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特務機関はホストクラブ  作者: 宙美姫
第2部 澤崎と凛
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第22話 鉄壁の結界2

チャラ男は悔しかった。

だがここでくだらないプライドで突っぱねる必要はない。

優先事項は澤崎の救出だ。

チャラ男は悔しさを抑えてそれを受け入れた。


「凛、頼んだ。兄貴を、澤崎さんを助けてくれ。」

チャラ男は場所を凛に譲った。

「もちろんです!」

そう言って、霊園の正面入り口にさっそうと立つ凛。


精神を集中する凛。

強く息を吸い込む。

その姿は華奢でか細い。

だが鍛えられた筋肉が締まって力強い。


その見た目は女性。

だが、実際は男性。

なぜそうなのか、水崎泉は知らない。

なぜそうなったのか、彼女は知りたくなった。


斬切りショートボブの髪の毛が揺れる。

ほぼ解けた包帯が風に流され揺れる。

通った鼻筋。

長いまつ毛。


当然だが、男なので胸はない。

だが、ほとんど女性にしか見えない。

水崎泉は羨ましかった。

水崎泉は嫉妬を捨てることはできなかった。


息を長らく溜め、息を止める凛。

そして。

「破!」

一気に息を放出して両手を全面に出す。


凛渾身の一撃であった。

だが。

何も変わらない。

鬼公子の張ったトバリに何の変化もない。


しばしの間。

沈黙する全員。

一筋流れ吹かれていく風。

失敗であった。


凛は焦っていた。

突破できなかった。

自分の実力の無さ。

そして先生と呼ぶ澤崎の救出の使命。


凛は焦っていた。

自分の力ではこれを突破することができない。

自分が持つ通常刀を地面に置き、背中に背負う邪剣を手に取る。

澤崎から凛へと託された邪剣。


凛はこの『封印されし古き邪剣』が何なのか知っている。

澤崎の家で封印されていた邪剣である。

凛は決心した。

「これを使います!」


凛が手に取る『封印された邪剣』。

だがチャラ男はすぐに止めに入った。

「凛、待て!」

チャラ男の静止に不快感の凛。


チャラ男はあの時見ていた。

澤崎が封印されし邪剣を解放した時のことを。

強力な怨念の邪剣。

一歩間違うと使用者も取り込まれてしまう。


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