第4話 深夜の男児
水崎泉は自身の体にかかっている液体が気に掛かる。
「え? これ、なに?」
「邪気を滅ぼす聖水だ。」
「え? 性水?」
じゃなくて、
この人私を助けてくれた?
この人悪い人じゃなかった。
私何か悪いことしちゃったかな。
「え? あ、どうもありがとうございます。」
とりま感謝の気持ちを伝え、近くに立つ澤崎の顔を見る。
あらいやだ。近くで見れば、身長高めで堀の深い顔立ち。
意外と好みかもしれない。
なんて好意的に思ってたらいきなり私の顔の前に手を出して指図する。
「しっ! 静かに!」
何が「しっ! 静かに!」よ。
なぜかいきなり命令し出す。
何で命令口調?
あなたは誰?
ここはどこ?
てか、あなた、私を見ないでどこ見てるの?
結果答えはわかった。
なんか新手が現れた。
しかも普通の感じじゃないやつが現れた。
そいつは深い夜霧の中から現れた。
鈴の音が響く。
これは、風鈴の音?
鈴の音か風鈴の音かわからないけど、
定期的に鈴の音を響かせて、何かが近づいてくる。
もうもうと立ち込める夜霧。
周りの状況をひた隠す夜霧。
その霧が一ヶ所を中心に晴れていく。
空気が入れ替わるように晴れていく。
ほら、あれですよ。
モーゼの十戒の海割れみたいな。
まさに一本道だけ霧が晴れ、
どうぞと言わんばかりにそこだけ見晴らしが良くなる。
来る。なんか来る。
張り詰めた空気と共に、なんか気圧も変化したっぽい。
私、低気圧だとダメなのよね。
なんかそんな感じ。とてもそんな感じ。
立ち込める霧モヤの中、一人の男児がゆっくりと歩いてくる。
「え? 子供?」
こんな時間に、そしてこんな状況の場所に、子供?
なんで? どうして? 迷子か何か?




