3 魔法は魚を美味しくする
学校で掃除がめんどくさい?それじゃあ箒の先の部分の金具を取り、ただの棒にしてやりましょう。そして、その棒でカラオケまで飛んで歌いましょう。これで万事解決です。そして一蘭に行きましょう。未だに一蘭の味を知らない人間は人生の100%を損してます。人生は一蘭であり、一蘭は人生なんです。
『喫音、今どこにいる?』
魔法通話で連絡をとる
『ちょっと暇だったから堤防の上で釣りしてるよ』
『勝手な行動はできるだけしないでね』
僕は『魔力探知』で喫音の魔力を探し、『転移』でそこまで行った。
「わっ!」
桜子がびっくりした
「ちょっと京、転移するときは先に通話入れてって言ってるじゃん!桜子だってびっくりしてるし!」
「ごめん、」
ここは素直に謝っとこう。喫音を怒らせるとめんどくさい
「で?成果は?」
僕は説明を始める
「桜子がロボットと呼んでいた相手が使ってきた武器は、さっき僕が『解析』をかけた銃とは違う銃と、爆弾だった。爆弾は油が圧縮されたものと発火装置があった。多分衝撃で爆発するタイプの爆弾。銃は連射式で、1発1発自体は殺傷能力はそこまで高くないけど、手数で押すタイプ。ロボット本体は炎が生み出す揚力で空を飛べる。まあ、魔法や剣がまともに使えない人間が相手取ったら十分な脅威になるだろうね。」
「でも、京1人でどうにかなったんでしょ?」
「広範囲殲滅魔法を使えば10体くらい束になって攻撃してきても倒せるね」
「あのロボットを京ちゃん1人で!?しかも10体同時でも大丈夫!?京ちゃんのこと信用してないわけじゃないけど、ロボット見して!」
「まあ、いいけど、」
僕は『収納』されたロボットの残骸を取り出す。
「ただの金属の塊にしか見えないけど」
「そう見えるのは京が魔法でロボットを超ちっちゃくしてるからだよ!」
僕は『空間圧縮』を解除する。
ドサドサドサ
金属の塊が瞬く間に膨らんでいく
「魔法ってすごいんだね、」
桜子がそう呟く。
「まあ、宮廷魔道士だからね」
「すごいの?」
「まあ、私と京が一生2人で生活するのには問題ないくらいのお金を一年で稼げるくらいの仕事だね」
「へぇ」
「それはともかく、そのバケツの中に入ってる魚はどうするんだ?」
桜子の横のバケツに魚が数匹入っている
「街の方で焼いて食べる?多分美味しいよ」
「じゃあ京ちゃんが魔法で焼いて!」
「わかったよ、とりあえずさっきの王都の方まで戻るか。続きは、王都の方でな」
『転移』
僕達は魔法陣をくぐって街に戻った
『土工作』
『小さき炎』
土魔法で網と七輪を作り、海水を蒸発させて、塩をふり、焼いた
「京ちゃん!美味しいよ!」
「ほんとだ!美味しいね、私にも焼かせてよ!」
僕は魚を1匹頬張った。
塩味と魚のふっくらした身が合う
「「ごちそうさまでした」」
「食べ終わったことだし、そろそろ行くか」
僕達は立ち上がり、『土工作』で作った七輪を片付けた。
「もうめんどくさいし『転移』でさっきの病院行ってもいいかな?」
「京、いつ私達の魔力がなくなるかわからないんだから、極力魔法は使わないようにして!」
「京ちゃんの体も魔力?でできてるんだから、魔法使いすぎたら京ちゃんが消えちゃうんじゃないの!?私京ちゃんが消えちゃうのやだよ!」
確かに。
僕と喫音の体は魔力で構成されているんだから、魔力を使いすぎたらいつ僕達の体が消えるかわからない。
『解析』
「京、何に『解析』かけてるの?」
そう喫音が口にした時にちょうど解析が終わった。
「喫音。今僕と喫音に『解析』かけたんだけど、僕達の体、魔法を使ったはずなのに魔力が減ってない。」
喫音は唖然として、桜子は頭の上に疑問符がある。
「じゃあ、私達はどうやって魔力取り込んでんの!?体外の魔力がないんだから、体内の魔力を使わざるを得ないんだよ!?」
「それはわかんないけど、ロボットとか、ロボットが使ってた銃とかには使われてたよ。」
「『電気』なら、日本中で使われてるよ!」
桜子が得意気に言う
「へぇ。どんな風に使われてるんだ?」
「生活の至る所で。」
雑すぎて頼りにならない
「京、ドクターが発電?みたいなの言ってなかった?」
「『電気』は生成の仕方があるの。日本では基本的に火力発電って言って、炎で水を蒸発させて、その圧力?でタービンっていう風車?みたいなのを回して発電するんだよ!」
桜子が語る
「そのタービンっていうのを回すだけで『電気』が作れるのか?」
「えっとね、あー」
今度はしどろもどろになる
「わかんない!」
元気よく言い切ったよこの子。男だったらぶっ飛ばしてたね
「喫音、桜子、僕達が目覚めた病院のドクターのところに戻ろう。」
「わかったー」
「私が頼りないせいで、、、京ちゃん、ごめんね。」
上目遣いされる。可愛い。
「いや、仕方ないよ。桜子が気にすることじゃない。」
「でもぉ、」
もう、面倒だな。うん。
