない絶対の聖域が静かに息づいていました。
理不尽な保身に走った警察上層部を襲う、背筋も凍る真実の報告。
そして、秋の夜の『Bar風花』で交わされる、真心の謝罪と一杯の琥珀色のぬくもり――。
更地を間一髪で免れた男たちの悲鳴と、少女が手に入れた本物の家族の絆を、どうぞごゆっくりお楽しみください。
第一章:風花署長室の戦慄 〜武井沙耶の冷酷なる報告〜
不当逮捕事件が警察庁や検察さらには大手メディアにまで飛び火するのを間一髪で免れた風花警察署の署長と刑事課長。
二人は署長室の応接ソファーに深く腰掛け高級な湯呑みを手に安堵の息を吐き出していた。
「……ふぅ武井。一時はどうなるかと思ったが相手の悪徳弁護士とドラ息子の狂言による虚偽告訴ということで処理できて本当に良かったな」
「そうですな署長。あの橘栞弁護士が乗り込んできた時は生きた心地がしませんでしたが……まあ警察の面目も最小限の傷で済みましたよ」
寛ぐ上司二人に対しスーツのジャケットを凛と羽織り書類を抱えた武井沙耶刑事は涼やかな双眸から容赦のない眼差しを向けていた。
自分たちの保身のために真面目に汗を流して生きている葵を犠牲にしようとした上司たちへの怒りが静かに燃え盛る。
Bar風花出禁の恐怖と千草のバレットお掃除の幻影に怯え続け夜も眠れず三日で三キロも激痩せしたのだ。
沙耶は貼り付けたような極上の微笑を浮かべ手元のバインダーを静かに開いた。
「……署長課長。お言葉ですが事態は最小限の傷で済んだなどという生ぬるい状況では毛頭ありませんよ」
「……ん? どういうことだね?」
怪訝な顔をする署長を前に沙耶は淡々と裏で進行していた真実を報告し始めた。
「まず今回逮捕された黒木葵さんの身元保証人として名乗りを上げられた櫻庭美和様と櫻庭天様についてです。お二人の背景はご存じですね?」
「さ、櫻庭……? いやただの風花町にあるバーのマスター夫婦だろう?」
沙耶はわざとらしく深い溜息をついた。
声をワントーン落として耳打ちするように告げる。
「美和様はあの日本最大、いや、世界有数の巨大コンツェルン皇グループ現会長の直系の御令孫です」
「……ぶっ!?」
署長が口に含んだ熱い茶を豪快に吹き出した。
課長の顔からは一瞬で血の気が引いていく。
「さらにその背後で動いた天野里美皇グループ風花町支所責任者ですが。皇グループ会長秘書官である彼女は今回の不当告訴を受け相手側企業の反社会的行為を理由にグループ全社およびメインバンクへ即時取引停止と融資凍結勧告を発注しました。あの一族の建設資材会社は今朝正式に破産手続きへと追い込まれました」
「ひっ……!? と倒産……!?」
「そんな馬鹿な……たった一晩でか……!?」
「それだけではありません。橘栞弁護士と一条山農林の一条結社長は相手弁護士への懲戒請求のみならず我が風花署の違法捜査と不当拘禁について国家賠償請求ならびに特別公務員職権濫用罪での刑事告発書面を提出する寸前でした」
課長がキリキリと痛む胃袋を両手で押さえガタガタと膝を震わせ始める。
「こ告発……国家賠償請求……! 監察官が乗り込んでくるじゃないか……!」
「ですが」
沙耶はすっと背筋を伸ばし冷ややかな声で告げた。
「これらはすべてまだ平和的で合法的な解決だったのです」
「……は? 平和……? これが……?」
「ええ。何より背筋が凍るべきはこの方の動きです」
沙耶は一枚の写真をスッとローテーブルの上へ滑らせた。
そこに写っていたのは櫻庭家の専属メイドにしてBar風花の料理人である櫻庭千草の穏やかな姿だった。
「……このいかにもおっとりしたメイドさんがどうかしたのかね……?」
「事件当日葵さんの身柄拘留を知った千草さんは重防弾仕様の特注メイド服を身にまといドラムマガジン付きのAA12フルオートショットガン二丁と対物狙撃銃バレットM82A1を背負って風花署へお掃除に向かう直前でした」
「…………は?」
「繰り返します。AA12二丁と装甲車すら撃ち抜くバレットM82A1です。前方百八十度のあらゆる物質を文字通り粉砕する飽和火力です。千草さんはほんの少し前方百八十度をお掃除してうちの葵ちゃんを連れ戻して差し上げますわと笑顔で仰っていたそうです」
「バ……バレット!? フルオートのショットガン二丁だと!!?? け警察署に!!???」
