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音楽と魔法と異世界と (仮)  作者: さんぼんせんろっく
第二章 新たな一歩
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第18話 シルバー

毎回、大体2500文字を目処にしているのですがもう少し長文の方が読み応えが出て来るのかな、なんて思ったり思わなかったり。


新しい登場人物の説明はまた今度にでも。

何だかセシリアとシャーロットとは毎日ように顔を合わせているよなと二人と退院した事や改めてお見舞いに来てくれた礼を言いながら思う。

隣を見るとせわしなくシャーロットに対して警戒感を強めたり、セシリアをまじまじと見ていた。

セシリアに甘えたいのかな?なんて思っていると俺の洋服の裾を掴んで来た。


「で、タケノリはアンナと何をなさっていたの?」


とセシリアは俺が持つ荷物を見て言う。


「あの戦いで服もボロボロになっちゃったし…新しく服を買いに来てて。後は、武器とか防具を見て回りたいなと思ってたんだ。セシリア、良い武器、防具屋とかって知ってる?」


と聞き返す。セシリアは少しう〜んと唸り申し訳なさそうに


「ごめんなさい。私たちの装備って騎士団から支給されるのであまりそういう情報は持っていないのですわ…洋服屋さんでしたら知っているのですが。」


シャーロットは知ってますか?と尋ねるがシャーロットも知らな〜い。と首を横に振るのであった。

そうですわ!と何を閃いたようなセシリア。


「ギルドに行ってみるというのはどうですか?あそこなら冒険者さんもいらっしゃいますし…きっと色々と教えてくださると思いますわ。」


そうか…その手があったか。アンナに今からギルドへ行くけど良い?と尋ねると、笑顔で良いであります。と言ってくれた。

セシリアとシャーロットはこれからどうするの?と尋ねる。


「私たちはちょっと野暮用があり騎士団本部へ行くのですわ。この前の猿…狒々の件もありますし。ご一緒したいのは山々なのですが…」


と残念そうに言う。シャーロットはタケ君と一緒に行きたい〜なんて言っておりセシリアに嗜(たしな)められていた。

俺の隣で服の裾を掴んでいるアンナは屈託のない笑顔で、そして微塵も思っていないであろう声でシャーロットに向けて言う。


「せっかくだったのに残念であります。騎士団本部なら仕方がないであります。」


むぅ〜と頬を膨らませるシャーロット。

こういう女の子同士の会話って良いよなぁなんて思う。俺も女の子ならここでキャッキャッ言いながら女子トークをしてみたいものだ。女子会してみたい。いや、むしろ女子高生になってみたい。なんて思っていると凄く残念そうな顔でアンナに見られていた。


それじゃ、また。とセシリア、シャーロットと別れ早速ギルドへと向かう。その間ずっと俺の服の裾を掴み続けるアンナだったのだが、その位置を気に入ったのかな?


ーガチャリ


と実に狒々との戦い以来にギルドの扉を開ける。わぁっと賑わいをみせていたのだが…俺をみるなり急に静まり返る。

静まり返った人混みの奥の方からドシンドシンいう音が聞こえて来そうなぐらい体格の良い大きな男が俺の方へやって来た。

でっデカい…けども、何よりも風貌がちょっと恐ろしい…もみあげと口髭がつながって黒髪をオールバックにしている。

その風貌から俺の元世界にいた、ある人物が脳裏を過(よぎ)る。リッケンバッカーを持っていたらまさしくまんまだな…あっちではロン毛だったけど…

男は俺の目の前までやって来ると立ち止まる。こっこえぇ…あわわわわとなっていたが隣を見るとアンナは裾を掴んだまま、その男にお辞儀をする。先日は本当にありがとうございました。と付け加えて。


えっ?アンナ、この屈強な男と知り合いなの?!と思っていると男が口を開く。そう…強面のままではなく急に笑顔になり…


「おうおうおう!兄ちゃん!生きてたかー!」


ガハハとダミ声で笑いながら俺の背中をバシバシと叩いて来る…痛い…めちゃくちゃ痛い…。というか俺はこの人の事、知らないんだけど…と思い、まずは挨拶から始める。


「はじめまして。俺はタケノリって言います。最近、冒険者になった身でまだカッパーではありますが。」


そして続けて言う


「差し支えなければ教えていただけたら嬉しいのですが…俺の事を知っているような感じでしたし…アンナとも知り合いなのですか?」


おや?嬢ちゃんからは何も聞いてないのか?と色々と教えてくれる。

アンナが助けを呼びにギルドに来て冒険者各位にすぐさま依頼と言う名の要請が入った事。

そこから慌てるようにレベルは関係なく人数をかき集めた事。

そしてーー

嬢ちゃんは危ないから待ってろっつっても、泣きながらずっと私も行く行く言って聞かなかったから俺の馬に乗せて兄ちゃんの場所まで行ったんだぜ!とガハハとダミ声で笑いながら。

そうだったのか。助けに駆けつけてくれた恩人でもあるわけだ。


「俺はレミーっつうんだ!よろしくな!」


と握手を求めて来たので、こちらこそ、よろしくお願いします!と手を握り返すのだが…レミーという名前にその風貌…

俺の世界にいた、モーターでヘッドなバンドのある人物を思い浮かべてしまう…


そのまんまだああああああああああああああああああああああああああ


そんなやり取りをしているとパタパタと小走りでポニーテールを揺らしながら女性がやって来た。

受付のお姉さんだ。


「タケノリ樣〜!ご無事にようで何よりです。それとお会いできて良かったです…セシリア様に報酬をお渡しにしていたのですが…こちらの方を渡しそびれておりました。」


と、てへっと舌を出しながら俺にシルバーで出来たペンダントを持って来てくれた。


「この度、猿の撃退等の貢献でタケノリ様はブロンズを飛びシルバーに昇格です。」


ミキの嬢ちゃんはいつもうっかりだなー!しかし、兄ちゃん昇格おめでとう!と言いながらレミーが俺の背中をまたバシバシと叩いて来る。

うっ嬉しいんだけど痛い痛い…。横ではアンナが自分がしたかのように誇らしげにしていた。


「よぉーし!兄ちゃん!今日は祝いだ飲むぞー!」


とレミーが大声を言うと周りから歓声が聞こえて来る。

うおおお!兄貴の奢りだー!飲むぞー!と。いやいや…まだまだ昼過ぎでしょ?後、俺は下戸なので飲めないっす…

こっちのレミーもお酒が好きなんだな…と思うのだった。

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