表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/29

〜見送り〜


俺はリュコスに抱えあげられ外にでる。

見送りの為出ようとしたのだが、まだ腰が笑っていた為リュコスに抱えて貰ったのだ。

いつの間にか外はもう薄暗かった。月明かりがぼんやりと夜の湖を照らす。


「じゃあ私達帰るね。その子の事ちゃんと守るんだよ!」


カニーはリュコスを指さし、命令する。


ショボンしたリュコスを見上げていると、赤髪の獣人アルナブが近づいて来て、俺の手を握ってきた。


「じゃあな、お嬢さん。コレあげる。困った時はおもいっきりコレを叩き割るんだぞ」


アルナブが手を離すと、俺の手には丸い緑色の結晶があった。エメラルドとヒスイの中間のようなその輝きはなんとも幻想的なものであった。

お守りだろうか?いや魔法が存在するこの世界だ、おそらく魔道具の類だろう。大事にしようと決め両手でその結晶を握る。


「あの…いろいろありがとうございました…」


俺は声を上げ、お礼を言う。

アルナブは優しげな笑顔を浮かべ、俺の頭をポンと叩くと背を向け3人の元へ合流していった。



4人は来た時のように濃い緑のフードを深くかぶり、同じ方向を向きひし型に並ぶ。


「じゃあ行きます。リュコスさん、身構えてください。」


顔は見えないがおそらく声的にクローリクだろう。

しかし身構える?なんかあるのか?

そこまで考えた時突然横から、4人を押すような突風が吹く。


物凄い轟音と共に吹くその突風はリュコスが俺を掴んでなかったら間違いなく数十メートル先まで吹っ飛んでいたレベルであった。

俺は、リュコスにしっかりと捕まり、なびく自分の髪が視界を邪魔しながらも目を開け、4人の姿を捉ようとした。しかし、次第に風は竜巻のように渦を巻いていった姿になり、4人は見えなくなった。


どんどんと風は強まり、目すら開ける事が困難になった時、暴風のなか、大声で叫んでいるのだろう、カニーの声がうっすらと聞こえた。


「バイバイ!!今度はどこかで遊ぼうね!」


カニーの言葉を皮切りに、その風はピタッと止む。


俺は風が弱まったのを感じ目を開ける、しかしそこには4人の姿はなかった。

訳がわからず、リュコスを見あげると、察してくれたのか顎で方向を指し示してくれる。


指し示した先は暗い森の上、ぼんやりと光る月に影として映される4人の姿があった。

今のいままでここにいたのに、すでに米粒の様に小さくなっていた。魔法か何かを使い、音速クラスの速さで駆け抜けたのだろう、10秒もしないうちに4人の姿はもう完全に見えなくなってしまった。

その姿を見届けるリュコスの目はとても嬉しそうなうな目をしていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