「ええ。橘栞弁護士と天様が命がけで法的な解体まで待ってくれと制止しなければ今頃この風花警察署という庁舎そのものが基礎のコンクリートごと消去されて更地になっていました」
署長と課長は声を失い喉から引きつった悲鳴のような音を漏らした。
脂汗を滝のように流して激しく震え上がる。
脳裏に鮮明に浮かび上がるのは重火器を笑顔でぶっ放しながら警察署ごと物理的に塵芥へと変えていくメイドの幻影だった。
「もしそうなっていたら署長も課長も私たち署員全員が文字通り影すら残らない更地になっていたところです。本当に命があって良かったですね署長?」
「がはっ……!!」
「胃が……胃に大穴がぁぁぁっ!!」
「は禿げる……! 頭皮がストレスで……うあぁぁぁっ!!」
「おい! 署長! 課長!? 誰か救急車を呼べ!」
風花署長室に阿鼻叫喚の絶叫が木霊した。
上層部二人はそのままストレッチャーで救急搬送された。
過呼吸と急性胃潰瘍それに極度の恐怖による円形脱毛症で三日三晩うなされながら寝込むこととなったのだ。
第二章:病室での追撃 〜ペンはバレットよりも強し〜
風花総合病院の特別病室には張り詰めた薬品の匂いが漂っていた。
点滴の管に繋がれ頭にネット包帯を巻いた署長と刑事課長が力なく横たわっている。
命があっただけでも儲けものだったと青い顔で震えていた二人の元へ沙耶が静かに朝刊とタブレットを携えて現れた。
「署長課長。ご快復のところ恐縮ですが天様から退院祝いの追撃が届きました」
「つ追撃……!? ひっ……何だねそれは……!?」
署長がおそるおそる差し出されたタブレットの画面を覗き込んだ。
その瞬間目玉が零れ落ちんばかりに見開かれる。
画面には大手報道Webニュースと全国紙週刊誌のトップ見出しが躍っていた。
風花署による冤罪捏造の闇を暴くルポルタージュの文字が並ぶ。
「ががはぁっ!!??」
記事の冒頭には防犯カメラの鮮明なコマ送り画像が配置されていた。
悪徳弁護士が放った脅迫音声の完全反訳テキストや病院の偽造診断書の発行ルートまで寸分の隙もない精緻な論理と実証データで暴き立てられている。
「な……なんだこの凄まじい密度の調査報道はぁぁぁ!!?? 現場の音声もタイムスタンプも全部洗われているじゃないか!!」
「天様は一晩中一睡もなさらずに裏付け取材と証拠保全を完璧に完了されたそうです」
沙耶は満足そうに口角を上げた。
「天様は記事の末尾にこう書き添えていらっしゃいます。弱い立場にある子どもを脅し必死に前を向いて生きる若い女性の未来を不当な権力で踏みにじろうとした者たち。彼らが犯した罪とそれを検証もせず鵜呑みにした警察組織の怠慢をボクはジャーナリストとして決して見過ごすことはできない。真実はここにすべて記録した」
「ひえぇぇぇぇっ!! 容赦がなさすぎるぅぅぅ!!」
「名前も会社名も警察署の対応窓口の責任まで全部すっ破抜かれてるぅぅぅ!!」
記事はネット上に公開されるや否やわずか一時間で数百万人へ拡散されて大炎上した。
関連会社には猛烈な抗議電話が殺到して回線がパンクする。
福岡県警察本部の監察官室ならびに警察庁から風花署に対する緊急特別監察の立ち上げが即座に公式発表された。
「武井……ッ! 天さんに頼んでくれ……! 記事を取り下げてくれと……頼むからぁぁぁ!!」
「無理です」
沙耶は冷徹に即答した。
「天様は真実を伝えるのがボクの仕事だからねと爽やかな笑顔で仰っていました。それと美和様からも伝言です。警察の違法捜査と名誉毀損に対し所轄の福岡県を被告とする国家賠償請求訴訟の訴状を本日付で福岡地方裁判所へ正式に提出いたしましたとのことです」
「ついに裁判所から国賠訴訟まで来たぁぁぁぁッッ!!」
千草が物理的な飽和火力で更地にしようとした風花署の権威は天の鋭いペンによって見事なまでに社会的かつ法的な更地へと変えられたのだった。
第三章:絶対包囲網 〜禁足地の常連客リスト〜
病室の天井の一点を虚ろに見つめる上層部二人に対し沙耶はパイプ椅子を引き寄せて腰掛けた。
手元のバインダーをパタンと静かにめくる。
「……あ署長課長。念のため言い忘れていた補足データをお伝えしておきますね」
「ひっ……!? ままだあるのかね武井……!? もう勘弁してくれ……心臓が止まる……!」
