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ヤクザと召喚師  作者: 緑一色
片桐組誕生編
22/38

キリコVSヴェロニカ(後編)

キリコとヴェロニカの攻防が始まって10分が経過した。


キリコは弾を撃ち続け、ヴェロニカはそれを時には払い、時にはかわし続けている。




そして、その時はきた。



キリコの疲労がピークに達し、傘を杖代わりにして倒れこんだ。



マラソンの勝者はヴェロニカだ。


ヴェロニカは最後の光を払い終えると、キリコの腹部を狙って十字架で突いた。


「がっ・・・・・・」



十字架は刺さりはしないもののキリコの鳩尾に入った。



ヴェロニカはキリコを巻き込んだまま十字架の向きがちょうど逆十字になるように地面に叩きつけた。


キリコを地面に抑え付けたままヴェロニカは尋ねる。



「あなたたちは何者なのか・・・・・・話してくれる?」

「ナメてもらっちゃ困ります。私は口が固い方なんですよ」


「そう。じゃあガード流の残酷な拷問で吐いてもらおうかしら」



ヴェロニカはそう呟き十字架を持つ力を強くする。

すると、キリコが苦痛から声を上げ始めた。



「く・・・・・・あっ・・・・・・な、何を?まさか、魔法使い?」

「それはまたちょっと違うわ。あたしは能力者。能力名は溶解メルト


ヴェロニカは更に力を込める。



すると、キリコの服ごと皮膚がドロドロに溶けはじめる。









溶解の能力は自分の体温を最大で4000℃にまで上昇させるといったものである。

炎とはまた違う。あくまでこの能力は体温・・を上昇させるものである。



鉄の融点は1535℃。

ヴェロニカの現在の体温は1540℃(誤差あり)。


よって、ヴェロニカの鉄製の十字架は手元から順に溶けていく。


そして、溶けた鉄がキリコの頬へと落ちた。




広場中に響く本日2回目の悲鳴。







まるでそれが合図だったかのようにどこからともなくキリコのすぐ脇に黒い服の上から黒いコートを羽織った男が現れた。



男はキリコと同じく見た目は20代くらいに見える。

最も、突如現れたことからこの男もキリコと同じく悪魔だということは言うまでもない。



「おうおう。キリコちゃん、べっぴんさんが台無しだね」


男はキリコに皮肉を浴びせる。



キリコは安堵の表情(といっても顔が溶けているため詳しくは分からない)を、ヴェロニカは驚愕の表情を浮かべ、男を見据えた。


「ジーノさん・・・・・・」



ヴェロニカはすぐに攻撃対象をジーノと呼ばれた男へと変えて、既に溶けて小さくなった十字架を投擲した。


が、ジーノはそれを片手で受け止める。



「今日のところは止めておこうぜ。人質交換ってことでよ」

「人質交換の意味分かってるの?そっちに人質はいないわ」

「おやおや、丸腰のシスターさんは人質とは呼ばないのか?」



ジーノにはヴェロニカにもう抵抗する術がないことが分かっていた。



ジーノはキリコを背中に背負い、逆喚の魔方陣を自動書記。

そして、背負ったキリコごと自信を下界へと逆喚した。










呆然としているジンにヴェロニカは歩み寄った。



ジンはまるで人形のように口をポカンと開けたままで静止している。


「あなたを重要参考人としてガード本部に連行するわ。着いてきなさい」

「・・・・・・れた」

「ん?」


「惚れた!姐さん、あなたに惚れました!!」



広場にしばしの沈黙が訪れた。

ジンは頬を赤らめて尋ねる。


「駄目っすか?」


「やっぱ私なの?」

「はい!!」

「・・・・・・そう。何でだろ、告白されたのにあまり嬉しくないのは」



「それは姐さんが俺を愛してないからっすよ。大丈夫。俺、頑張って姐さんに認められるような男になりますから」

「男っていうよりオスな気がするけど」



微妙な心境のままヴェロニカはジンをガード本部へと連れて帰るのであった。

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