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特務機関はホストクラブ  作者: 宙美姫
第1部 輝エリミネーターズにようこそ!
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第7話 交差する思惑

母性本能なのか?

それとも鬼公子は、それを分かった上で、

邪悪にもそれを利用しているのか?

水崎泉はその目を見て、まるで洗脳されたかのようになる。


水崎泉はその時、とっさに身を挺して鬼公子を庇う。

か弱き子供に大人が何をしているの?

きっとこの子にも複雑な事情があるのよ。

水崎泉は地面にうずくまる鬼公子の前に立ちはだかった。


「やめて! かわいそうじゃない!」

何を言っている? 鬼公子の妖気に洗脳されたのか?

やはり鬼公子の力は侮れない。

澤崎が再度二丁拳銃を構え直す。


「何やってるんだ? そこをどけ!」

「だめよ、どかない! かわいそうでしょ!」

二人の押し問答の中、その背後で面を上げる鬼公子。

その表情はニヤリと不気味な笑みをあげ、次の行動に移る。


二丁拳銃を構える澤崎の視線の先、

水崎泉が立っている。

彼女の背後にいる男の子を守るため。

だが、庇うべき男の子は邪悪な笑みを浮かべる。


自身を守る水崎泉を取り込むように、

鬼公子は身体全身から邪悪な触手を伸ばしていく。

澤崎の二丁拳銃は、水崎泉の背後の鬼公子を狙っている。

だが水崎泉はそこを退く気配はない。


「どけ! そいつは敵だ!」

「だめよ! かわいそうじゃない! この子だって、きっと理由があるのよ!」

水崎泉はバカなのか? それとも鬼公子の妖力の影響なのか?

混乱した澤崎はジリジリと焦りを感じ始めた。


その時、朝日が差し込んだ。

それと同時にどこからか響く、朝を告げる鳥のさえずり。

強烈な朝日が彼らを包む。

差し込んだ朝日が、邪悪な鬼公子の額に差し込む。


「ぐっ! くそ! 時間か!」

水崎泉の背後に立つ邪悪な鬼公子の顔が歪む。

次の瞬間、ガラスが割れるような音を反響させて、

世界がガラガラと崩れていく。


いない。気がつくといない。

自分の背後にうずくまっていた鬼公子がいない。

自分と、目の前の澤崎の二人しかいない。

え? 何? どうしたの?


前後左右からクラクションを鳴らした車が突っ込んでくる。

え、待って。ちょ待って。

なんでスクランブル交差点の真ん中にいるの?

今信号は何? 赤? 青?


いつの間にか、二人は朝のスクランブル交差点のど真ん中にいた。

「早く。」

澤崎はいつの間にか二丁拳銃をしまい、強引に水崎泉の手を掴む。

スクランブル交差点の真ん中から、素早く歩道へと避難する。


澤崎に強引に引っ張られ歩道に渡った瞬間、信号が変わり車の往来が始まる。

え? なんで? 一体何が起きたの?

さっきの男の子はどこへいいたの?

なんでスクランブル交差点の真ん中にいたの?


あわてて周りを見ると、もう朝だ。

いや、さっきまで夜だっのでは?

あまりにも時間が経つのを早く感じる。

立ち込めるビル群をシルエットに、目に刺さる朝日が眩しい。


よくわからない状況で混乱している水崎泉に澤崎が口を開く。

「ちょっと君に聞きたいことがある。一緒に来てくれ。」

水崎泉は澤崎に強引に連れ去られた。

連れ込まれた先は、そう、そこはホストクラブであった。


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