「いえいえ市民の安全を守る警察幹部として知っておくべき重要事項です。今回葵さんの身元と名誉のためにいつでも動く準備を整えていたBar風花の常連客の方々のリストです」
沙耶は感情を交えない淡々とした声で読み上げ始めた。
「まず全国の税務署や政財界が最も恐れる最強の税理士である氷室凛先生です。もし今回警察上層部が不正に加担したと判断された場合風花署の周辺団体である警察協力会の使途不明金や不透明な裏金スキームを徹底的に暴き立て国税局査察部へ脱税告発を叩きつける手はずでした」
「がはぁっ!! 警察協力会の裏金まで掘り返す気だったのかあの税理士はぁぁぁッ!!??」
「さらに国際線ルートでの追撃です。極東地域の安全保障に関わるソーニャ氏ならびにヨーロッパ有数の超名門貴族であるヴァンデンバーグ姉妹です」
「ななんで一地方の警察署の不当逮捕に国際社会が噛んでくるんだよぉぉぉ!!??」
「彼女たち曰く葵は私たちの可愛い妹だから関わった人間は全員社会的に蒸発させるとのことです。そして極めつけに裏社会でその名を知らぬ者はいない重鎮の緋崎氏です」
「う裏社会のボスまで……!!」
沙耶は満足そうに薄く微笑むと引導を渡すようにバインダーを閉じた。
「つまりですね。もし仮に千草さんのバレットとAA12を免れ橘弁護士の法務攻撃をかわし天野秘書官の経済的制裁を回避し天様のルポから逃げ切れたとしても。世界規模の表裏国際社会税務の四方包囲網により署長も課長も地球上のどこにも逃げ場は無かったということです」
二人は言葉を失い喉から引きつった音を漏らした。
顔面蒼白で激しく震え上がる。
ピィーーーーーと病室に心電図の平坦な電子音が響き渡った。
署長と課長は完全に白目を剥いて泡を吹き二度と現場復帰できないレベルの精神的打撃を受けて沈没したのだった。
第四章:『Bar風花』の温もりに抱かれて
秋の夜風が静かに路地を吹き抜ける週末の夜。
『Bar 風花 -kazahana-』の重厚なオーク材の扉が控えめな音を立てて開いた。
程良く効いた空調の心地よい温もりと古いレコードから流れるピアノの柔らかな余韻が漂っている。
アンバー色の優しい光が満ちる空間へ足を踏み入れてきたのは私服姿の沙耶だった。
「いらっしゃいませ武井さん」
カウンターの中でグラスを丁寧に拭いていた美和が静かに微笑んで迎え入れる。
鉄刀木のカウンターに並ぶ黒革のローチェアーには仕事終わりに集まっていた一条山農林の面々が腰掛けていた。
葵やまひろそれに遥花や天と深雪たちの姿がある。
「武井さん……」
葵が少し驚いたように丸い目を瞬かせた。
沙耶はカウンターの中央へと歩み寄ると葵の正面で立ち止まった。
背筋をすっと伸ばす。
静寂の中でゆっくりと深く腰を折った。
「葵……本当にすまなかった」
店内の空気がふっと静まり返る。
「私は警察官としても一人の大人としても失格だったわ。あなたが日頃どれだけ真面目に汗を流して前を向いていたか知っていたはずなのに。相手の圧力と偽証に呑まれあなたの手を縛ってしまった。取調室で一人にして傷つけて……本当に申し訳なかった」
取調室で手錠をかけた際にぽつりと漏らした謝罪の言葉。
今ここで頭を下げる沙耶の姿勢には警察官としての保身も組織の言い訳もなかった。
ただ一人の人間として葵と真摯に向き合う誠実さだけが満ちている。
「……武井さん顔を上げてくださいっす」
葵の柔らかな声に沙耶がゆっくりと視線を上げた。
そこにあったのは秋晴れの空のように澄み渡った笑顔だった。
「うち武井さんのこと一回も恨んでなんてないっすよ」
「葵……」
「だって武井さんはうちが荒れてた頃からずっと心配してくれてたじゃないっすか。今回のことだってうちの無実を信じて最後まで動いてくれようとしてたのちゃんと分かってたっす。だから謝らないでほしいっす」
葵は照れくさそうに八重歯を覗かせてニッと笑った。
「それにね武井さん。うちあの事件があったからこそ気づけたことがあったんす。うちにはさ実家の親に捨てられたって何があってもうちを信じて助けに来てくれる本当の家族がここにいるんだって。うち世界で一番幸せ者なんだって心から思えたっす」
一切の曇りもない笑顔だった。
自分を傷つけた理不尽も過去の孤独もすべて包み込んで笑い飛ばす心の強さに沙耶の目頭が思わず熱くなる。
