第25話 共闘する三人
「次、来ます! え? これは?」
水崎泉が次の攻撃を予測する。
だが、少し判断に戸惑っていた。
その時。
「下だ! 地面から来る!」
そう言って凛が飛び上がり、地面を注視する。
あらゆる場所の地面から突如湧き出る木々。
まるで一気に春が来て芽が出て、急激に木々が成長するように。
それは鬼公子の霊力で急速に成長させられた発芽だ。
地面に落ちていた種子が、一瞬でその成長の運命を加速された。
一部の木々は他のメンバーの身体して突き抜けて成長していく。
凛は手に持つ通常刀で自身に迫る木々を切り裂いてバラバラにする。
「危ない!」
「あっ!」
チャラ男と水崎泉が出遅れた。
二人は急速成長した木々により囲まれ囚われのみになる。
まだそれなら良かった。
急速成長する木々はチャラ男と水崎泉を縛り上げていく。
怨念銃を持つチャラ男の腕も縛り上げられていく。
二人とも挟まれて動けない。
「二人、そのままで!」
凛の通常剣の閃光一発、二人を縛る木々が根本から切り刻まれる。
二人を縛り上げていた木々が急速に枯れて
水分を失ったように萎んでいく。
自由になる二人。
ともに感謝の声をかける。
「サンキュー、凛!」
「凛クン、助かったわ。どうもありがとう。」
凛は二人の感謝の言葉に照れていた。
人から素直に感謝の念を言われると照れ臭い。
ましてや彼らに対し、嫉妬心をも抱いていた。
凛の気持ちに少し、余裕ができた。
凛は自身の気持ちに酔うことなく、彼女を信じ、次の展開を問う。
「渡り姫さん、次は?」
水崎泉は予測する。
「今度は上からです!」
暗黒の夜空を円を描いて回遊するカラスの群れ。
それが各機急降下爆撃のように遅い来るカラスの特攻機。
「今度はワイの出番や!」
チャラ男が二丁の怨念銃を颯爽と構える。
攻撃してくるカラス群に対し、二丁の怨念銃を連射するチャラ男。
怨念の銃弾はいつも通り、恨み言を言い放ちながら空を切っていく。
チャラ男の好判断により、自身と二人に迫るカラス群を撃破する。
他のメンバーも同様である。
「チャラ男さん、すごいじゃないですか。」
水崎泉が輝く目でチャラ男に感謝する。
その言葉に『俺ってそんなにダメに思われてた』のか?
と少しズッコケるチャラ男。
「ナイスです!」
凛の言葉が嬉しく刺さる。
さわやかな笑顔が素敵な凛。
凛が女性だったら好きになっちゃいそうとチャラ男は思った。
「次、来ます! 正面!」
素早く水崎泉が次なる攻撃を予測する。
それぞれの武器を構えるチャラ男と凛。
三人の心がひとつになり、前方から迫り来る新たな敵を迎え撃つ。
* * * * * * * *
迫り来る魑魅魍魎や青白い亡霊群を軒並み撃破していく一同。
水崎泉は前面防衛と攻撃予測。
邪剣を背負う凛は通常刀で切り刻む。
チャラ男は二丁の怨念銃で撃破していく。
そして気がつくと、澤崎救援チーム一同は霊園の中心部へと到達していた。
そこにはこの領地の首領、鬼公子が待っていた。
だが、彼らを待っていたのはそれだけではなかった。
彼らの前にとてつもないモノが待ち構えていた。




