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執事流異世界物語  作者: 一兄@茄子推し
1章~執事道は意外とハード?~
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見かけの醜さ

結局、その後美冬の携帯にたくさんの春輝(メイド)の画像が保存されることになり、

撮られた春輝は完全に目が死んだ魚のような目になり、気味の悪い笑いを浮かべてうわ言のようにブツブツと「俺は男……。俺は男……。」と呟いていた。


「……さて!そろそろ迷宮組も出発の時刻であるから、私は着替えようと思う。見送りがあるのでな。

だから、外で待っておいてくれるか?ハルキ、爺や。」


「そうですね。行きましょうか。ハルキ殿。」


「……はい。そうですね。」


そして外に出る2人。


「可愛かったですね!春輝君!」


「顔は可愛いとは思っていたがあそこまで化けるとはな……。ミーシャはここまで化けると予想できていたか?」


「……正直想像以上でした。真面目な話、うちのメイドは可愛い人は多いですが、アレより可愛い人は見たことがありません。」


「女性よりも可愛い彼氏って彼女としてはどうなのだ?ミフユ。」


「全然ありです!今度2人っきりの時に女装してもらおうかすら考えてます!」


「流石に嫌がりそうね……。」


「だろうな……。さ、着替えようか。」


そういって着替え始めるリオネス。


「……リオネス、失礼かも知れませんが、聞いてもいいですか?」


「なんだ?」


ミーシャに服を脱がせてもらいながら、リオネスは返事をする。


「その顔……本当の顔じゃないですよね?」


「……その話をミフユにはしたことが無いはずだが?なぜ気づいたんだ?」


「口の位置です。あなたの偽の顔は、口が長いのに、食べている口は不自然と思えるほど動きが小さかったので……。」


「なるほど。よくみていたな。そうだ。私のこの顔は呪いだ。」


「解くことは……出来ないんですか?」


「……魔術師長曰く、難しいそうだ。複雑すぎると言われた。」


「……そうですか。」


そういって俯く美冬。


「さすがのミフユも、彼氏の主がこんな顔なのは嫌か?」


そんなことを言い出すリオネス。

すると美冬は、


「……煽ってるんですか?」


「え?」


「見くびらないでください!」


そういって、怒りをあらわにする美冬。


「私は、リオネスの事を醜いなんて思いません!だってこんなにいい人なんだもの!春輝君が御主人様と言って従う人が、醜いわけがありません!」


「ミフユ……。」


「それに、見た目がなんだって言うんですか。そんなの、どうだっていいんです。そんなので人の価値は決まりません!」


「……ありがとう、ありがとうミフユ。」


そういって涙を流すリオネス。


「リオネス、だから、自信を持ってください。あなたはとてもいい人です。いくら見た目が良くなくても、醜くなんてありません。」


「……流石はハルキの彼女ってところかしら。というか、あいつにはもったいないくらいかも知れないわね。」


ミーシャがそんなことを言う。


「そんな事ありません。春輝君が私の立場なら、私以上にその人のことを思って優しくしてあげると思います。」


そういって、微笑む美冬。


「根拠は?」


そう問うミーシャ。


「だって、私の好きな春輝君なら、絶対そうします。」


そう言って笑う彼女は、とても美しかったそうだ。

作者「自分で書いてて思うんだけど、リア充のやりとりってもっと甘いよね?」


千秋「作者にはわからない世界だもんね!ドンマイ!」


作者「リア充になりたいですぅ……。」

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