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特務機関はホストクラブ  作者: 宙美姫
第2部 澤崎と凛
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第19話 チャラ男2

廃国道同様の寂れた道。

その先にある長い長いトンネル。

照明はほぼほぼ壊れ機能していない。

点滅する照明がその雰囲気を醸し出していた。


トンネルの真ん中。

突如強風が吹く。

まるで台風のような。

まるで『そこから出ていけ』との忠告のように。


人魂が突如発生し、四方八方から呻き声と笑い声が交差する。

それに驚いた他の友達は驚いて絶叫を上げながらトンネルの出口へとダッシュする。

もちろん、チャラ男も同様に驚いて、トンネルの出口にダッシュしようとした。

だが、動けない。


驚いて足を見てみると、地獄の亡者の如く、

地面から数えきれないほどの手が湧き出ていた。

湧き出た無数の亡者の手が、がっしりとチャラ男の足を掴む。

驚いたチャラ男は腰を抜かすしかなかった。


周りを見る。

すると他の友達はもうそこにはいない。

腰を抜かしたチャラ男の周りには、人魂や青白い亡霊が回遊している。

チャラ男は恐怖のあまり、そこを動けなかった。


チャラ男の足元、地面から大型の地縛霊が湧き上がってきた。

いったいお前はどこにいたのか? という感じで。

透き通った身体が地面から浮かび上がり、

驚愕して動けないチャラ男の顔面まで近づいていく。


青白い大型の地縛霊は問う。

「お前は何するものぞ?」

そんなことを言われても。

チャラ男はただただ震えて何も対応できなかった。


自分自身の自信。

自分のプライド。

実家の仕事に対する反発。

両親や家族に対しての不満。


何一つ対応できない。

今まで自分が世の中を舐めていたことを悟る。

だが、それも無駄なのか?

世の中を舐めきっていたチャラ男は、今飲み込まれようとしていた。


閃光が走る。

照明も壊れ、ほぼ真っ暗なトンネルの中で閃光が走る。

刀の反射の光である。

その主を見る。


長い髪の毛。

華奢な身体。

だが引き締まった身体つき。

え? 女? 小中学生?


チャラ男がそう思った瞬間、青白い大型の地縛霊が悲鳴をあげる。

「ぐっぎゃー!」

長い髪の毛の女?の刃が、青白い大型の地縛霊の身体を切り裂いていた。

それは若かりし凛である。


「凛! 上からも来てるぞ!」

別方向から鋭い声がする。

その声に反応した凛とチャラ男が上を見る。

するとトンネルの天井から数えきれない『手』が湧き出ている。


「伏せろ!」

声の主は素早い速さでジャンプして刀一振りで多くの『手』を切り裂く。

「先生!」

声の主は若かりし澤崎であった。


それがチャラ男と澤崎&凛の出会いであった。

霊感に長けている学生たちが肝試しに来たことによって、

余計に大型の地縛霊を呼んでしまった結果となった。

チャラ男はこの時、初めて人生について反省した。


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