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〜脱兎部隊〜

頭を撫でたあと、獣人国から来たといった女性の獣人、アルナブはリュコスが座っていた向かいの席に座る。

すると俺の目をじーっと見つめながら、喋りかけてきた。


「お嬢さん、あの狼からどこまで聞いた?」


そう聞いてきたので、俺はイノセンスの価値の事を聞いたと返す。

するとため息をつき、呆れたような目をしてアルナブは再度口を開いた。


「はぁ〜…あの狼、子供怖がらせてなにかんがえてんだか…ごめんな、怖がらせて。

今は世界中でイノセンスの売買は禁止されてるから安心しろ。」


ここで一呼吸おくと、考えるように唸ったあと、もう一度口を開いた。


「子供には難しい話かもしれないが…

人間族の一部貧困国は、その法を破って金と軍事戦力を手に入れようとしているバカな国があるんだ。

いちゃもんつけて重犯罪奴隷に落とせば、表面上は一応合法だからな。

お嬢さんも重犯罪者奴隷の紋章がついてるらしいし、説明した通りの手口でやられたんだろうね。」


アルナブは、失笑しながら、哀れみの目を向けて呟いた。

ってゆうか俺重犯罪者奴隷の紋章なんてついてたっけな?


そんな事を考えていると、後ろのドアが開く。

振り返るとカニーとリュコスが戻ってきた。

しこたま怒られたのか、尻尾をだらんと下げとぼとぼ歩いていたリュコスはドアの近くで体育座りをしていた。


「いや〜ゴメンねぇ!このクソ狼が怖がらせちゃって。ちゃんと今はルールがあって君も私達が来たらもう安全だからね!」


とカニーは出ていった時のあの表情とは全くちがう笑顔で喋りかけてくる。

こんなに言われているのに反論しないリュコス。

この獣人達は一体どんな関係なんだろうか。


「アルナブ、もう自己紹介済ませちゃった?」


カニーに聞かれ、アルナブは頷く。

するとカニーは


「なら、私達がここに来た目的を話そうか!」


と言うと床に転がっている、クローリクとヒースを蹴り飛ばし、とっとと立てと言わんばかりの、恐ろしい笑顔を向けていた。


笑いが苦笑いに変わったクローリクは立ち上がり、オホンと1つ咳を挟むと話し始めた。


「えーっと、まず我々はベスティア獣人共和国より、派遣されました。脱兎部隊と申します。」


とお辞儀をする。

脱兎部隊か…道理で全員兎なわけだ。

仕事モードなのだろうか全員、さっきと表情が全然違い凛とした面持ちをしていた。


「私達が今日きた目的は、そこにうずくまっている、リュコス・リエースから、本日イノセンスの発見と保護をしているとの情報が送られてきたからです。」


あぁ、多分光になって消えた文章の事か…

しかしまだ送ってから1時間もたってないのに、ここまで来れるってどんだけスピード早いんだよ…脱兎部隊って名前つけたやつすげぇな。

感心しながらもクローリクの会話に耳を傾ける。


「我々の本日の目的は、イノセンスの確認、そして呪いにかかっていた場合の解除です。

重犯罪者の呪いは、術者の元を一定時間離れると強制的に死んでしまう恐ろしい呪いですからね。」


うぉぉ怖ぁ…恐ろしすぎだろその呪い。

俺そんな爆弾せおってたんか…

その言葉に身震いしていると、急にクローリクは俺の事をじっと見つめ始めた。

そして


「お嬢さん、ちょっと服脱いで貰ってもよろしいですか?」


はぁ?

なんだコイツ急に。ロリコンなのか?

困惑してカニーに助けを求める目線を向けると

ちょっと苦笑いして


「あ〜、安心して。クローリクは呪術のエキスパートだから、多分呪いの位置を探したいんだと思う。」


苦笑しているカニーの発言で自分がどう思われているのか、そこで初めて知ったクローリクは慌てふためき


「あ、ああああ違いますからね。安心してください。カニー言う通り呪いの中心を探したいだけですので…」


そんな事を言っているが、ちょいと怖い。

まぁそっち系の人だったらおそらく、カニーにボコされているので、違うだろうと納得し、自分の命を助けるため渋々ながらも服を脱いだ。






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