「喫音、僕達の体が魔力でできないこともわかったし、『転移』で病院まで言っていいよね?」
「まあ、いいんじゃない?」
喫音が少し不服そうに呟く
そうと決まれば話は早い。
『転移』
僕達はまた魔法陣をくぐり、つい先ほどいた病院の目の前に来た。
改めて病院を見ると、綺麗だ。
建物として完成されている。とても病院には見えないデザイン性だ。
「すごいよね。この病院」
喫音が口を開く
「京ちゃん達は知らないかもしれないけど、この病院は、雷様が造ったんだよ!」
「誰だ?ライって」
「京ちゃん雷様知らないって、どういう教育受けてんの、、」
桜子にちょっと引かれた
仕方ないよね。だって異世界だから。
「いいからいいから」
「えー、まあいっか。雷様は2030年に日本に来た人で、世界が今では考えられない厄災に見舞われた時に、すごい神聖な力?を使って厄災を収めたっていうすごい人なんだよ!」
桜子が少し興奮気味に語る
だが重要なのはそこではない
「今何年なの?」
「2530年だけど」
喫音が唖然とする
「京と私がいたのは2030年なんだけど」
いや、暦が違うのかもしれない
「桜子、暦の名前わかる?」
「東歴だよ」
「はぁ、」
どういうことだよ、、
皆んなはわからないと思うから、少し昔話をしよう
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僕と雷は幼馴染で、同い年。
東歴2013年に生まれた。
初代の勇者は東歴1年に生まれて、
魔王は東歴0年に生まれ、人類を脅かしていたらしい。
雷は貴族の家に生まれて、僕は普通の家に生まれた。
両親が雷の両親の部下だったから、たびたび雷の家で遊ぶようになった。
僕には魔法の才能が、雷には剣の才能があったらしく、遊ぶというよりは戦闘の切磋琢磨。
そうして平穏な少年時代を過ごした。
13歳になったあの日、勇者一行が魔王討伐をしくじり、キレた魔王が覚醒し、魔王軍を使って城壁を破って進軍してきた。
僕と雷は一緒に遊んでいた。だから、弱い魔族から自分の身を守るのは簡単だった。でも、両親の仕事はただの商人。戦闘能力がギルドの冒険者のように高いわけではない。
魔王軍の将軍1人が雷の家に侵入してきた。将軍なだけあり、僕の『魔力探知』に引っ掛からなかった。
僕達が気づく間も無く両親は無惨に殺された。その後、僕達を殺そうと将軍が僕達の前まで来た。僕は『転移』で雷を連れて逃げることしかできなかった。
魔王軍が魔王城の近く引き返した後、僕と雷は冒険者ギルドに入った。
自分で言うのもなんだが、幸い僕達は強かった。14歳までの1年間、ギルドでお金を稼いで生活していた。使える魔法が増え、身体能力が上がった。
旅の途中で喫音に出会った。姉妹を魔族に殺されたから、魔王討伐の旅に出るのならば自分も連れて行って欲しいと。
僕達は魔王討伐に向けて装備を整え、旅に出た。僕達は憎い魔族を無差別に殺し、旅を続けた。
元は人間のはずなのに、魔族の特徴的な角と翼が僕達の親を殺した将軍と重なり、脳内が殺意で埋め尽くされた。
旅とはいっても、人がいるような道を通っていない。だから、食料はほとんどなかった。僕はまともな食料を全て雷に譲った。貴族だから。
食料はないと死ぬ。だから僕は殺した魔族を食した。不味かった。腐った吐瀉物を口にしているようだった。
何度も何度も雷は遠慮してきた。でも、貴族に腐った吐瀉物を食べさせるわけにはいかない。
多分そこからだ。生物を殺すことに躊躇いがなくなった。殺さなかったのは、魔族になっていない人間だけだった。
魔王城に近づけば近づくほど魔族は増え、強くなっていく。
魔王まで一歩手前のところまで来て、僕達の両親を殺した将軍とその部下に会った。
部下を全員広範囲殲滅魔法で瞬殺した。将軍も瞬殺した。
いや、将軍だけ殺しはしなかった。最大限の苦痛を与えながら殺したかった。
ほとんどの魔族は意思疎通ができないが、将軍より上のランクの魔族は会話ができた。だから僕は言ってやった。
最期に言いたいことはあるかと。
将軍は僕に昔話をした。
自分にも家族ががいたと。
妻がおり、子供も3人いた。両親も鬼籍には入ってなかった。
そして、その家族は自分が仕事で家にいない間に人間に殺された。
自分は自暴自棄になり、暴れた。暴れ終わって、見知らぬ男に声をかけられた。世界が憎くないか。世界を終焉へと導こうではないか。
そこから自分は眠らされ、気づいたら魔族になっていた。
将軍は、ははっと力なく笑い、その様がこれさ。とこぼした。
その直後に僕は神聖魔法で将軍を灰にした。
僕は将軍が灰になった後も最大火力の魔法をぶつけ続けた。
僕は何が正義なのか分からなくなった。
一旦回想シーンここで切ります
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