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盲目の勇者  作者: 岡エシ
第2章
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29話 開催

「武闘会? 何ですかそれは」

「ミニエイル王国が主催する闘いの祭典ですよ。 世界中から実力者が集まってきます。 ナツキさんも参加してみては?」

「そうですね……面白そうですし。 ちなみにそれはどこで登録出来るんですか?」

「王都の闘技場に行けば、登録が出来ますよ。 開催は2ヶ月後、予選はバトルロイヤル形式、本戦はトーナメント形式で行われます」

「なるほど……分かりました。 ありがとうございます」

「いえいえ、ではまた武闘会でお会いしましょう」


 そう言って去っていくキカルダさん。


「俺は参加するけど、メアはどうする?」

「もちろん、参加。 ナツキ君も倒して優勝する」

「言ってくれるな……まだまだお前には負けねぇよ。 とりあえず、登録しに行くか」


 2人はギルドを後にして闘技場へと向かい、登録を済ませた。


「さて、2ヶ月後だ。 その間に少しでも強くならなきゃな」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 2ヶ月経ち、武闘会予選が開催される。


「皆さま、お待たせ致しました! 毎年恒例、ミニエイル王国主催、武闘会を開催致します! 今年はどんな戦いが見られるのでしょうか、非常に楽しみです!!」


 司会の軽快な開催宣言とともに歓声が上がる。


「ルールは理解していますか? 予選は円状の舞台で行われるバトルロイヤル! その周りにある川に落ちたら場外失格、舞台上での気絶も戦闘不能とみなします。 また、殺害はルール違反、即刻失格退場していただきますのでご了承ください。 予選はAからGブロック、それぞれ2名ずつ本戦に出場する権利を得ます、最後まで勝ち残ってください」


 夏樹はCブロック、メアはGブロックだ。


「それでは早速、Aブロック予選を開始します。 選手の皆さんは舞台上に上がってください。 準備は良いですね? Aブロック予選試合開始!!」


 司会の宣言と同時に歓声と戦闘が始まる。

 夏樹とメアは選手控えから眺めていた。

 ちらほら強い気配を感じるが、驚異を感じるほどではなく、正直Aブロックに興味が湧かなかった。

 徐々に徐々に数を減らしていき、しばらく経ってようやくAブロックが終了。

 舞台上の掃除と修理が終わり次第、Bブロックが開始されるが、決着は一瞬だった。

 開始の宣言と同時に凄まじい殺気が放たれ、次々と参加者が倒れていき1人だけが残った。


「おいおい、威圧だけでか……無茶苦茶だな、何者だよ」

「ナツキ君知らないの!? あの人はミニエイル王国最強と言われてる人。 Sランク冒険者のギルバード・イルシール」

「あれがSランクか、想像以上だな」


 その後、魔法で舞台の修理が行われ、夏樹の参加するCブロックが開始される。


「気をつけなきゃいけないのは……2人だけかな」


 混戦となっているCブロックで冷静に分析しつつ、片手間に場外に落としていく。

 警戒していた2人のうち、1人が夏樹に意識を向ける。

 切迫してきて下段からの切り上げが迫るが、半歩下がるだけで回避する。手首を蹴り上げ、剣を手放した直後、腹に掌底を放ち場外へと吹き飛ばす。


「ーーー複獄炎(マルチブレイズ)


 警戒していたもう1人から複数の巨大な炎が迫る。


「試合終了! Cブロックで残ったのはナツキ選手とケルシー選手です」


 ステップで回避していただけだが、周囲にいた参加者達が巻き込まれて残り2人になっていたらしい。なんとも締まらない結果だが、本選出場が決定した。


「後は……メアのいるGブロックか。 あのブロック、明らかにヤバいのがいるんだよな。 念のため、忠告しに行くか」


 夏樹はメアの下へと向かう。

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