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4.敗北の果てからの復活

4章は短いですが、説明回です。

『暑い……眩しい。ここはどこだ?

 確か、光に包まれて気を失ったような……』

あまりの光の強さに、ダイは意識を取り戻した。

恐る恐る目を開くと、

そこは影をも作りえぬような強い光が四方八方から差し込む光景が

広がっていた。

しかも、光が強い以外は、ダイがこれまで生活していた人間の世界が

そこにはあった。

『ここは元の世界か?

 それにしても暑いな……、体の水分を全て取られてしまいそうだ。

 一体、どうなっている?親父やお袋は大丈夫なのか?』

そう考え、家の方へ足を進めようとしたその時、

目の前に見覚えのある少女が佇んでいた。

「ダイ、無事だったか……、それにしても最悪の状況だな。」

「おまえはウンディーか?なんかイメージと違うというか、幼すぎないか?」

「仕方ないだろう、我は異世界の精霊だ。

 本来はこちらの世界に存在することはできない。

 この少女には申し訳ないが、少し体を借りているのだ。」

「それよりも、これはどういうことだ?

 何が起こっているのかがよくわからないけど……」

「今の状況は、光の精霊が支配を強めた結果だ。

 向こうの世界における精霊の力関係が、

 こちらの世界に強く影響を与えている。

 そなたと我が光の精霊によってこっちの世界に飛ばされたことにより

 力の均衡が崩れたのだ」

「そうか……。向こうの世界に戻らないと……。

 ウンディー、貴女の力で何とかなるのか?」

少女に向かって問いかけると、少女は悲しそうな表情を浮かべ、

力なく肩を落とし、首を横に振った。

「前にも言ったと思うが、そなたを向こうの世界に移動させるためには、

 我の全ての力を使うのだ……。

 そう何度もできるものではない」

「じゃあ、打つ手なしか…。」

「まぁ、ないこともないが……。お主に二つの世界を救う覚悟はあるか?」

その問いかけに、ダイは迷うことなく力強く頷いた。

すると、少女は不意にダイの首を掴み、顔を近づけた。

そして、少女はそのまま唇を重ね、ダイの胸元にある精霊の証を掴んだ。

すると、二人の周りを淡い光が包み込んだ。

少女の姿は消え、ダイは大きなシャボン玉のような球体に覆われた。

そして、頭に声が響く、

『水の人間よ、私の声が聞こえますか?』

「誰だ?」

『私はこの世界を創造し者、この世界では神と呼ばれるものです。

 私は今回の争いについて君に全てを伝える必要があります』

神と呼ばれるものはさらに続けた。


かつて、私は同時に二つの世界を作り出した。

最初に光と闇の精霊を生み出し、全てを任せることにした。

当初から光の精霊ミスラは、自分を唯一無二の存在と確信し、

世界を支配することを望んだ。

一方、闇の精霊バーンはミスラの独裁を阻止し、世界の均衡を望んだ。

その中で、まずミスラは光を放つ存在として火の精霊サラマンドを生み出した。バーンはそれを知ると火を消すことのできる

水の精霊ウンディーを生むことで対抗した。

そして、世界を水で埋め尽くした。

それを知ったミスラは大地の精霊ノルムを生みだす事により、

世界を陸地と海で2分した。

最期に、バーンは大地を風化させるために風の精霊シルフィーが誕生したのだ。

その後、各精霊は世界を6等分し、

それぞれの支配する種族を生みだし現在に至る。

一方で精霊達に一つ目の世界を任せた私は、

6精霊の力を間接的に利用して、二つ目の世界を創り上げた。


ここまで話しを聞いた時、ダイは話を遮った。

「俺はそんな昔話や貴方と精霊の関係に興味はない。

 今、知りたいのはあの美しい世界と俺の生きる世界を

 どうすれば元通りにできるのかだ!!」

『そうか…、とにかくミスラをなんとかするしかない。

 彼の最終的な目的はこちらの世界にいる私を倒すことだ。

 自分たち精霊を見捨てた神への復讐を考えているのだろう。

 そのためにミスラはあちらの世界を統一して

 私と同等の力を得る必要があると考えているようだ。

 その目的のために、このような争いを進めているのだよ』

その声を聞いたダイは、ため息をついて言った。

「つまり、俺たちはあんた達の親子喧嘩に巻き込まれているのか…。

 全く、迷惑な話だ。大体の経緯は分かったよ。

 ところで、ウンディーはどうなった?」

『あぁ、彼女はとある場所へ移動してもらった。

 よくゲームであるペナルティってとこだ。

 君には水の精霊の力の一部を引き継いである。

 代行として、あっちの世界に戻って貰おう。

 彼女を助ける方法は世界のどこかにある、

 もう一つの精霊の証と彼女を捕らえている籠を見つけ出す事。

 さぁ、おしゃべりはここまでだ』

その声と共にダイは眩い光包まれた。

本日2話目です。

感想、レビュー等お待ちしております。

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