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サッカーW杯2026(カップラーメン編)  作者: 宮本 聡


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3/4

第三節 予選リーグ:猛攻スウェーメン

 難敵チェラーメンの勝利から数日後、次は、スウェーメンを食べる。

 これを食べ切れば、次のステージへ進める。


 これまで、何度も挑戦し続けてきた強敵だ。

 まだ完全には攻略できていない。

 今度こそ、流れを変えたい。


 息を呑み、深呼吸をする。

 90分間、あの熱い壁を乗り越える戦いだ。

 僕は、歌を聴きながら、心を落ち着かせる。


 次のステージに必ず行く。

 「いざ、勝負だ。」


 僕は、カップラーメンの蓋を勢いよく開けた。

 「よしっ、食べるぞ。」

 カップの中から、クリーミーな香りが立ちのぼる。

 今回も、簡単には食べさせてくれない。



 6分後

 「これは、凄い。」

 ーー濃厚なクリームが口の中にまとわりつき、舌の動きが重くなる。

 僕はすかさず守護神水を飲み込み、口の中をさっぱりとさせた。



 15分後

 僕は、諦めずに、スープを飲み続けていた。

 ーー熱い。

 だが、少しずつ、自分のペースに持ち込みつつあった。



 22分後

 「行くぞ。」

 僕は麺を一気に引き上げる。

 だが、麺にまとわり付いたスープの熱が残っていて、口の前で止まる。

 ーー決めきれない。

 あと一歩が足りない。



 39分後

 ーーまだ、決定的なチャンスが掴めていない。

 僕は、この状態から抜け出すために、台所へ向かい、醤油を手に取った。

 「よし、これで、流れを変えるぞ。」

 僕は、醤油をカップに注いだ。



 45分後

 「ここで、決めてやる。」

 濃厚なクリームを掻き分けて、麺を一気に頬張る。


 「縦喰い。」

 だが、濃厚なクリームが麺に絡みつき、麺が最後まで抜けてこない。

 ーー決めきれない。あと一歩が遠い。

 クリーム層は、なかなか分厚い。


 前半は、濃厚なクリームが立ちはだかる中で、主導権を握りながらも

 最後の一線をこじ開けきれない展開となった。



 小休憩

 ーーあの鉄壁をどうにかして、崩したい。

 解決策の出ないまま、僕は、守護神水を多めに補充することにした。



 後半戦

 「手強い。」

 僕は、ラーメンを啜るが、一向に減っているように思えない。

 ーーここで流れを変えてやる。

 そう思いながら、僕は、辛抱強く食べ続けた。



 56分後

 そして、その瞬間が来た。

 「ここだ。」

 「あんっ…どりゃっ!!」

 麺とスープを交互に食べ続け、ついにクリームの層を突破する。

 「よしっ!!」

 僕は、思わず腕を大きく上げた。

 ーー少しだが、次のステージが見えてきた。

 このまま、食べ切ってやるぞ。



 62分後

 しかし、その直後だった。

 麺の奥から、重たい塊が現れ、せっかくの突破の流れを完全に止める。

 「サーモンーーー!」

 せっかくの突破が、一気に振り出しへ戻された。


 ーーまた、振り出しだ。

 まだ終わっていない。

 勝負は、ここからだ。



 75分後

「この流れは、変えないとダメだ。」

 僕は、引き出しから、前から愛用している七味唐辛子を取り出す。

 ーーここで投入するのは、経験だ。


 躊躇なく、カップに振り入れた。

 スープのバランスが、少しだけ変わる。


 しかし、決定的な突破には至らない。

 それでも、流れは僅かに持ち直した。



 終了間際

 濃厚なクリームとサーモンが、僕の箸の動きを完全に止めにくる。

 「危ない。」

 「また、来た。」

 激しい粘りに、守護神水でなんとか耐えるが、猛攻は止まらない。

 ーー我慢だ。ここで崩れたら、終わる。


 僕は、最後のスープを一気に飲み干した。

 その瞬間、制限時間の90分が経過する。

 ピピピッ!制限時間終了!


 引き分けだ。

 「よし、食べ切った。」

 「本当にギリギリだった。」

 「守護神水がなければ、落としていた。」


 ーーここから先が本番だ。


 次のステージに向けて、気合いを入れ直そう。


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