〜解呪〜
俺の体ではないといえ、人前で裸になるのは恥ずかしい。
まぁクローリクは仕事の為に言ってる訳だし、こっちとしても、そのうち死んでしまう爆弾のような呪いを解呪して貰えるなら…
渋々裸になり、見えやすいようクローリクの前に立つ。
クローリクはおそらく呪いの位置を探しているのだろう、俺の体を隅々まで見る。
その光景は変態のお兄さんが幼女の体を見ているようにしか見えない為、皆笑いを堪えていた。ヒースに至っては涙目になりながら口を抑え必死に我慢しているようであった。
裸になってから数分後、クローリクは声を上げる
「あぁ、ありましたありました。随分上手く隠したもんですねぇ。」
そう言って坐骨の上、腰の当たりを押すように触って来た。
すると刺さった棘を抜くような、痛いと言うより痒いようなあの独特の変な感覚に襲われた。
20秒ほどだろうか、その感覚に襲われ腰に力が入らなくなりその場にペタンと座ってしまった。
「すいません。少し辛かったですかね?でもちゃんと取れましたよ。」
そう言っていたクローリクの手には、黒い雲のような物体が置かれていた。
異様に蠢くその黒い雲は、嫌悪感の塊のような存在であり、あのコックローチ様と同じような、鳥肌が立つ感覚に身震いした。
その事に気がついたのかクローリクは口を開け驚いたように話しかけてきた。
「ほぉ?コレが見えますか。さすがはイノセンスですねぇ…私なんてコレが見えるようになるまで30年かかりましたのに…
お嬢さん呪術師向いてますよ。」
落胆と賞賛が混ざった声質で語りかけてきた。
とゆうか30年ってあんた一体いくつなんだか…見た目はまだ若いからやはり人間と獣人では寿命が違うのか?
若干ではあるが腰に力が戻ってきた為、椅子を使いフラフラと立ち上がる。
途中でクローリクが俺の脇を両脇を掴み、高い高いの量用で椅子に座らせると、器用に服を着せてくれた。
「長い間、呪いに侵食されてたようですね。直ぐに治ると思いますが安静をとってもう寝かせた方がいいでしょう。」
しょぼんとしたリュコスに向き直り俺の頭を撫でながら言う。
男の撫ではいらん。
「そういう事ならとっとと撤退しましょうか。ここにいちゃうるさいだろうし。国に帰って報告もあるしね。」
カニーはそう答えると
リュコスを足でこずき、立てと言わんばかりの目線を送る。
そして口を開けまた
「そのうち本国から迎えが来ると思うけど、それまではあんたが親代わりなんだからしっかりしなさいよ!」
激励なのか命令なのかわからない口調で言われたリュコスはもはや、今朝の恐ろしさはもはや完全に消えさっていた。
「あ、それとあの子の服!あれあんたのでしょ?3、4着ぐらい買ってあげなさいよね!女の子なんだから可愛くさせてあげないよ!
あと下着も!持ってないのは仕方ないとしてもさすがにあのままじゃ可愛そうでしょ?」
姑のようないびりをされているリュコスはもはや狼と言うより、説教された犬ように耳をたたみ、家犬が似合いそうな風貌になっていた。
本当に、この獣人達はどのような関係なのだろうか…




