第17話 買い物
日常的なものを書こうとすると長くなってしまうので余計なものは省きたいのだが長くなってしまう。
あと、そろそろ(仮)ではなく、ちゃんとタイトルを考えたい。
押し問答の末、俺が折れた形となったツインベッドのある部屋に荷物を置き、城下町へと出かける。
まだ、入浴するには早い昼下がりであり人通りも多かった。
「タケノリ様、まずどこで行くであります?」
先程まで頬を赤くして俯いていた顔はニコやかに晴れており明るい雰囲気を出していた。
そうだな〜なんて言いながらチラりとアンナを見る。頭上に?マークを浮かべているような感じで小首をかしげるアンナ。可愛いなぁとは思うがこれは異性としてではなく妹的な意味でだからな!と自分自身に言い聞かせるのであった。
「アンナに和服を買ってあげたい。」
巣の言葉が出た。なっ?!と驚きまたまた頬を赤らめて俯くアンナ。
「助けを呼びに行ってくれたお礼。毎日来てお世話してくれたお礼。今着ている服のお礼。後、着替え用の服とか下着が欲しいなと思ってさ。」
と言う。白いシャツはもうボロッボロで血が滲み着れなくなっており、ジーンズもボロボロになっており着れなくなっていたからだ。あのシャツもジーンズもお気に入りだったのにな…。
今、着ている服は退院する際にアンナからのプレゼントだった。
黒の少しゆったり目なパンツに上は灰色に黒の大きなラインが1本、左肩から右腰へと引かれているTシャツだった。中々にデザイン等も良く着心地も良い。アンナのセンスは中々に良い。
ただ、綿とかニットといった素材ではなさそうだった。
「寝巻きとか後は依頼を受けるとき用の服が欲しいな。アンナがプレゼントしてくれた服は大事に着たいし。」
と言うとまたまた頬を赤らめて俯いていたが、顔を上げて
「では、まずは洋服でも見て回るであります!」
との事で一緒に見て回る事になった。
寝巻きはまぁ…シャツにパンツ1枚でも良いからTシャツを買い込むとして、依頼用はパンツはサルエルっぽい奴が良いな…動きやすそうな。上はポロシャツみたいなのが良いな…なんて思うがそんなものこっちの世界にはないだろうなとも思っていた。
1件1件露天や店を見て回るが中々良さそうな物はなかった。とりあえず寝巻き用のTシャツを数着購入するだけに。
「あまりお目当の物はないでありますか?」
とアンナは言う。
「うーん。だねぇ…。依頼用は動き回るから、あまりガチガチに固めたような鎧は苦手だし…」
と答えたところでアンナが続いて、何やら頬をまた赤らめてもじもじしながら口を開く。
「そっその…でしたら…わっ私が作るであります…」
「おお!アンナは服も作れるの?!じゃあ、お願いしようかな?」
とお願いしてみる事に。
ぱぁっと言う表現が合うようなニコやかな顔をして、任せてであります!と言う。
そこからは順調に事が運び素材選びも終わる。
えへへと嬉しそうなアンナ。なんだかこっちまで嬉しくなってしまうような笑顔だった。
そうだ忘れるところだった。はい、これはアンナにといってアンナに服が入った袋を渡す。ちなみに荷物は全部、俺が持っているぞ。って、自分用なのだから当たり前ではあるのだが。
これは?といった雰囲気で俺を見る。
「和服だよ。今さっき素材を選んでいた露天の目の前にあった店でさ、見つけたんだ。サイズはアンナに会うと思うけど。」
黒を基調とし赤や白に近いピンク色の花が刺繍してある和服だった。
いつも赤を基調とした和服を着ており、それはそれで可愛いのだが…ちょっと大人しめの色を着たアンナを見てみたいなんて事は口が裂けても言えなかった。
「これ…!凄く高いんじゃ…?!」
と言われるが、色んなお礼のお返しだし、遠慮なく受け取ってくれると嬉しいな。と言う。
あっありがとうであります…と言うと赤らめて俯いたり、えへへと笑ってはクルクルと回ったり、その変化を見て楽しんでいたのだが、それはすぐに終わりを告げる。
ある声を聞いてすぐさま鋭い目付きに変わるのだった。
「タケく〜ん!」
タケ君?と思い声がする方へ目を向けると栗色のボブカットが小刻みに跳ねながら俺に向かって来ていた。
その様子はさながら子犬のような感じだった。
俺の目の前で立ち止まり。
「あ〜やっぱり、タケ君だ〜!退院したんだね!おめでとう!」
手を後ろに回し下から覗き込むような感じで間合いに入ってくる女性。シャーロットだ。
近い近い…距離感が近すぎてドキドキしちゃいそうなのだが、コホンと咳払いを一つして俺とシャーロットの間に割り込んで入ってくるアンナ。
「シャーロット様、こんにちはであります。」
と笑顔で挨拶するアンナではあるが目が笑ってない…怖い…怖いぞアンナ…。
「アンナちゃん、こんにちは!今日も可愛いねぇ〜!」
と言いながらアンナに抱きつく。アンナはアンナで止めるでありますーと言っている。
セシリアとアンナはなんか雰囲気的なものが似ており側から見ていると姉妹のような感じがするが、シャーロットはこう…近所のお姉さんと少女みたいな感じだよな。なんて思っていると向こうから更に声が聞こえて来た。
「シャーロット、待つですわ〜!」
おお!揺れてる!揺れているぞ!凄く揺れているぞ!きっと周りの通行人の男たちも目を奪われているに違いない!
そう思い心の中で神に感謝していると足を思いっきり踏まれる。痛い…
見るとアンナが蔑んだ目で俺を見ているのだった…あっ…やっぱり視線でバレているのか…
「タケ君もやっぱり、ああいう大きなおっぱいが好きなんだ〜?」
そういうシャーロットの目も笑っていない…。二人に睨まれ、あはは…という返事しか出来ないのが我ながら情けない。
はぁはぁと少し息を整えるセシリア。息を整えるときも上下に胸が揺れていたのだが…二人に睨まれている状態では拝む事は出来なかった…ぐぬぬ…




