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特務機関はホストクラブ  作者: 宙美姫
第2部 澤崎と凛
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第21話 鉄壁の結界1

「ここだ。」

チャラ男を先頭に霊園の正面入り口に到達する。

各班、霊園を囲むように配置している。

現状、チャラ男が作戦指揮を取っている。


チャラ男は責任重大である。

それは、業務上の責任であった。

だが、彼にはそれ以上の物を感じていた。

『生き様』である。


もちろん、チャラ男が今のしていることは、

仕事であり、

業務である。

だが違う。


チャラ男は自分の生き様、目標が全てである。

彼の今の行動は人生そのものである。

自分の大切な目標、澤崎。

自分の尊敬すべき先輩である澤崎。


澤崎を兄貴として慕うチャラ男にとっては、

今から行うことは、当然逃げるはずもなく。

まして、澤崎の教え子である凛も横にいる。

チャラ男は決心した。


「全員突撃!」

それぞれに装備された連絡手段で、チャラ男の突撃命令が伝達される。

霊園を囲むように配置された全員が突入を開始する。

しかし。


「入れません!」

「突撃失敗!」

「突破できません!」

「トバリを破れません!」


通信手段が混乱する。

連絡担当からの突撃不能の報告があたりに交差する。

チャラ男たちのチームも正面突破しようとしたが、

頑丈なトバリによって跳ね返されてしまった。


チャラ男は驚く。

「このトバリ、強い! この間と違う。」

驚くチャラ男の横で凛が呟く。

「たぶん、先生の能力を利用しているのかも。」


陽は完全に落ち、あたりは暗闇に包まれる。

鬼公子のトバリの影響なのか、真っ暗である。

本来見えるはずの付近のビル群の明かりも届いてこない。

たぶん空間も歪んでいるのかもしれない。


霊園に入れない。

トバリを突破できない。

どうする?

どうやって対応する?


チャラ男は焦った。

この後どうするかの判断はチャラ男がしなくてはいけない。

このまま諦めて出直すか?

しかしその場合、澤崎の救出が遅くなる。


チャラ男があの時見た光景は、

蛇女と化したギャルJDが澤崎を取り込んで、

ひとつに融合していた。

ひとつに絡み合っていた。


まずい。

今、なんとかしなくては!

昔、心霊スポットで助けられて誓ったじゃないか。

惨めで無様な自分を磨き上げるために!


澤崎を兄貴と慕って今日までやってきた。

澤崎を目標に頑張ってきた。

この状況、澤崎さんならどうする?

まして、弟子の凛がすぐそばで見ているというのに!


「僕がトバリを破ってみます!」

凛が提案してきた。

確かに凛は澤崎の一番弟子だ。

預けられた邪剣も自分でなく凛が持っている。


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