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ドラゴン転生〜畜生道に堕ちても最強種なら問題ない  作者: 堕天の翼のあさぼらけ


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312/315

第312話 怒りの再会

 エダーマ首領に言われたスターダストサンドを入手するため、千尋峡谷に向かうサムとミーシャ。

 しかし今の時間帯は直接転移できないため、ふたりはギルドを経由することにした。




「どうしたのって、俺たちが行きたい場所って、ナナさんもご存知でしょ。」

 サムは前回のナナさんの受け答えに、少しムッとする。


「ええ、サム君の事だからてっきり、直接向かうと思ったのよね。」

「俺もそのつもりだったのですが、なぜか行けないんですよ。」

「あら、それはおかしいわね。まだゲートはつながっているはずだし。」

 サムの実体験に、ナナさんも首をかしげる。


「確か、つながってる所が三つあって、その全てを把握しておかないと転移は出来ないんですよね。」

 とサムは自分の認識を述べる。

「でも、ここからつながっていれば、行けるはず。行けなかったって事は、他につながったって事よね。」

 少し思案するナナさんだが、すぐに気を取り直す。


「まあ今は、ここで考えてるよりも、実際に見てみましょう。」

 ナナさんはちらりとルル姉を見る。

 ルル姉は冒険者の依頼に対応している。

「ルル姉、ちょっと行ってくるね。」

 ナナさんが声をかけると、ルル姉はちらりと目を合わせて、小さくうなずく。


 サムとミーシャはナナさんに連れられて、受付の横の扉に入る。

 この廊下の突き当たりの扉の先にあるのが、千尋峡谷の果てにあるホームという建物だ。


「懐かしいわね、ここも。」

 ナナさんがホームへの扉を開き、サム達も後に続く。

「分かってると思うけど、ソーマの泉を頼っては駄目よ。」

 とナナさんはサムに注意する。

 元々ここに来る時にナナさんかルル姉を同行させる事になったのは、ソーマの泉にサムが手を出させないためだ。


「わ、分かってますよ。」

 サムもちょっとムッとしながら答える。

 サムもソーマの泉によって、自分には分不相応な力を手にしたことを、実感している。

 自分の器には、収まらないはずのその力。

 おそらく降魔の腕輪を外せば、耐えられないだろう。


「ふふ、ならいいけれど。」

 とナナさんはニヤける。

 そんなナナさんの表情が引き締まる。

「サム君、ちょっとつきあってくれるかしら。」

 ステンドグラスの脇にある扉の前で、ナナさんはサムに声をかける。

 この先は、竜王が封印されていた広場になっている。


「あらあら、随分と荒れちゃってるね。」

 そこはリーナ先生とラミーロとの、激戦の跡地。

 頭部と胸部と左腕だけを残したラミーロが、仮死状態で転がっている。

「ふふふ、いい気味ね。」

 ラミーロを見て、ナナさんがニヤける。


「ナナさん?」

 普段は見せないナナさんの邪悪な笑みに、サムは恐怖を感じる。

 そんなサムの視線に、ナナさんも気分が高揚する。


「あーははは、ほんといい気味ね!」

 ナナさんはラミーロを踏みつける。

「ちょ、」

 サムは止めに入ろうとするも、ミーシャがサムの腕をつかんで、サムを止める。

 思わず振り返るサム。

 ミーシャは真剣な眼差しのまま、首をふる。


 今のナナさんに手を出すのは、危険が危ない。


 長年命を狙われていたミーシャの本能は、ナナさんの異常性を感じとっていた。


「サム君は、聞いてるよねえ。ルル姉が千尋峡谷に落とされた事を!」

 ナナさんはラミーロにストンピングを浴びせながら、サムに問う。

「ああ、」

 サムは言葉少なげに答える。


 それは以前、ルル姉本人が語ってくれた事。

 そんなルル姉の後を追って、ナナさんも千尋峡谷に自ら落ちた。


「ルル姉は、私がルル姉の後を追ったと思ってるけれど、それは違う。私がただ、こいつから逃げたってだけよ!」

 ナナさんはラミーロを思いっきり蹴り飛ばす。


 ラミーロの体は崖に激突。

 崩れた崖に、半分埋まる。


「ナナさん、それって。」

 ルル姉が千尋峡谷に落とされた後、ナナさんはすぐに千尋峡谷へ落ちた。

 ナナさんのその行為は、ラミーロから逃げての事。

 つまりルル姉が落とされた時、すぐ近くにはラミーロが居た事になる。

 そこから導き出される答えは、サムにはひとつしか分からない。


「こいつはね、私とルル姉を見てね、全部メスかよって孵化寸前の卵を全部踏み潰したのよ。今私がやり返したようにね!」

 過去の事実を告白したナナさんは、湧き上がる怒りに震える。


「ナナさん、やっぱりこの人は」

「サム君、つきあってくれてありがとう!」

 サムが、ラミーロはナナさんの父親なのかと聞こうとするのを、ナナさんは強引にさえぎる。


「私がひとりで会いに来てたら、確実に殺してたわ。リズちゃんが殺さなかった事には、何か意味があるっていうのにね。」

 湧き上がる怒りを抑えたナナさんは、冷たい瞳でラミーロを見つめる。


「そう、うらやましい。」

 とミーシャはボソりとつぶやく。

 ミーシャにはナナさんみたいに、その怒りをぶつけられる相手がいない。



 その言葉をなんとか聞き取ったサムだが、その真意は分からなかった。

ども(・ω・)ノ

ギルドとホームがつながっていれば、転移魔法で直接行けます。

だけど行けなかったって事は、他の出口とつながってる事になります。

ナナさんの記憶では、今の時間帯はこのギルドとつながってるはずです。

それが他の出口とつながってると言う事は、他の箇所から誰かが入ったって事ですね。

そいつを出さないといけないのかな?

何も考えてないぞ。めんどくせー。


そしてラミーロとナナさん達の関係。

最初は孤児院の経営者辺りを想定してたのですが、どうやら父親っぽいですね。

でも孤児院の線も捨てきれないので、言葉をにごしました。

リーナ先生が殺さずに仮死状態で生かしてるとありますが、単に殺したくなかっただけですよね。

何か意味があるなんて、思ってませんでした。

(´・ω・)

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