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隣の二階堂さん  作者: 阪上克利


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26/201

月には不思議な力があるのか否か

 隣の二階堂さんには変な癖がある。

 考え事をして息詰まると部屋の壁を叩くのだ。

 最初はびっくりしたけど、変な癖だと知ってからは何も怖くはない。


 そんな、ちょっと変わっている二階堂さんは実は子供が大好きで何かと4歳の娘である夕凪(ゆうな)を可愛がってくれるのだ。


 時折、あたしたちは彼女をお茶に誘って一緒におしゃべりを楽しんでいる。訳あって近所に友人がいないあたしは彼女とのそんな時間を楽しみにしている。


 今日は静かな満月の夜。

 壁の音も今日はしない。月の光に誘われてあたしは夕凪(ゆうな)と一緒にベランダに出ることにした。



 ――――――――――



 秋にならなくても月見が好きなのは、月見には食べ物が付き物だからかもしれない。

 丸い月がしっとりと光り、夜なのにそんなに暗いと感じない不思議な夜空をベランダから見上げながら、ふとあたしはそんなことを思った。


 たまにはちょっと夜風に当たって甘いものでも食べようと思ってベランダに出たら、今日は満月だった。

 そういえば先日読んだ小説には満月は望月(もちづき)とも呼ばれるというようなことが書いてあった。月の兎の話だったから望月は餅つきで、兎が月で餅をついているという話となにか関係があるのかな……と思って読んでいたら……出てくるのは野球の話ばかりで、今一つよく分からない話だった。


 それにしても月に不思議な力があると言う話は良く聞く話ではある。


 果たして本当に不思議な力があるのだろうか。

 こうやって少し明るい夜空を見ると確かに『月の不思議な力』はあるのかもしれないなあ……なんて感傷にひたってしまう。


 言われてみれば月の引力は潮の満ち引きが関係するわけだし、不思議な力というより、月の力はあたしたちの生活にも密接に関係があるのかもしれない。

 満月の時には出生率が上がると聞いたことがある。

 確かお隣の夕凪ちゃんも14日生まれで満月に近い日に生まれている。


 不思議な力というのはすごく人を惹きつける魅力がある。

 それは自分ではできないことをお手軽に成し遂げることができるような気がするからだ。


 月の力にもそういうものがあるのかもしれない。


 ダイエットにしてもそうだ。

 新月の時には月の引力がもっとも弱くなるので、何を食べても吸収しにくくなる……つまりダイエットには最適であるなんていう説まであるぐらいだ。


 いや……

 あたしの経験上……いつ食べても太るときには太るような気がする。

 まあ多少は関係があるのかもしれないけど……。


 正直、身体を動かすことが嫌いで、努力も人一倍嫌いなこんなあたしだけど……

 努力しなければ何も成せないことだけは分かる。

 だからそんな不思議な力に頼ってはいけない。

 手っ取り早く何かを行うことなんかできないのだ。


 そうは言うもののダイエットに関しては何か楽して痩せられるものはないかな……と思う時もある。


 思う時もある?

 てゆうか……そんな時ばかりだ。


 あたしと同じようなことを思う人がたくさんいるからダイエットグッズは売れるのだ。

 そういうのはダメだなあ……

 あたしは夜空を見上げて思った。


 月の光が優しく地上を照らしている。

 ベランダが開く音がするのでそっちを見てみるとお隣さんも月見をしていた。


 やっぱり月には不思議な力があるのかもしれない。

二階堂さんが読んだ小説とは『化け猫と月の兎』ですww

気になる方は読んで見て下さい。

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