「そう……そうね。あなたには最高の家族がいるわね。……ありがとう葵」
「へへっどういたしましてっす!」
張り詰めていた空気が一瞬で解け店内に温かな笑い声が広がった。
「ささ武井のお姉さん! 堅苦しい話はおしまいさね! 今日は葵の完全復活祝いなんだから武井さんも呑んでいきな!」
「沙耶さん上層部二人を救急車送りにしたのは完全に狙ってやったッスよねぇ!?」
まひろと遥花がからかうように笑う。
沙耶はサバサバとした微笑みを浮かべた。
「当然でしょ? 私と葵をあんな目にあわせたんだもの。おかげで私はBar風花出禁の恐怖と千草さんのバレットお掃除の幻影で夜も眠れなくて三キロも痩せちゃったんだから!」
「あはは! 武井のお姉さん形無しさねぇ!」
沙耶の正面へ美和が品格ある所作でバカラの重厚なロックグラスを静かに差し出した。
美しく手削りされた真球の丸氷の上からケンタッキーのプレミアムバーボンであるブラントンブラックが静かに注がれる。
琥珀色の美酒が手削りの丸氷を伝いグラスの底を豊かに満たしていった。
芳醇なヴァニラとオーク樽の甘やかな香りが店内の温もりに心地よく溶け込んでいく。
「武井さんいつも風花町の平和を守ってくださってありがとうございます。今夜はごゆっくりなさってくださいね」
「……はい喜んでいただきます」
沙耶は美和から差し出されたグラスを静かに掲げて目礼した。
一口含んで心地よさそうに目を細める。
グラスの陰からそっと美和を盗み見つつまひろたちに小声で耳打ちした。
「でもね正直に言うと一番怖かったのは千草さんの銃でも天さんのペンでもなく美和さんの無言の笑顔よ。あの事件の朝に相談室に入ってきた時の静かな覇気と釈放後にここで微笑まれた瞬間は本気で存在ごと消去されるかと思って全身から冷や汗が出たんだから」
「ふふっ何かおっしゃいました武井さん?」
「いいえっ! 何でもありません美和様!!」
慌てて背筋を伸ばす沙耶の姿にカウンター越しにクスクスと笑い声が漏れた。
傍らでは千草の手料理を口いっぱいに頬張った葵が美味しいっすとしあわせそうに頬を緩めている。
その頭を天がよかったねと優しく撫でていた。
かつて孤独の闇の中で膝を抱えていた少女はもうどこにもいない。
鉄刀木のカウンターに満ちるアンバー色の柔らかな光と微かに漂う桜の甘い香り。
確かな家族の絆と温もりに守られながら風花町の夜は静かにどこまでも優しく更けていくのだった。
【あとがき】
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
今回は葵ちゃんの不当逮捕事件の「その後」――風花署の上層部ふたりが味わうことになった、胃の痛すぎる因果応報と絶対包囲網のお話をお届けしました。
千草さんの物騒すぎる「前方百八十度お掃除セット(AA12二丁+バレットM82A1)」をはじめ、天ちゃんの徹夜取材による容赦のない調査報道、さらにはBar風花の規格外すぎる常連客リスト……。
自分たちの保身のために動いた結果、触れてはならない竜の逆鱗に触れてしまった署長と課長には、病院のベッドで心ゆくまで頭皮と胃袋を労っていただきたいところです(笑)。
そして何より書きたかったのは、後半の沙耶さんの真摯な頭の下げ方と、葵ちゃんの澄み切った笑顔でした。
自分を傷つけた理不尽すらも「本当の家族に出会えたきっかけ」として包み込んで笑い飛ばす葵ちゃんの心の強さに、書いている自分自身も胸がじんわりと熱くなりました。
美和さんの注ぐ『ブラントン・ブラック』の甘いヴァニラ香が、みんなの心の傷を優しく溶かしてくれたなら幸いです。
もし「署長室の阿鼻叫喚にスカッとした!」「葵ちゃんが救われて本当によかった!」と感じていただけましたら、ブックマークへのご登録や、下部にある評価【☆☆☆☆☆】をポチッと押して応援していただけると、今後の執筆の大きな励みになります! 作品へのご感想や応援コメントも、いつでもお待ちしております。
次回も一条山農林の面々、そして風花町のあたたかな日常をお届けしていきます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
天照(Bar風花)




