評価値速報ちゃんねる
さあ、始まりました。
評価値速報ちゃんねるの寿です。
今日紹介していくのは、鬼王戦五番勝負第三局、藤本香織鬼王と、挑戦者藤本真六段の対局です。
これまでの戦績は鬼王が二勝。ここで挑戦者が勝たないと鬼王三十回目の防衛が決まる大事な一局となっています。
先手は挑戦者。
その初手が注目されます。
「今日の服、よく似合っているね。新しいやつ?」
挑戦者の初手は服褒め。
いつも通りの『ああ疲れた』『今日の飯は』ではなく、やや意表を突く出だし。
まずは、相手の出方を探ろうというところでしょうか。
「別に、前に買ったやつだけど」
鬼王はサラリと受け流す自然な展開。
とはいえ、褒められて悪い気はしない鬼王。
形勢は若干先手有利のようです。
そこで、後手は、早めに冷蔵庫を開けて、豆腐を前に。
冷奴か、麻婆豆腐か、味噌汁か戦型に注目が集まります。
それに対して挑戦者は、箸を一本づつ運ぶ手持ち作戦。
「ちょっと邪魔なんだけど」
「分かったよ」
そう言わせてから、自分を穴熊に囲う、事前研究が冴えます。
と、ここで後手は麻婆豆腐の元を取り出して、戦型は麻婆豆腐対穴熊に。
慣れた手順で食材を処理する、鬼王、流石の包丁捌き。
先に葱を炒めるという、工夫も光ります。
後手は早々に穴熊を完成させて、さらに漫画とテレビのリモコン、新聞を引きつける、ガッチガチに固い囲いを目指します。
相談を受け付けない玉の固さを使って相手の薄い所を攻略していこうという狙いです。
早い展開で調理は進み。
両者の前に米、汁、サラダ、メインの麻婆豆腐が並びました。
「いただきます」
「いただきます」
配膳が終わった段階でオラクルの評価値は互角。
まだまだ難しい展開が続きます。
ここで両者の紹介です。
まずは後手、藤本鬼王。
言わずと知れた藤本家の大御所です。
永世鬼王だけでなく、鬼聖、名人、料理、洗濯、掃除のタイトルホルダー。最近始めた刺繍の腕も上がっています。鬼王の連続保有記録がどこまで伸びるのか注目です。
昼食は鬼おろしうどん。今夜の鬼王戦にかけたものでしょうか。花鰹が美味しそうです。
一方で、夫の藤本六段。『ゴミ捨王』のタイトルホルダーながら、今期の成績は一勝六敗とあまり振るわない様子。
そんな中、息子の藤本拓哉新社会人を破って第五十期鬼王戦に挑戦。
今日勝ってタイトル奪取に向けて調子を上げていきたいところ。
今日の昼食は、麻婆豆腐。
おっと、これは被ってしまったが大丈夫なのでしょうか。
と、ここで、藤本挑戦者。道を開けてお茶碗をグイっと前に出す。
ご飯おかわりだ、よそってこいとばかりの強気の指し回しを見せます。
鬼王は手抜いてサラダに着手。
やるなら自分でやれと、当然の主張。
挑戦者はテレビを点けると同時に台所に向かう、味の良い誤魔化しを繰り出します。
藤本鬼王はじっと麻婆豆腐に箸をつけますが、ここで痛い米切れ。
この局面、ズバッとテレビを切って、嫁のおかわりを受け入れた方が良かったとオラクルは言っています。
本譜、挑戦者はバラエティーに笑いながら戻ってきたんですが、これが若干緩い手で、ここから形勢は徐々に鬼王ペースとなります。
「ちょっとこぼさないでよ」
食卓周りがしっかりしている鬼王に対して、挑戦者の卓上はお皿がバラバラ、先にデザートを入手する速攻を見せますが、冷静に躱されます。
本譜、この後、とんでもない展開になります。
オラクルの評価値を見るとわかるんですが、87手目、ここで事件が起こりました。
「お昼の麻婆豆腐の方が美味しかったな。これ即席のやつだろう」
この一言で評価値が後手有利から、一気に後手勝勢に。
数値で見てもー2000台で、ちょっとこうなると難しい。まして、鬼王ですからね。
今の場合は、単に『ごちそうさま』で良かった。
あるいは息子の話題を振っていけば、まだ難しい戦いでした。
この後、冷静に食べ終えた鬼王がピシャリと箸を打ち付けて離席。
静かに二階の自室に戻っていきました。
ここで、先手は攻防ともに見込みなく投了。
88手の短手数を持って第三局は鬼王の勝利。
見事30回目の防衛を果たしました。
投了以下の解説ですが。
そうですね、もう先手には受けない。
謝っても簡単に詰み。
皿洗いをしてみても、この場合はやや手順は長いですが、結局詰み。
詰め込みが得意な鬼王なら一瞬でやれるでしょう。
かといって、ケーキやプレゼントを送る攻めも遠く、投了は止むなしといったところです。
そうですね。
全体を通して見ると、第三局も鬼王曲線を描いた見事な勝負でした。鬼王連覇、本当におめでとうございます。
これからも、このチャンネルでは、藤本家の内情を暴露していきますので、面白いと感じた方は、ハートや星の評価よろしくお願いいたします。
また、こんなネタを取り上げてほしいという要望もコメント欄に書いていただけると嬉しいです。
それでは、本日はご視聴ありがとうございました。
ではまた!




