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15話「予想外」

創作意欲が上がってどうしても書きたくなったので15話です!!

15話「予想外」



「あの...優斗、ちょっときてくれない?」

「おう、どうした?陽葵」

バンドの音楽の中、陽葵に呼ばれて人気の無いところに来た。

遠くでみんなが騒いでるのが聞こえる。


「今日は...楽しかったね」

最初に口を開いたのは陽葵だった。


「うん。そうだね。」

緊張感やばすぎる...魔王のプレッシャーかよ。



それから一呼吸した後に陽葵が口を開いた。

「あのね、私───」

「ユートー!!おどろ~!!」

「「?!」」


「なんだ、ベアトリスか。

 ったく、空から飛んで来るのやめろって。」

勢いよく俺に突っ込んできた金色の物体はベアトリスだった。


「それはごめんだから~行こ~」

っ...こいつ無駄に力強いな。


「あ、陽葵ごめん。また後で話そ?」

「う、うん。」

ベアトリスに強引に引っ張られながら陽葵にそういった。

陽葵はそれでも笑ってくれた。


♢♢♢


『私、優斗とまだ一緒に居たい。

 優斗がいくらほっといてくれと言っても』

なんて...もう届かなくなっちゃったのかな?


♢♢♢


「はぁ、ベアトリス空気読めって」

「ん~また今度ね♪」

これだからこいつは...

まぁこれもベアトリスらしいんだけどな。


「で、踊るって言ったってお前、踊れるのか?」

「まったく?」

さも当たり前に言わなくても。

…いや、当たり前か。


「ならどうするか──」

「なら私と踊ろ♪」


「お、セレナ。ならベアトリスはどうするんだ?」

「ベアトリスはエリックと仲良く金髪コンビしててっ」

「え、俺?!」

にっこにこのセレナと急に振られてビビるエリック。


いいな...


「ふふっ。

 じゃあ踊るか」

「うん!」



ゆったりとワルツが流れ出した。

どうやら最後の曲のようだ。

ほかの生徒も友達やカップルで手をつなぎながら集まってきた。


「勇者様、お手を」

「もう勇者じゃねーよ」

セレナの手を取って踊り始める。


こういったダンスは貴族のお茶会だのなんだので経験済みだ。

俺もセレナもある程度踊れるはずだ。


「おい、優斗の野郎セレナさんと踊ってるぞ!」

「セレナさん美しいわ!」「優斗、そこ変われやぁ!」

「それにしても、クールなセレナさんああいう笑い方もするんだな。」


うぅ、色んな視線を感じる...

目の前のセレナはそんなもの気にもとめずに普段とは違ってかわいらしい笑顔だった。


「どうせならほっといてくれたら端の方で静かに...」

「優斗がいくらほっといてくれと言っても私はほっとかないわよ。

 私の勇者様だもの」

曲の間奏。

二人で両手をつないで向き合ったとき、

俺のつぶやきが聞こえたのかセレナがそう言ってきた。


「確かに俺は勇者だったけど、もう魔王も倒したし今はただの男子高校生だわ」


「ううん。私を暗闇から助けてくれた勇者様」

そういうセレナはどこか気恥ずかしそうで、

でも、前を向いて上で輝く星よりも明るく笑っていた。


「...そろそろフィナーレだ。ついてこれるか?」

「誰に言ってるのよ♪」

曲もペースを上げていく。


「なら、俺はセレナにもっと面白いものを地球で見せてやらなきゃな。

 もちろんエリックと、ベアトリスにも」

ふと金髪コンビの方に目をやると

「さすが親戚、息ぴったり」

などと声が上がっていた。さすが王族だな。


「...ありがと♪」

「おう」


「...ほんとは二人きりでもいいんだけどね...」

「ん?なんか言ったか?」


「あ...いや、何でも無い!!忘れて!」

「そっか。りょーかい」


会話をしながらも、少しずつ息が上がっていく。


そして、最後のポーズ。


本当は手で支えるだけのつもりなのに、

セレナが飛び込んできたせいでお姫様抱っこになってしまった。


うぅ、痛い。視線が痛い。


「セレナ、もう下ろしてもいいか?」

「しょうが無いわね...また今度ね♪」

「あってたまるか今度が」

セレナは笑いながら一足先に荷物の元へ歩いて行った。


「ちょっと待ってくれ。一人になると視線に殺されそうだわ」

「これが世界を救った勇者ね~」

合流したベアトリスが疲れた様子のエリックをおいてニヤニヤしながら言ってきた。


「言ってろ。俺は注目されるのは好きじゃ無いんだよ。」

「でも王都凱旋とかやってたじゃん」


「見てたのかよ...あれは形式上仕方なくだ。

 あと、あそこは勇者じゃ無かったからまだいい。

 ここだと俺はただの黒川 優斗なんだ」

「ふーん」

「おいなんだよその納得いってなさそうな顔は」



その後は四人で笑いながら片付けをしていた。





バリッ...ドーン!!


さっきまで片付けが行われていた校庭から轟音がとどろいた。


「なんだ?」

「まさか...っ」

心当たりがあるのかベアトリスが急いで飛んでいく。

一応低空になって居るから飛んでいることはバレないと願いたい。


俺とエリック、セレナも後を追う。


初めは困惑してる人ばかりだったけど、近づくにつれてだんだんみんな逃げていった。

何があったんだ?



校庭に着いてみると、整列したモンスター達。

そして真ん中に見覚えのある黒い門があった。


「やっと会えたな。勇者ユート」

扉の奥から、聞き覚えのあるのに思い出せない声がした。


さて何者なのか...

評価、リアクション、ブクマや感想などめっちゃやる気元気根気に繋がります!!

読んでくれてありがとうございます!!

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