表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
特務機関はホストクラブ  作者: 宙美姫
第2部 澤崎と凛
29/51

第5話 包帯の人物

髪の毛の長さは、そうショートボブ?

だけど顔は包帯で巻かれて表情は見えない。

え? だけど小柄?

水崎泉より一回り小さい小柄の人物。


え?

女の人?

女の子?

水崎泉の目にはそう見えた。


犬神家の一族か?

しかし華奢な身体の『包帯の人物』は男の服を着ている。

だけど、あれ違う。

女でしょ? 絶対!


頭ぐるぐる思考が交差する水崎泉。

その前を淡々と歩いてくる『包帯の女性』。

驚きのあまり、声を出さずに無言の水崎泉。

その前を淡々と通過していく『包帯の女性』。


「おはよう。」

そう言った。

え?

今の声?


たぶん男の声だった。

水崎泉にはそう聞こえた。

だが、身体の作りや雰囲気が女性に見える。

ひょっとすると自分より女性らしい。


水崎泉は返事をする事を忘れていた。

とりあえず、この人物の後を付いていこう。

もし目的地が同じだったら迷子にならない。

というか『迷子になる心配』が今はどうでも良かった。


気がつくと二人は食堂に着いていた。

水崎泉はじっと目の前を歩く人物を注視していたため、

道順を覚えるなど二の次であった。

その間、二人に会話はなかった。


「あ、おはよう、凛。身体大丈夫?」

食堂の入り口でチャラ男と出会う。

『凛』と呼ばれた『包帯の女性』は足を止め口を開く。

「少し良くなりました。」


どっち? 一体どっちなの?

見た目女っぽいけど、声の感じは男だ。

だからと言って、その中間でもないでしょ。

そんな水崎泉を見て声をかけるチャラ男。


「ああ、おはよう。渡り姫。よく眠れた?」

相変わらずチャラい。

だけどこのチャラさがいいのかもしれない。

水崎泉はさわやかに笑みを浮かべる。


「おはようございます。通路の歩き方のメール、ありがとうございます。」

水崎泉はチャラ男に淡々とお礼を述べる。

「あれでわかったかな? でもまあ、いずれ憶えるよ。

迷子にならなくて良かったね。さあ、食事タイム始まってるよ。」


遅昼食? 早夕食?

確かに普通の会社員とは異なる仕事だし。

水崎泉は列に並んでトレーを取り、

ヴァイキング形式で食べ物をセレクトしていく。


そういえば、先ほどの『凛』と呼ばれた『包帯の女性』はどこ?

それに『凛』という名前は男に今は普通に付けるの?

さりげなく探して驚いた。

水崎泉の視線に入ったそれは、彼女の動きをフリーズさせた。


『凛』が澤崎さんと仲良く話してる。

『凛』が澤崎さんの隣の席に座って、一緒に仲良く食事してる。

なんで? どうして?

聞き耳を立てようにも、近くの席は空いていない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